地球を壊すカバ
地球を壊すカバがいる。ただし、——なぞなぞのようであるが、―—カバはカバでも普通のカバではない。カバの正体は、地球の生物多様性を減少させる要因を、その破壊性の強さの順に並べたときの頭文字である。生息地(Habitat)の消滅、侵略種(Invasive species)によるかく乱、汚染(Pollution)による環境破壊、人間の過剰人口(Population)、そして過剰収穫(Overharvesting)。これら5つの頭文字を並べると、HIPPO(カバ)になる。
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生物の絶滅には様々な要因が関与するが、この5つは特に大きい影響を及ぼしてる。生息地の消滅が種にとってどれほど痛手になるのかは、もし私たちの家が明日消滅したら、と考えれば想像に難しくない。そして厄介なことに、これら5つの問題は複雑に絡み合っているため、どれか1つを解決したとしても、全体の状況は改善しないこともある。また、1つの問題が悪化すれば、他の問題が生物多様性に与える影響もより大きなものになってしまう。
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「地球の美しさと、そこに棲む生きものたちのおびただしい多様性を守ることは、形而上学的な信条のいかんにかかわらず、私たちの目標にされるべき。」これは、生物学者エドワード・O・ウィルソンの言葉である。言語も宗教も異なる私たちが、ようやく失われつつある自然環境に目を向け始めた現在、生物を学ぶ身として自分も何か行動を起こすべきであると思う。今ある美しい自然と、今後失われてしまうであろう自然のために。
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