志賀佳織

ライター&編集者。女性誌やカルチャー誌、ウェブなどで主にインタビュー記事を書い…

志賀佳織

ライター&編集者。女性誌やカルチャー誌、ウェブなどで主にインタビュー記事を書いています。書籍執筆も。 現在は新聞社にウェブ媒体のエディターとして勤務中。猫とドラマが大好き。

最近の記事

嘉永生まれの男

「毎日書く」と目標を立てたつもりが、あらあら気がつけば、もう前回から1ヵ月も経ってしまっている。いやいや、こんなことではあまりに情けない。少しずつでも書いていこう。  今日、タレントが街歩きをするテレビ番組を見ていたら、東京の青梅市が取り上げられていた。以前から、昔の洋画の看板で街を飾るなど、独特の町起こしをされているところだという認識はあったのだけれども、そのほかにもいろいろと「昭和レトロ」なお店やら施設やらが結構あるのだと知って、「ちょっと古いもの好き」の身としては、大

    • 「ダジロ」ってなんぞい

       前回も書いたように、明治生まれの祖父母の思い出は尽きない。365日一緒に暮らしたというわけでもないのに、彼らの記憶が今でもしっかり私の中に残っているのは、おそらく祖母がとってもお喋り好きだったということがその理由のひとつだろう。  とにかく夏休みの早朝、まだ誰も起きてこない祖母と私だけの時間に、彼女はありとあらゆる思い出話を、身振り手振りまじえて、まるで活動写真の弁士のような迫力で孫の私に語って聞かせたのだった。また私が昔のこと、古いことを聞くのが大好きな子どもと来ていた

      • セントラルベーカリー

         幼い頃から長い休みに入ると、東京に住む私たち家族は、母の実家である神戸の祖父母宅に帰省して過ごすのが常だった。祖父は1904(明治37)年生まれの医者で、中央区の下山手通に産婦人科の医院を開業しており、76歳で亡くなる直前まで現役を貫いた。5つ下の祖母は、見合いで祖父と結ばれたのだが、どうやら見合いの席で「一目惚れ」だったようで、いつもその最初の出会いの話を、楽しそうに、幸せそうに語って聞かせたものだった。  産婦人科医でありながら、子どもは母ひとり。将来は医者の婿養子を

        • note、始めてみました。

           今日からnoteへの投稿を始めてみることにしました。  日々のあれこれを書き留めておきたいという思いは以前からあり、 「それにはnoteがいいよ」 と勧めてくれる人も多かったのですが、些事に取り紛れて一日延ばしにし、腰を上げるまでがなかなかでした。  しかしながら、今年は何となく自分にとって節目となる年のような気がして、いや、節目にせねばいけない気がして、ようやく緒に就いた次第です。 遅ればせながらこれから少しずつ、身のまわりのあれこれを書き綴っていかれたらと思います。

        嘉永生まれの男