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嵐の日のクスクス

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

悪天候が続いております。 昨日もかなり雨が降り、一度止んだと思ったら夜中又大雨。 グッと気温が下がってきました、と言っても20度くらい。 

昨日は東京、埼玉は地震があったようですね。 実家は目黒区なんですが、結構揺れたらしいです。 母はなんと丁度階段を上がっているところで、手すりにしがみついて何とか二階へ辿り着き、思わず座り込んだとか。 落ちなくて良かったわ。皆様の所、被害はなかったでしょうか?

さてさて火曜日の嵐の日、と言ってもどうも局地的なものだったらしいですが、凄かったです。 でも小降りになったところを狙って外出。 無事美味しいクスクスにありつけました。

何度か書いていると思いますが、シチリアではクスクスを食べます。 アラブ人統治下の影響が残っているのです。 アラブのクスクスとシチリアの魚のマリアージュ、何と言っても魚のクスクスが美味しいのです。 しかし、どこででも食べることができると言うわけではありません。 一番美味しいのは島の西側、「トラパニ県」であります。 この地方だと大抵どこでも美味しいクスクスと出会えます。 東側のカターニアやシラクーサではまずお目にかかることができません。

ではパレルモは? パレルモもチュニジア人やモロッコ人経営のお店があるので、そこで食べることができます。 専門店というわけではなく、普通にパスタやピッツァを出すお店に「クスクス」も存在するという感じ。 でもね、トラパニ地方のものとは全然違う・・・。 

何が違うかというと、まずパレルモではインスタントのクスクスを使用しているお店がほとんど。 一方トラパニではセモリナ粉からきちんと作っています。 それと出汁も違う。 普通肉、魚、野菜と3種類のクスクスがありますが、パレルモではクスクス自体にはほとんど味がついていなく、それぞれのブイヨンをかけて味をつける感じです。 大元のクスクスを全部一緒に作り、ブイヨンをかけるだけって感じ? トラパニのは違いますよ〜。 クスクス自体にきちんとそれぞれのブイヨンで味がついているのです。

ここ迄が前置き、今日は長いな。

そんな大したことのないパレルモのクスクスなんですが、私が知っている中で唯一美味しいお店へ行ってきました。 ここは本格的であります、つまりトラパニと同じレベルの物が食べられるのです。

友人夫妻と4人でランチ、目的は勿論「魚のクスクス」。 相方と2人の時にはクスクスだけをサクッと食べることがほとんどですが、この日は前菜も。 長くなってきたのでさ〜っとお見せ致します。

前菜、ムール貝の白ワイン蒸し、赤海老のマリネ(ほぼ生)、サラダ

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エビは手で摘んで、チュウチュウ頭を吸い取りましたよ。

サラダもボリュームタップリで、これらを4人で分けました。 私のお皿はこんな感じで始まりました。

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そして本日のメイン

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トップ画像にあるように、横に「追いブイヨン」がついてくるのですが、必要なしです。 パレルモの人はスープバシャバシャかけますが、それはクスクスに味が無いからなんだと言うことね。 もう大満足の一品。

そしてここはイタリア、4人で行って全員が同じ物をオーダーします。 もう私もすっかり慣れてますが、日本だったら全員違う物を頼んで「味見をしたい!」ってなりませんか? パスタもセコンドもありますからチョイスは多い。 でも全員魚のクスクス。 イタリアだけではなく、ヨーロッパはこの傾向にあるようですね。 違う物を味見したいという心理、日本人特有なの? 私も味見はしたいけれど、ここでは通用しないことを学んでいます。

男性2人はデザートを。 カッサテッラというシチリアの伝統菓子です。 サクサクしたビスコッティ生地の中にリコッタクリームを挟み、揚げてあります。

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これだけ食べて、ワイン2本空けて、1人30€はコスパ良しです。 日本円で4,000円弱かな? 夜になっても満腹な私でした。


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