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アンパンは人生で大切な事を教えてくれている…と思う

娘が小さい頃、我が家はアンパンマンワールド全開でした。娘は気に入ったTVがあると、毎回エンドレス再生。TVシリーズはもちろんのこと、映画も『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』までコンプリートしました。(この映画は胸熱)
娘の為ぬいぐるみは主要キャラをほぼコンプリートし、アンパンマン辞典を読みふけっておりました。
(※この辞典がオススメで。カレーパンマンの中身のカレーの辛さ度合いで強さや性格が変わる…とかいった、細かい設定が面白く、端から端まで読みました。ニセアンパンマンとか、コーヒーパンマンとかも衝撃でした笑)

娘に毎日似顔絵を書いて、とせがまれていたため、当時の私は何も見なくてもアンパンマンのレギュラー登場人物をほぼ描ける、という特技を身に着けました。(今はもうアンパンマンしか描けない)
そんな娘が1番気に入って持ち歩いていたのは、まさかのダダンダン。
※ダダンダンはばいきんまんが開発したロボット。 

☆以下は完全に個人の好みと感想です。
もし気分を害された方がいたらゴメンナサイ。

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そんな話はさておき、作者のやなせたかし先生は今更ながら偉大な人だと思います。
主題歌の『アンパンマンのマーチ』はやなせ先生の作詞した曲。この曲には、人生に大切なことの全てが凝縮されています。
「なんのために生まれたのか」という、人生の問い。そして、人生に大切なのは「愛と勇気だけ」、と言い切っている潔さ。何よりアンパンマンに戦え、と言わず「いけ」とただ背中を押している。「光る星は消える」の光る星はきっと、人の命。

そして、物語の主役のアンパンマンとばいきんまん。アンパンマンが生まれた瞬間、誕生したばいきんまん。正義と悪は必ずセットになっています。

アンパンマンが住む世界の住人は、実に多種多様。それぞれのキャラクターが、様々な理由で悩みを持っています。(食パンマンへのドキンちゃんの禁断の愛。もし愛が実ったら、食パンマンがカビだらけになってしまうのでは、と心配していたのは私だけではないと思います…笑)

例えばロールパンナはメロンパンナのお姉さん。(ジャムおじさんが生み出したパン戦士。)ジャムおじさんがロールパンナを生み出す際、パンの生地にばいきんまんがいたずらで、ばいきん草を混ぜてしまいます。ジャムおじさんが気づかないまま、ロールパンナは誕生します。
生まれた時から善と悪、自分の意思とは無関係に入れ替わる、2つの心に葛藤し続けるロールパンナ。妹のメロンパンナを思いやり、普段はたったひとり、くらやみ谷に住んでいます。

そんなロールパンナが主役の映画『ロールとローラ うきぐも城のひみつ』は娘がとても気に入って何度も見ていた映画。
大人目線で見るとツッコミどころも多く(百合展開が長い、という人も…笑)いつものアンパンマンの世界観とはかなり違った世界観。ばいきんまんもいつもより強いです。
それでも劇中にローラ姫が歌う曲とそのシーンはとても美しく、私も好きな映画でした。(幼い娘はこの内容を一体どこまで理解していただろうか?) 
「きっといつか、一緒に暮せる。」言い残し、1人去って行ったロールパンナ。胸に刺さります。


いつもいたずらをしてみんなを困らせているばいきんまん。(時にはいたずらレベルで済まない時も…)そこへアンパンマンが駆けつけて、アンパンチで倒します。バイバイキーンと去っていくばいきんまん。毎回お決まりのパターンです。

まぁ、子供向けに放送する番組なので、アンパンマンが暴力的だという批判なども一時はあったようですが、私はそうは思わない派です。

もし私がアンパンマンなら、バイキン城にパン戦士たちと乗り込み、城やダダンダンを完全破壊した上で、ばいきんまんとドキンちゃん、ドキンちゃんの妹のコキンちゃんも永遠に幽閉します。もっと過激なら、きんを殺す薬を開発し、抹殺します。

もし私がばいきんまんなら、まずジャムおじさんとバタコさん、チーズを拉致監禁し、パン工場を爆破します。パンの材料は全て破棄。アンパンマンの顔を汚せば完全勝利です。

でも2人は大切な一線は越えません。
アンパンマンの「やめるんだー!」と叫びながら繰り出すアンパンチには、ダメだよ、と相手を諭すような愛があります。必要以上に相手を追い込んだりはしません。
ばいきんまんも、「覚えてろよー!」といいながら、全然懲りずにまたやって来ます。引き際は潔い。
やなせ先生もおっしゃっていましたが、2人はプラスとマイナス。どちらが欠けても存在できない存在とわかって演じている。正義と悪が共存する世界。それを表現されていたのかも、と思います。

今放送されているアンパンマンがどんな風に変わっているのかはわかりませんが、善悪を子供達に理解してもらうには、アンパンマンを見せるのは別に大丈夫なんじゃないかと思います。
(あ、でもアンパンマンに英語の勉強を子供達に勧めさせるとか、そういうのは彼にとっては、いらない仕事かと…。)

個人的に、時々人間臭い優しさを出してしまう、ばいきんまんが一押しキャラでした。

あと、ずっと疑問に思っていた、アンパンマンの顔を交換するシーン。アンパンマンの脳や意思はどうなってるのかと思っていましたが(笑)、ジャムおじさんの「おいしいパンをつくろう」という曲に答えがありました。彼はおいしいパンを、いのちがけで、いのちのパンをつくると歌っています。
アンパンマンの顔そのものが「いのち」なのです。アンパンマンが顔を交換するたび、アンパンマンは1度死んで、生き返っているのかもしれません。

そんな、妄想全開のお話でした。
未だに食パンマンが一体何枚切りなのか、気になって仕方ありません。



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