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オタクの願望

あわよくば、引き摺り込みたい。

これは私が非オタクな友人知人に対して常々思っていることである。

推しは沼だ。
一度足を浸ければ自重で泥水の中に落ち、あがけばあがくほど奥底へ飲み込まれ、けっして浮上することは出来ない。
観劇や映画鑑賞もせず、漫画も買わず、ソシャゲも課金していなくとも、ふとしたことでその作品のワンシーンやキャラが言ったセリフを脳内で静かに反芻しているそこのあなた。Welcome あなたももうオタクの世界に迷い込み始めている。

引き摺り込みたい、と先ほど言ったが、きっと私は自分の好きなジャンルを語れる友人が欲しいのだと思う。あの作品で感じたパッションを、情熱を!ぶつかり稽古の如くぶちかまして語り、最上級の共感をもって「やべー!」と叫びあいたいのだ。だが、そんな友はいない。
口を開いたが最後、ノンブレスで推しのプレゼンして「キッモ」で終わるか、ドン引きした友人の顔でこちらの息の根が止まるか、大抵、どちらかの現実しかオタクに残されてはいない。おくちにチャック。オタクは常にこれを心がけていなければ、容易に社会につまみ出されてしまう。

だったら、種を撒こう。
こう、さらっと好きな作品の面白いところを日常会話に混ぜ込んで、一見さんを増やしてジャンルの裾野を広げ、いつかきっとそこに深く嵌りこんだ人が出てくるのをまとう。
引き摺り込みたいと言ったけど、私はきっと、自分でその作品を好きになってほしいと思っているのだ。だから、庭に米粒を撒き、ちゅんちゅんとついばむスズメたちを見て、縄を引いてザルを落として捕まえ(feat.日本昔ばなし)・・・だめだ、オタクの増やし方がどう考えても『引き摺り込み系』になる。引き摺り込んで太らせて動けなくしたい、とかそれどんなヘンゼルとグレーテル??

つまり、社交の場でオタクがノンオタの友人知人に推しを語れる場は無い。
だったら、バーチャルで好き勝手書いて、好きなお勧め作品を紹介しようとオタクは思いました!!

というわけで、今度から気が乗った時に漫画、小説、映画やブログなどを適当に情熱を持って紹介します。

よろしくどうぞー。



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