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昨日のホムパ

シチリア島の州都、パレルモからの発信。 ボンジョルノ。

週末プチ旅行の続きがあるのですが、今日は昨日のホムパの話を書きたいと思います。 ホムパと言うほどの事ではないけれど、ドイツから来た友人1人を招いただけなので、3人での夕食です。

ドイツに住んでいるドイツ人、奥様がシチリア出身で毎年夏中シチリアで過ごす方なのですが、今年は夏前に奥様が入院で断念。 奥様は何年も病気を患っていらして、常に鼻から酸素吸入をし、車椅子生活でした。 でした・・・と言うのは、この夏に亡くなられたのです。

年下のご主人は何年にも渡って奥様の面倒をみ、買い物は勿論食事の支度から家事一般、全て受け持っていました。 大好きなシチリアに来れなかった夏、コロナもあって買い物へ出るのも細心の注意が必要で、ウィルスを持ち帰えり肺の弱い奥様に感染したら大変だと言う事でいつも以上に気を遣っていました。 そうしたら彼自身がうつ病に・・・。 私の相方はしょっちゅう電話をかけて様子を聞いていたのですが、うつ病って本当に厄介ですよね。 幸いだったのはご本人に自覚があり、自分1人では抜け出せないと理解して病院へ行った事。 そして見事立ち直りかけたところで奥様が召されてしまいました。

途中を省略しますが、先週の金曜日から3週間の予定でシチリアへいらっしゃいました。 例年は奥様が飛行機に乗れる状態ではなかったので、いつもドイツから車での移動。 車の中でも奥様は酸素吸入。 今回はお一人なので飛行機でビューンと。

いらっしゃると言う連絡が入った時点で、我が家に招こうねと話していました。 彼のパレルモの家は車で10分程の距離、相方が送り迎えをします。

1年以上振りにお目に掛かったら思ったよりもお元気そうな顔で、ホッとしました。 2日前にお誕生日を迎えて、現在77歳になったところです。

美味しく食べて元気になって頂きたいと思い、メニューを考えるのも楽しかったです。 そして先日のメッシーナのムール貝を思い出し、大量に購入。

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このお皿かなり大きいのですが、山盛り。 1,5Kgのムール貝です。 メッシーナのフレッシュトマト入りをパクって、ニンニク、鷹の爪、白ワインと刻んだトマトで作りました。 私も勿論食べましたが、ほとんど男性2人が食べていた・・・、そして完食。 前菜はこの他シュリンプカクテルを用意しましたが、画像なし。 後は普通にオリーブやサラミを食事前のおつまみとして。

メインはサーモン。 サーモンはドイツでも簡単に手に入るので別の魚にしたかったのですが、この所天候不順で昨日の朝は魚の種類が少なかったのです。 イワシ団子などのシチリアっぽい物を作りたかったのですが、手に入らなかった。

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サーモンは小麦粉をまぶしてオイルで焼き、白ワインを加え、アルコールを飛ばします。 その後バターを落としてトロッとしたソースを作り、最後にパセリのみじん切り。 付け合わせは3種類。 青菜、ペペロナータ、ポテトのディル風味。 ディルはなかなか手に入らない物なので、見つけた時に買って冷凍してあります。

やー、沢山食べて頂けました。 この後は勿論ドルチェですが、画像なし。

シチリアにしては早い7時から11時まで、沢山お喋りもして楽しい時間でした。 何よりも始終笑顔だった彼、少し安心しました。 いつも思うのですが、外食とホムパではくつろぎ感が違いますね。 これ外食だったらここまでリラックスした時間は持てなかったと思います。 

ドイツへ戻る前にもう一度会いましょうね、次はピッツァを食べに行っても良いねと言う話がまとまった所でお開きとなりました。 

手料理というのは素晴らしい。 こちらの気持ちがダイレクトに伝わります。 招いた方も招かれた方も、つまりもてなす方ももてなされる方も。 心を込めて作れば必ず相手に分かってもらえ、逆に招かれた時にも相手の気持ちが伝わってきます。 時々あるのですよね、義理で呼んだけれど心のこもってないおもてなしを受ける事が。 外食だとこういう事は起こりませんから。

来週も誰かをお招きしたい気分で一杯です。 

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