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麻疹からダッシュで逃げた話


MRワクチンを接種した(息切れ気味)

つい先日、麻疹風疹の混合ワクチン、いわゆるMRワクチンを接種してきました。最近ニュースやネットで麻疹の感染増加を見かけていたのが理由です。ニュースでは「ワクチンが足りない」と言われていますが、体感では「大人数が一気に受ける量は無いが、個人が受けるのは普段と変わらない」といった印象です。
ただ、摂取するまでに調べた料金や接種場所の確認、抗体検査が出来る病院の把握は、かなり・・・疲れました。
今回は記録として、とある地方でワクチン接種を希望する場合どうなるかを残しておきたいと思います。

麻疹とは何か

麻しんウイルスによる急性ウイルス性発疹症です。一般に「はしか」とも呼ばれます。高熱、上気道症状、眼脂(めやに)などがみられ、その後に特徴的な発疹が出現します。感染力が非常に強いため、一例発症があった場合には集団発生へとつながるリスクがあります。肺炎、中耳炎、脳炎などの合併症が出ることがあり、注意が必要です。

こどもとおとなのワクチンサイト

因みに、麻疹と風疹もどちらも『はしか』と呼ばれていますが、風疹の方は『三日はしか』と言われるように麻疹よりは発熱時期が短いそうです。(麻疹は10日間ほど)

麻疹について調べると、怖いと思ったのは以下の点
・麻疹そのものに有効な抗ウイルス薬は無い。
 →なったら、自然治癒まで寝ているしかない。
・罹患した場合、持っている免疫が数年無くなる
 →免疫健忘といって、様々な感染症にかかりやすくなる
・感染経路は空気感染。
 →抗体を持っていないと、飛行機などの密室に同室していた人はほぼ100%感染する。

詳細はこちらの記事へ→意外と知られていない麻疹の真実

コロナを2度罹ってしんどかった身として言えば、ぜってぇなりたくねえ。以上です。

そもそも日本で麻疹は流行っているのか?

麻疹についてニュースで流れ始めたのは2月末以降。2月24日にアラブ首長国連邦から関空に到着した飛行機に搭乗していた旅客に麻疹感染者がいたことが端を発します。その時同乗していた搭乗客にも注意喚起はされていたそうですが、(各方面からの情報がある通り)大移動(・・・)があったのとウイルスの感染力が強いため、感染が拡大したそうです。
元々コロナ禍中は世界的にも下火になっていた麻疹ですが、22年以降は増加に転じ、23年欧州では前年度30倍以上の患者数が出ているとのこと。
日本はコロナ禍のような感染爆発が起きている状態では、この記事を書いている今の時点(2025/3/25)では言えませんが、海外からの往来もコロナ前に戻ってきている以上、警戒はした方がいいとのこと。

参考記事:飛行機の機内ではしか感染拡大? 感染力はインフルエンザの10倍…免疫なければ、感染後にほぼ100%発症

参考記事:麻疹の発生に関するリスクアセスメント(国立感染研究所)

麻疹の予防策は?

ぶっちゃけ、ワクチンしかない。

麻しんは感染力が強く、空気感染もするので、手洗い、マスクのみで予防はできません。
麻しんの予防接種が最も有効な予防法といえます。また、麻しんの患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。

麻疹について/厚生労働省

麻疹は、手洗い、マスク、消毒薬といったコロナでの対策も十分ではないらしく、ワクチン接種が望ましいとのこと。
ワクチン接種なら受けているよ、と思う人も注意がいるのは2回接種をしたかどうか。今の子供たちは麻疹風疹の混合ワクチンを2回接種するのが当たり前ですが、1972年生まれ~1990年生まれは1回接種だけです。
(※因みに何故2回接種かというと、1回の接種で約95%程度の人が抗体を持てるが残り5%程度の人には抗体が出来なかったりするため。)
(1990年生まれ~2000年生まれも接種率が低く、2回接種の特別措置が取られている。確実に摂取しているかどうかは、母子手帳などで確認がいる)
さらに1972年9月30日以前の生まれの人は、子供のうちにかかって免疫を持つという考えが一般的だったため、摂取義務はなかったようです。(つまり殆どの人が0回接種)

参考記事:年齢でみる不足している可能性があるワクチン(キャッチアップスケジュール)

因みに、ワクチンを受けるのは抗体を体内に作るためですが、これは幼少時に麻疹にかかっている人は抗体が出来ているとみなされているので、大人になって2回接種をしていない人でもワクチンを受ける必要はありません。

そして、私は走った

と、ここまでの前情報があっての3月上旬。
私は正直、麻疹にビビり倒していた。
だって、もうコロナで懲りたのだ。起き上がれないダルさに発熱、ただの風邪ではない咳と鼻水。あと多分記憶力もかなり摩耗している気がするし、家族に看病などの迷惑もかけたくない。
二度とコロナにはなりたくないのだ。2回なったけど。。

そうとなれば、ワクチン接種!!
世代的に見ても一回接種しかしていないだろうし、地元で麻疹ワクチンを受けれるところはどこ?!教えて!!Google先生!!

(ケンサクチュウ・・・wait minute…)

・・・・ダン!!出た!!川向うにある総合病院!!
なになに?麻疹ワクチン3,200円、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)っていうのもあって、それは6,400円かー。まあ、単品だけならインフルエンザワクチンとそう変わらないお値段だし、じゃあここでお願いしまーす!!
と、予約しようとしたら。。。

『予約で一杯なので一ヶ月以上お待ちください』

は?マジ???
こちとら迅速なワクチン接種を希望しているのに、一ヶ月以上待たなきゃいけないの???

やってらんねぇ!!次だ次!!
と、一先ずかかりつけの個人病院に電話してみた。

『あら、麻疹ワクチンですか?まぁ、うちは混合ワクチンしかやっておりませんが』
「(混合ワクチン・・・6千円ぐらいなら、まぁなんとか)じゃあ、それでお願いします。・・・因みにお値段は?」
『一万円です』

いっ・・・・・?!

一万円?!たか、たっか?!
電話越しで目玉が飛び出るとはまさにこのこと。自費で打つとこうなるのかと唖然とする私に、気を使ってくれた受付の人がこう言ってくれた。
『とりあえず迷っているなら、抗体検査はいかがですか?』と。

なーるほど??つまり?抗体検査を受けて、抗体があったら別に接種しなくてもいいんだな?承知した!では、さっそく・・・

『あ、ついでに言えば、ここでは(抗体検査は)しておりませんので』

アッ。

『え、どこで??そうですね、小児科でやっているんじゃないでしょうか?』

えっ、こちとら30ウン歳児なんですが。いけるんですか??

小児科『あっ、うちでは30ウン歳の方はちょっと・・・』

ですよねー!!

じゃ、どこで検査受けれますか?

小児科『さあ?内科に聞いてみたらどうでしょうか??』

ゴメン、内科(かかりつけ病院)から聞いてきたんだけど・・・・・。

さあ、困った。抗体検査は、かかりつけ病院でも小児科病院でも受け付けていない。大病院も一ヶ月以上待つことになる。他に一体どこにやっているのか?県のHPを見ても風疹の抗体検査をやっている病院一覧しか出していない!(そもそも役所のHPは見づらい!!怒)

「それなら、保健所に聞けばいいんじゃないの?」

と言ったのは、キレ散らかす私に周りが言った言葉。
それだ!!と手を打って、市の保健所に即刻電話してみた。

『あー、ウチでは把握しておりませんね』

なんっでやねん!!オタク、一応市の予防対策機関やろ!!(怒)麻疹の感染注意を県や市のHPで出しておいて、なんで動線引いておらんねん!!自分で探せってか?!(とは、言われた)

なら、県の感染予防対策室はどうか?

『申し訳ございませんが、こちらでは把握しておりません』

なんっでやねん!!(以下同文)

と、いう訳で県や市で教えてもらえる訳ではないとわかったので(血涙)、再び市にある別の大病院に聞いてみた。

病院A「お子様のみ抗体検査が可能です」
病院B「チョーッと待ってくださいね。・・・あ、来週の平日午前なら枠ありますね。結果が出るのは1週間後で、ワクチン・・は、あー、いつ打てるかわからないですね。物が無いので。ワクチンの値段?10,180円です」

・・・・この時点で、既に私は疲れ切っていた。
地方では簡単に検査を受ける場所が無い。仕事についていると、平日に受けに行くのは難しい。そして役所のHPは検索しづらい。
抗体検査+ワクチン代だと、結局16,000円以上は吹っ飛ぶ。
・・・・もう、検査せずにワクチン打った方が早いし安くない???

そして、私は決断した。
掛けたのは、かかりつけ病院。既にこの電話をするのは3度目である。

『あっらー、香緒さんですね!(既におかえりなさいのテンション)それで、MRワクチンの接種を?ハイハイ、わかりました。予約したら、キャンセル出来ませんので、また来たら連絡しますね!あ、いつ来るか?そうですね、2・3日後。長くて1週間ほどお待ちください』

その時には、『ワクチンないない』という情報をめっちゃ聞きまくっていた私。そんなすぐに来るわけないやん、とふてくされて予約していた。まあ、来るのも来月以降だろうな、と。

『ハイ、来ましたー!いつ来られます?あ、明日土曜?承知しましたー!」

はっや!!2日後には連絡来たんだけど?!

え、まって??心の準備が?
今更だけど、副作用とかないよね?打っても大丈夫だよね??
予想よりも早く来過ぎて混乱。動揺を隠せずウロウロする私を見て家族は言った。
『・・・あんた、狂犬病ワクチン接種する犬の動画みたいになっとるで』

ほっといて!!

まあ、病院で受けるんやし?問診もあるし、まあなんとかなるやろ??と、いざ病院に行くも、既に自分の絵柄はドクターKである

※これは医療漫画です

緊張が既に酷い。
顔に影が入りすぎて、北斗の拳みたいになってる。
おまけに緊張が酷すぎて、鼓動が跳ねたのか、若干微熱出てるし。
えっ、これワクチン接種できるのーーーー?!

『あ、香緒さん!こんにちは!はい、大丈夫ですねー!元気っと(書類にサイン)』ブスッ!!

・・・・はやっ。

え、私、問診票書いたら、
→診察室で医者の問診 
→施術室でワクチン接種 
→待合室で副作用でないか待機 
→会計

と思ってたのに、実際は
→施術室でワクチン接種(問診も同時。なんなら書類にサインしたと同時に刺される)
→即会計 待機無し

2行で終わったんだけど・・・・・?
(オレの奔走はなんだったんだ・・・)

そういうわけで、私のワクチン接種は1万円で終わった。
受けようと考えて約2週間でのゴールだった。
うだうだと考えて、終わりは以外とあっけない話だった。
まあ、これで麻疹に怯えなくて済むと思ったけど、最後に一つ、役所はもうちょっと検索しやすいデザインと、検査場所の統括や動線を引いておいてくれ。まじで、頼む。

以上!!!



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