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自律神経と自分について

去年の今頃にコロナ禍があけて、まもなく1年になる。この間、ずっと自律神経が乱れていて不調だった。今月に入ってだいぶよくなってきた感じがあるので、記録しておくことにする。

コロナ禍が開ける前、2022年の年末から予定を詰め込みすぎたせいか、あまり眠れなくなり、動悸や息苦しさを感じるようになった。寝ても寝た気がせず、朝起きると頭は休まった感じがしなかった。楽しい予定があるとしばらく前から興奮してしまい、自力で興奮を収めることができなくなっていた。旅行にLIVEにと予定はたくさんあったので、ちゃんと眠れる日が少なくなっていった。楽しいから仕方ないと思っていた。

内科に行き漢方薬をもらうと、少しずつは眠れるようになった。相変わらず興奮を収めることはできなかったけど、それなりには暮らせていた。この収まりきらない興奮は、久しぶりの就活に気持ちを向かわせた。息子もだいぶ手がかからなくなり、暇な時間に耐えられなくなったのだ。キャリアコンサルを3回受け、転職エージェントに登録し、人生で初めての本格的な就職活動を始めた。毎日息苦しくはあったが、1か月もしないうちに内定をいただくことができた。12年ぶりのフルタイム正社員採用に心が躍った。仕事をきっちりこなす生活なんて、この人生でもうないんだと思っていたのに、なんだ、こんなに簡単なことだったのか、ただ就活してみればよかっただけなのかと自信が湧き、さらに興奮した。会社への提出書類の準備や健康診断、身辺整理等に忙しく過ごした1ヶ月半。楽しかった。うれしかった。未来を考えニヤニヤした。この時が一番興奮していたけれど、気にしている余裕はなかった。

フルタイム正社員勤務は、久しぶりに仕事への責任感を感じられて感動したが、なんでも従業員のせいにし、毎日罵声が飛び交うあまりにモラハラな会社だったこと、どう考えても定時には帰れない仕事量の多さに驚いてしまい、2か月弱で辞めた。就職前から眠れないのは毎日で、動悸と息苦しさもひどくなっていた。

初めて精神科に行った。会社を辞めるために行き、適応障害と診断された。診断が欲しくて行ったのに、診断書を見るとそれなりにショックを受けた。
精神科の先生は、とてもやさしく私の話を聞いてくれた。5分診療とはよく聞くけれど、10分はちゃんと話してくれたと思う。そして適当な対応をすることもなく私の話に共感してくれたし、そんな会社は今すぐ辞めた方がいいとも言ってくれた。とてもうれしかった。精神科はいいところだ。悪い印象、怖い印象も全くなくなった。困ったらまた頼る。

その後は、辞めた会社とのやり取りで疲弊し、息苦しさが続いた。だけど眠れる日が増えた。すぐに新たな就職活動を始めた。求人を探してみるが、正社員は怖くて選べなくなった。やはり私なんかには無理だという自己嫌悪に陥った。また履歴書を書き直すのが本当に大変だったけれど、このまま仕事がない方が不安が陥るのがわかっていたからどうにかがんばった。本当によくがんばったと思う。

パートで仕事を探し始めて、オンライン面接や適性検査をいくつか受け、そのたびに息苦しくなったがどうにか乗り切った。そして3週間経たずにパートの仕事が決まった。翌週から働くことになった。ひとまず週2日。6月から週5日勤務に決まった。

心と自律神経が不安定なまま仕事を始めるのには不安があったけれど、先が決まっていて、始まった方が興奮しないという自己分析に基づいて行動した結果、今、とても落ち着きを取り戻し、本来の自分が戻ってきた実感がある。(どんなに不調でも仕事はこなせるタイプでもある)

身の丈に合った無理しなくていい仕事が見つかったことで興奮が収まった。就活を終えて、外向きの自分と向き合わなくてよくなり動悸が収まった。単純に予定を減らし、仕事がない日は動画を見て過ごしたことがマインドフルネス的に作用し、息苦しく感じる時間が減った。総じて、無理をしていない自分に居場所を戻せたことが自律神経の乱れ改善に役立ったかと思う。
(旅行やLIVEといった楽しい行事も、無理をしていない自分とはかけ離れなければ行けない行事だった)

最近、鏡を見て昔の顔に戻ったなと思った。昔というのはおそらく妊娠前の仕事をしていた時の自分。あの頃の好きに生きていた頃の自分の顔。

これほどの自律神経の乱れはなくとも、妊娠~育児期間をずっと不安定で自分らしくない自分で生きていたんだろうと思った。自分ではなく母親として生きていた。不安なことがあっても強く、自分を抑えて強くいなければ乗り越えられなかった。緊張の連続だった。子育てをしながら自分らしく生きるなんて、できる訳がないから仕方ないのでよく頑張ったとしか言えないけど、本来の自分への揺り戻しが自律神経の乱れという出来事としてやってきたのではないか。

何か大きな出来事がなければ、変化することはできない。1年以上の長い時間をかけて自分を激しく痛めつけ、やっと気付きが得られた。こういう生き方しかできない自分を面倒だなとも思うけど、不器用で愛おしいなとも思う。十分に労ってあげたいし、好きなように生きていたあの頃に戻ることもできると教えてあげたい。

自分に必要な出来事は、結局、自分で作りだしてしまうのか。こんな生き方嫌だ、もっと楽に生きたいと願いながらも、自然に引き起こしてしまうのか。きっとこれまでの仕事も結婚も子育ても人間関係のいざこざも、自分が選んだものはすべて自分に必要な出来事を経験するために選んだ、選ばされたものなのだろう。体の不調として表れた自律神経の乱れだけど、やはり心とつながっていると気付かされる経験だった。
なんて、どんな出来事もこう神秘的にとらえようとするから夜眠れなくなるのだ。こんな生き方ってつらいな。

この期間、お菓子を食べまくって半年で4㎏も太ってしまった。久しぶりにレコーディングダイエットを再開しようと思う。自律神経の回復と共にダイエットできる精神状態に落ち着いてきたらしい。自分らしい体も取り戻していきたい。


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