聞き取り困難症/聴覚情報処理障害と診断されたお話
ご無沙汰しています。
シンガーソングライターのかおふあです。
この度、聞き取り困難症(LiD)/聴覚情報処理障害(APD)と診断されました。
そこに至るまでの経緯や思いなどをお話してみようと思います。
LiD/APDを知る
この特性について知ったのはひょんなことからでした。
喉の調子がほんの少しよくなくて、名古屋に音声外来はないかと調べたことがきっかけでした。音声外来ではないものの、言語聴覚士(ST)さんがいて、しっかりしてそうな耳鼻咽喉科を選んで受診したのですが、そのクリニックのHPをくまなく見ていたところ、聞き取り困難症(LiD)/聴覚情報処理障害(APD)というものがあることを知りました。
そこにはお知らせで、次のように書かれていました。
なんだろうそれ?と思って検索してみると、
思い当たる節……ある。
クリニックで相談
喉を見てもらった結果はなんともなくて、声帯もきれいですって言ってもらえてほっとしたので置いておいて。
聞き取り困難症(LiD)/聴覚情報処理障害(APD)という言葉について、聞いてみたかったけど、診察のときは勇気が出なくて聞けなくて。診察が終わって待合室でお会計待ちしているときに、やっぱり気になって、聞くは一時の恥!と思って受付の方に聞いてみました。
そうしたら、診察室に逆戻りしてお話を聴けることに。紹介状を書くことは可能だけれども、検査にお金と手間をかけても診断されるのは50%程度ですが、それでも行ってみますか?と確認されました。はいお願いしますと答えると、一般的な聴覚検査と診察をして、問題なかったので無事に紹介状を書いてもらえることになりました。
大学病院を受診
クリニックを受診したのが2024年2月下旬。
紹介先の名古屋大学医学部附属病院、通称・名大病院の予約が取れたのが4月上旬のことでした。
名大病院の耳鼻咽喉科を受診すると、簡単な問診をして、検査をしてみましょう、ということになりました。
検査は予約が必要で、最短で7月です、とのこと。3ヵ月待ち…
まあ待つしかないし、別に急病でもないので、7月下旬に検査日と診察日(結果を聞くのは別の日に診察予約が必要とのこと)の予約を取って帰宅しました。
ついに検査日
どんな検査なんだろう?とどきどきすること3ヵ月強。ついに検査日です。
検査は通常の聴覚検査と少し違い、言葉の聞き取りの検査(聴覚情報処理機能検査)です。すべては覚えてないけど、同時に発せられる複数の言葉(単音や文章)を聞き取ったり、早口言葉を聞き取ったり、雑音の中から言葉を聞き取ったり、連続した音声の切れ目があるかないかを聞き取ったりする検査がありました。だいたい1時間くらいかな。
検査を受けた感想は…集中力使いすぎて疲れた〜!
この日は待ち時間ほぼなく、さらっと検査してさらっと帰宅しました。結果は後日。
診断
検査日から数日後。検査結果を聞きに行く日です。
この日はとにかく待ち時間が長かった!予約時間の30分前に着いてしまい、予約時間の2時間後に呼ばれたので2時間半待った!大学病院だから仕方ないけどね…
タイトルに結果は書いてしまっていますが、無事に(?)、聞き取り困難症(LiD)/聴覚情報処理障害(APD)という診断を受けました。ここまで5ヵ月。長いような短いような。
で、詳しくお話を聴いてみると、どうやら右耳で聴いたほうが聴き取りやすいのだそうで。電話のときや、雑音が多いときは右耳で聴くといいですよ、とのアドバイスをいただきました。
え!いままでずっと左耳で電話してたんだけど!笑
これからは、聴き取りづらいときは右耳使います。笑笑
気になるお金のこと
これ、役に立たなくて申し訳ないんだけど、わたしは診断書代2,200円しか払っていません。
なぜなら。
愛知県に住んでいて精神障害者手帳2級を持っていると医療費を公費負担してもらえるから!
ありがたい…
この公費負担のおかげで、アトピー性皮膚炎の高額治療も受けることができています。
ありがたい…(2回目)
手帳3級だと精神科のみ公費負担なんだけど、2級以上だと全診療科が公費負担です。
ありがたい…(3回目)
LiD/APDの困りごと
賑やかな場所での聴き取りは困難ですが、静かな場所ならだいたい問題ありません。
いちばん困るのが、飲み会とか打ち上げとか居酒屋とかの盛り上がる場所。聴き取れないから目の前の人とも会話が成立しません。耳元でしゃべってくれればなんとか聞き取れる。かな。なので、飲み会好きなんだけど、会話に疲れるので、ひとり静かにすみっコぐらしすることも少なくありません。コミュ力ないのもあるけどね。ちーん。
この、賑やかな場所で聴き取りづらいという症状、聴覚過敏のせいかと思ってたけど、どうやら聞き取り困難症(LiD)/聴覚情報処理障害(APD)のせいだったようです。
聴き取りづらさを感じて会話を諦めたり、何度も聞き返すのが申し訳なくて適当な返事をしたりしてきてしまって、なんで周りの人が普通にできてることがわたしにはできないんだろう?って思ってたけど、原因がはっきりしてすっきりしました。
周りの人が普通にできているのに、自分だけできないのは努力が足りない、わけではなかった。こういうことって、精神疾患にしてもそうだけど、本人の努力の問題だと言われがち。そうじゃないんだよってこと、知ってほしい。
同じ悩みを持つ人が一人でも多く診断に辿り着いて、落ち着いた日々を過ごせますように。
同じ症状を持つ人の参考になり、症状がない人にも理解が広がったら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
またね。
生きづらさを抱えながらも何とか生きてきてやっと「元気に楽しく生きる!」という目標ができました。同じように生きづらさを抱えた人に届けられるよう、いただいたサポートは今後の活動に大切に使わせていただきます。