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つながり-24歳-

45歳現役プロアスリート猪頭香緒里の自伝 #2


自分の進む方向が決まってくると、一歩が出やすい。
何をしなきゃいけないのか…そう考えた時、すぐに行動できるか出来ないかは、とても大事です。

当時、シーズンオフの間、次の冬に向けて、調べる事はたくさんありました。

プロになるには、どうすれば良いか。
スノーボードってどんな種目があって、私はどの種目のプロ選手を目指すのか。

基本的なことさえも知らず、進み始めました。

今はスマホなどのネット環境が当たり前にあるので、検索も凄く簡単です。
でも、当時はガラケー全盛期でした。情報源は本か、ネットカフェで調べるかでした。

わかったことは、JSBA(日本スノーボード協会)の教育部ではインストラクター資格の認定をしていて、競技部ではプロ資格の認定をしているということでした。

プロ資格を認定してもらうには、地区大会で上位に入賞して全国大会へ出場し、上位3名に入賞すること。
その他、シーズンを通してポイント(順位)合計で全国6位以内に入ることやプロアマ戦で上位6位以内に入ることでも、プロ資格が認定されるとのことでした。

JSBA認定の大会へ出場するには、チーム登録しないといけない事も知りました。
チームって?
どこのチーム?

そんな時、冬にスクールでお世話になった方がスノーボードショップを経営している事を思い出しました。
サーフィンとスノーボードを販売しているhold outというお店でした。
早速電話をして、チーム登録をお願いしました。

次に準備しなければいけないのは、お金です。次の冬もスキー場近くに住んで、トレーニングと大会に集中しようと思いました。
シーズンオフの間、短期バイトをしてお金を稼ぐ事に決めました。

昨シーズンは住み込みのスクールに入ったので、必然的に練習場所(スキー場)や居住場所(宿)が決まっていました。
しかし、次のシーズンはどこを拠点にするかを自分で決めなけれないけませんでした。
そして、長野県白馬村の八方尾根スキー場に決めました。決め手は、シーズン券が当選したから(笑)。

次に、住む家も探さなければいけません。
良い物件が無いか探しているうちに、山籠りでは、一人暮らしではなく、集団で暮らして生活費を節約している方々がいる事を知りました。
いわゆる、シェアハウスです。

すぐに、紹介してもらいシェアハウスの一員に入れてもらうことになりました。

シーズンオフの間に着実に準備をしていき、2度目の冬がやってきました。

意気揚々と生活道具を車に乗せて、長野県白馬村へ向かいました。

そして、偶然にも、白馬村のシェアハウスの方々は、八方尾根スキー場のスノーボードスクールのスタッフの方々でした。

その中の2名は、スノーボードクロス(という種目)の現役プロ選手でした。
そんなご縁もあり、スノーボードクロスの大会にエントリーする様になっていきました。

25歳の冬が始まりました。
それは、私のアスリート(競技者)としての長い生活の始まりでした。


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