【創作小説】まわれ!今川やきくん!中国の巻(10)
「オレたち月餅が 人間のステータスとして、高級な月餅で 作られてきたのは 胸を張って喜ばしいことと思うが…しかし行き着いた先は… こうなのさ」
「あああぁ…」
「ぺぺぺぇ…」
「伝統を受け継ぐ ということは、次の世代へ 姿、形だけではなく、信頼(信じ合い 渡す)の心も 受け渡すこと。しかし ステータスのために月餅を渡すなら いずれ伝統は 止まってしまうだろう…」
「ストップ!ザ・伝統!だぜーーーー!」
「ペーーーー!」
あああぁ…今川ダンボ、おまいってヤツは…。
「そしてステータスのために、自分の中の ずるい気持ちまで容れてしまったら、それは 思いやりの心 では なくなってしまうのだよ」
「そ、そーか。いっくら高級で旨い月餅を もらっても、それは 嬉しい気持ちには ならないと思うもんなーー!」
「大事なのは…あなたを大切に思っているという心を 伝えることなのだ」
「オレは…心からの大好きな気持ちを入れて、ヒナちゃんに “ 今川焼きのオレ ”を 伝えたい!ヒナちゃんの本当の笑顔が見たい!!」
「ヒナちゃん? 誰だ?それは…」
「カーーーーーーーーッ! オレが大切に思っている 初恋の女の子さ!」
「太鼓の初恋? …まあ良い。太鼓も その女の子の “なくてはならない ” お菓子に ならなければな」
「オレたち月餅も そうして長い歴史を築いて来て、これからも そうして伝統を受け継ぎ、歴史が 廻ってくれれば良いんだが…」
「あ!オレも回って作られたんだ!回転焼きとも言うだけに…。しかも 今!ガチ世界を回ってるし!」
うぜー! この あんぽんたん!
あんぽんたん まだ続く
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