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出産を控えているお父さんへ、助産師からメッセージを送ります!

出産予定日が近づくと、夫婦でソワソワドキドキする毎日をお過ごしなのではないでしょうか。
今回、そんなソワソワドキドキなご夫婦さんに、満足のいくお産が迎えられるようお父さんに伝えたいメッセージをお話します。

1.出産とは

お母さんは、妊娠してから自分が体験する出産のことについてはたくさん勉強してきています。
陣痛ってどれくらい痛いの?破水って何?など、産院のマタニティクラス、妊婦健診で医師や助産師に相談したり、本やインターネットで情報収集したり…

では、お父さんはどうでしょうか?
他人事にはなっていないでしょうか?
noteをされているお父さんは積極的で頑張り屋さんが多いので、そんなことはないかもしれません。
普段、多くの妊婦さんと話していると「出産がんばってね~、と他人事のように言われた」「立ち合いは怖いからしないって言われた」など、お父さんの言葉に悲しむ姿がよく見受けられます。

出産とは、二人の子供を10か月間大切に育てこの世に誕生させるという重大な一家の任務です。その任務をお母さんが一家の代表として行うだけで、お父さんはその任務を成し遂げるためにチーム一丸となって乗り越えなければなりません。出産は、チームプレイなのです。

2.お父さんは出産に向けてどうしたらいい?

では、今回の本題である、お父さんは何をしたらいいのでしょうか?

1.毎日、お母さんの体調の変化を確認する
2.いざ入院になった時のシュミレーションをする
3.「ありがとう」を言葉で言う
4.出産の立ち会いについては夫婦でよく話し合う

2-1)毎日、お母さんの体調の変化を確認する

朝起きた時、帰宅時、寝る前は、お母さんの体調の変化を言葉で確認しましょう。

例えば…
「おなかの張りはどう?」
「足の疲れはどう?」
「腰の具合はどう?」

出産予定日頃には、約3kg~4kgの重さを24時間ずっと体一つで抱えている状態になります。
腰や足への負担は想像以上に大きく、寝る姿勢ですら辛いのです。
家事をするのも、もちろんお母さんは助かりますが、自分の体調を気にかけてくれるお父さんの言葉は、何よりの心の支えとなり、頑張ることができるのです。

もし、お父さんの体力が残っていれば、足や腰のマッサージも追加オプションしてもらえたら、お母さんは本当に嬉しいです。

2-2)いざ入院になった時のシュミレーションをする

陣痛、破水、出血…いつお産が始まるのかは、誰にもわかりません。
お父さんが仕事中かもしれません。
上のお子さんがいる場合、特にお子さんのお世話は誰がするのかシュミレーションしておくことはとても大切です。

例えば…
仕事中にお産が始まったら、途中の仕事を誰に申し送りするか?
夜中にお産が始まったら、上のお子さんたちを誰に預けるのか?
上のお子さんが保育園や幼稚園に行っている間にお産が始まったら、お迎えは誰にお願いするのか?
入院中の上のお子さんのお世話は、誰が行うのか?

お産が始まってからは、気持ちに余裕がないので冷静に考えられません。あらかじめ、いろんな場面を想定してシュミレーションしておきましょう。

2-3)「ありがとう」を言葉で言う

毎日、二人の赤ちゃんを命がけで育てているお母さんに、「二人の赤ちゃんを一生懸命育ててくれてありがとう」と言葉で伝えましょう。

お父さんの温かい言葉は、お母さんの疲れた体と不安な心を癒してくれて、「頑張ろう!」と思えます。

2-4)出産の立ち会いについては夫婦でよく話し合う

出産にお父さんが立ち会うのが正しい、とは思いません。
もちろん、立ち会わないスタイルも夫婦の希望であればいいと思います。
ただし、立ち会わないという意思がお父さん主体であることが多いのは、私は気になります。本当は、お母さんは立ち会って欲しいと思っているのに言い出せない場合もあるのです。

出産は決して楽ではありません。お母さんと赤ちゃんの二人の命がかかっている一家の重大任務です。
その任務を代表して行うお母さんは、不安いっぱいなのです。
そばにいて、一緒に任務を乗り越えてほしいと思っているお母さんもたくさんいるのです。

お父さんが立ち会いしたくない理由として、血が苦手ということはよく聞きます。
その場合は、気分が悪くなったら早めに分娩室から外に出て、一旦休憩すればいいのです。倒れそうになるまで頑張らなくていいのです。

出産に立ち会うと、お母さんのことを女性として見れなくなるのでは…という不安もあると思います。
これまでに、たくさんの立ち会い出産のお手伝いをさせていただいていますが、生命の誕生の場面はそんな不安も一瞬で吹き飛ぶくらい、本当に神秘的な場面です。どちらかというと、お母さんよりもお父さんの方が涙を流されることが多いのです。
立ち会い出産をした夫婦が、その後2人目、3人目を妊娠したと来院されることは普通にあります。そして、次の出産も、また立ち会い出産を希望されています。
立ち会い出産については、過去記事を参考にしてみてくださいね。
【夫の立ち会いはいい?】

ぜひ、お父さんだけの意思ではなく、お母さんの意思も聞いて、夫婦でどういう出産をしたいのか話し合ってみてくださいね。

お父さん、頑張って~!!

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