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平穏な日々を

6月に入って湿度の高い日が続くようになった。 4月に新しい年度が始まり、講義も中盤にさしかかり、またそれぞれのこどもたちの新しい学年に対応する生活も2か月経過したところである。日本にいるときは例年この時期に体調を崩してしまうのだが、今年ももれなく体調を崩し、またさらには精神的に重ぐるしい。 原因はわかっている。 数年前、わたしの、わたしたちの人生は一変してしまった。 いま直近の問題が解決したとしても、おそらく一生不安となにがしかの重苦しさを感じながら一生を終えていくのだろう

    • 準備をすることの大切さ

       息子はピアノを習っている。趣味として弾けるようになったらいいな、という軽い気持ちで習うことを私が仕向けたのだが、最近は彼なりに弾くことに対する課題をもって毎日練習するようになった。そのおかげで週1回の先生とのレッスンがとても充実しているのだ。  たとえ曲の途中までであっても彼なりの仕上げに対して先生は楽曲のフレーズの意味合いや解釈、またそれに対するテクニックなどかなり深いところまでを教えてくださっている。この作曲家が生きていた当時に流行していたピアノの楽曲の構成、そして当

      • 小学校教育でコミュニティデザインを学ぶという驚き

         息子の小学6年生の国語の教科書にコミュニティデザインを紹介するエッセイが取り上げられている(山崎亮「町の幸福論―コミュニティデザインを考える」『新しい国語』東京書籍)。そこではコミュニティデザインとは町に住む人々の豊かさや幸福につながるように人と人とがつながる仕組みを作り、コミュニティを組織していくこと、とされている。そして筆者は事例を交えつつコミュニティデザインを用いて地域の課題を解決する際に重要な点を2つ指摘している。まず一つは、地域の課題に対して地域の住民が継続的・主

        • 義父のこと

          義父が亡くなった。 出会ってから20年、心から尊敬し、だいすきな義父だった。 1年前、余命2週間と宣告され、1年間戦い続けた義父だった。 夫と覚悟はしていたつもりだが、訃報にあたり、今、まだ気持ちの整理がつかない。 義父が、一人の人間が生きた証として、記録する。 ******* わたしから見た義父は  歌を愛し、演劇を愛し、音楽を愛し、詩を口ずさみ、小説を書く 芸術家であった。  お酒が大好きで、おいしいものが大好きで、人においしいものを食べさせ喜ぶ姿をみるのが大好きな

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