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アパートの保証会社はなにを保証する? 『よくわかる! 家賃債務保証の知識』


アパートを借りる時、かつては連帯保証人を立てるのが普通でしたが、いまでは75%が家賃保証会社だとか。お金はかかるけれど、頼める、あるいは頼みやすい家族がいない人にとって(多いはず)、ありがたい存在ではある。しかしこの会社、一体なにを、どのような仕組みで保証するのか、ご存知でしょうか。

わたしは全然知りませんでした。契約書だってろくに読んだことがない。最近、仕事で賃貸借契約に関わることになり、焦って勉強しています。

入居時や更新時に、保証会社に保証料を払います。わたしはずっと、万が一滞納などがあったら、入居者から集めたそのお金で大家に滞納分を補填するのだと思ってました。
違いました。

上記の考え方は、「保険」です。実際は、保証会社は滞納分を大家に補填したら、その費用は滞納した人から取り立てて回収するのでした。大家さんが取り立てや追い出しをするのは大変です。大家さんに安心を提供して借りやすくしてもらう謝礼が、保証料と言えるようです。

以前、保証会社によって、滞納直後から鍵を変えられて入れないようにされたり、深夜に部屋に押し入って金を払えと脅したりと、かなりひどい行為がニュースになったのは覚えています。

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たまに、保証会社と連帯保証人の2本立てを求めるところがあって、不思議に思っていました。それは、保証会社が保証する範囲が、限られているからでした(範囲は会社によって違う)。そこをはみ出す部分を保証してくれる人を別途立てなさい、ということ。連帯保証人単独の場合はすべてを保証するので、実はとんでもなく大きな責任を背負うわけです。
保証人と連帯保証人の違いも、最近知ったところです。

知るほどに、契約書にハンコを押す(そういえば今現在もハンコレスの賃貸契約書は見たことがない)という行為がおそろしくなる。大家さんの立場で考えると、そこまでしたくなるのも無理もないのですが。

住むところを探すときにカギになるのは、定期的(かつ十分)な収入と、保証人や緊急連絡先になる人的つながりです。
保証会社は後者に対応していますが、あくまで前者があることが前提です。

どちらもない人は、どこに行ったらいいのか。
どちらもない人にならない保証は、どこにもありません。


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