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夏の定番、トマトとナスのパスタ

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

結構暑くなってきたパレルモ地方、でもまだお天気が安定していない。 いきなり雲がヌーっと現れて、お日様を隠してしまったり。 それでも散歩へ出かけたら、ビーチには人が出てた。

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昨日の火曜日でこれだから、人が増える週末は、イタリアで指定されている1mのソーシャルディスタンスを保つのは難しいだろうなぁ。 ビーチではマスクをしている人もほぼいない。 海沿いの道を歩く人達はちゃんと着用していたけれど。 日本でも言われているようだけど、暑くなるとマスクをして外を歩くのは結構厳しいかも。

帰宅してランチの準備。 今日は今シーズン初の「トマトとナスのパスタ」。 シチリア料理の定番の1つ。 揚げナスとトマトソースで作る。

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上に乗っているのはバジリコ、見慣れた形とちょっと違うでしょう? こんなバジリコもある。 

このパスタ、イタリアではPasta alla Norma (ノルマ風パスタ)と言う名前。有名な作曲家ベッリーニのオペラ「ノルマ」が由来だとか、幾つか説があるけれど、真相は不明。 揚げナスとトマトソースで作る、シチリア夏の風物詩。 シチリアだけでなく、南イタリア全体かな? シチリアと言っても本家本元は島の東側、カターニアらしい。 そしてスパゲッティではなく、リガトーニで作るのが本物だと。 実際リガトーニで作ったノルマも美味しいけれど、私的にはどちらも合うなぁと思っている。 個人的に細麺が好きだと言うこともあるけれど。 カターニア人の仲良しもスパゲッティで作っていたし、あまり固いことを言わずにどちらでも。 パスタの形状とソースに関して、ものすごく頑ななイタリア人だけれども、これに関してはどちらでも文句は出ない。

昨日はナスを角切りにして、オリーブオイルをかけて暫く放置、その後フライパンで焼くやり方で。 それと同時にトマトの水煮缶でトマトソースを作る。 必要なのはニンニク(私は潰す派)、鷹の爪、トマトの水煮缶、そしてオリーブオイル。 玉ねぎは入らない。 ほぼ出来たところにナスを投入、一緒に少し煮込む。

ナスはスライスにする人、煮込まないで上に乗せる人など、色々。 何故かこの辺にはこだわりを持たないみたい。 それよりも重要な存在は、上にかけるチーズ。 

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この下品な大盛りは、相方の。 そして上にかかっているチーズはパルミジャーノやそれに似たグラーナではなくて、リコッタ・サラータ。 簡単に言うと、リコッタにお塩をまぶして水分を抜いたもの。 このパスタにはこれが欠かせない。 パルミジャーノよりも塩味が強く、羊乳で作ったリコッタだから癖もあるのだけど、トマトソースと妙に合う。 熱々のパスタにかけると溶け始め、ちょっとねっとりとした感じになる。 日本でも手に入るのかなぁ? 

シチリアの家庭では、夏中このパスタを食べている。 勿論我が家でも頻繁に登場するのだけど、私は夏の中盤で飽きちゃうことが多い(笑)。 でもシーズン最初は本当に美味しいと思うし、もう少しすると「ソース用のトマト」が姿を現わすから、そうしたらトマトソースも手作り。 そうすると更に美味しさがアップする。(ような気がする)

ナスをまとめて揚げておいて、2日分を作ってしまう人も多いけど、それも全く問題なし。 2日目の揚げナスはかなりクタッとしているけれど、トマトソースと合わせてしまえば大丈夫。 

それにしてもナスって、万能選手だわ。 チーズと合わせても肉と合わせても、煮ても焼いても美味しい。 トマトソースもお醤油もお味噌とも相性いい。 こんな便利な子、滅多にいないわ。 夏中お世話になるから、大切にしなきゃね。


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