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楽譜が苦手?!コンプレックス

プライベートではアラフォーから始めたレイトスターターだけど、チェロ弾きでがんばっている私。

所属しているオーケストラは、主に年2回公演。
(年によっては他にも依頼公演あり)
(夏から秋は、もう一つオーケストラを掛け持ちしたりしている)

今年の2月にある予定だったコンサートはコロナ禍で中止になり、
練習も去年の暮れから休みに。

住んでいる街が自粛解除になった先週から、秋のコンサートに向けて新曲練習がスタートした。

新曲といっても、本当は去年の秋にする予定だった演目なのだけれど。

オーケストラが休みの間、仕事と家事と子供相手以外は何をしていたかというと…

12月は犬の介護(年末に天国へ)、
正月も過ぎ、1〜2月は私自身の初ソロライブの準備に費やした。
それが終わってひと息つくと、今度はレッスン曲を練習。
同時に、もうすぐ社会人になる娘の一人暮らし準備を手伝っている。

レッスン曲は難し過ぎて、まだちっとも弾けるようでは無いけれど、「やる!」と言い出しっぺは私自身だったりする。

私が上手く弾けない横で、先生がチャラチャラっと弾くのは毎度悔しいので、仕事と家事や子供達とのやり取りが終わったらもう夜の10時を過ぎていても、やっぱり弾いてみたりする。

(↑レッスン曲。
これをやっていると言うと、難曲だけに音楽仲間から苦笑される。だけど先生は却下しないからやるんだ^ ^)

そうして、それだけで精一杯になり、オーケストラ曲はもう、楽譜を見た瞬間に「無理ー!」と閉じてしまっていた。
フラット4つに5連符?!
指が足りない!
どうやって弾くのかすら分からない。
YouTubeも見てみたけど、速すぎてますます分からない。
ゆっくり再生しても分かりそうにない。

おまけに、譜面を読むのが何年経っても、とにかく苦手だ。
こんなの楽譜だと、ほとんど模様にしか見えないと思ってしまう。

(実際、私の場合は本番中にも楽譜を読むという思考回路が消えて、まさに模様にしか見えなくなってしまう時があるので、なるべくドレミで歌って覚えてステージに乗る。

私の息子にはLDがあり、読み書きが本来は苦手なのだけど…見え方が似た感じなのかな??と思ってしまう)

(↑オーケストラ譜)

今日の練習は分奏といって、弦楽器と管楽器は分かれての練習。

会場に行ってみると、弦楽器の中でもさらに細かく分かれて、チェロとコントラバスだけの部屋だった。

これでチェロメンバーが私一人だったら、今日は絶対無理!大ピンチ!と思いながら

恐る恐る練習部屋を開けてみると…
チェロのトップさんがいた!
良かった!

良かったのは私だけで、せっかく綺麗に弾いているトップさんの音を追いかけて、中途半端に音を出し、雑音でお邪魔してしまっただけの気もするけれど。
それでもお陰で、曲のリズムや雰囲気はだいぶ掴めた。

練習しようにも、どうやって弾くのか分からないとやる気にならないけれど、何となくでも分かれば、本番までに何とか弾けるようにしようとするのだ。

いつもオーケストラの席に座り、体の中に音が入って聞こえてくるのを待つ。

聞こえてきた音を拾い弾いては、譜面と照らし合わせながら覚える、という繰り返しで、何とか本番までにそれらしく弾ける様にして乗り切る。

そうして、毎度何とかなっているのだけれど、新曲になる度、自分の弾けなさ&読めなさ加減に凹む。

ああ、初めての楽譜は私、未だにこんなに弾けないんだと思って。

周りの人が弾く時、初見とか、全然練習していないと言っても、
本当なの??
謙遜しているだけでは??
と思う。
毎度スタートのレベルが違いすぎる。

しいて言えば、年月が経つと、何ヶ月もただ席に座っているだけだった期間が短くなり、覚えが早くはなっただろうか。

先日、iPhoneを4年ぶりくらいに新調したので、iPhoneの中に入っている古い録音を整理して消そうと、チェロのレッスン時の録音を所々聞き直してみた。

いやぁ、新しい曲のスタートって私、毎度こんなに弾けないんだ!
と予想以上の弾けなさ具合に自分でも情けなく、驚いてしまった。

このnoteにも、まだ弾けていない途中経過のレッスン録音を、そのまま動画にして載せているページもあるけれど。
(弾けないから、ただ横で歌っているだけだったり、雑音だらけだったり)

それなのに
私が楽譜を読むのが苦手なのも、全然構わない調子で…
代わりに先生が読み、音を出して教えてくれる。
それを真似しては覚えている。

一小節すら進んでいない時もあるし、スタートは音程もまるで取れない時も多い。

その過程の聞き苦しさを、録音を聞きながら申し訳ない気持ちになった。
それでも教えてくれる先生の辛抱強さには、感謝でいっぱいになる。

私の楽譜の読解力だと、普通はとても無理そうな曲を、月2回のレッスンでも何ヶ月か後にはラストまで通る様にしてくれている。

お陰で、あまり楽譜が読めなくても新しい曲にチャレンジ出来るのだ。

***

ここまで書いて、ふと思い出した。

うちの息子は中学生の時、病院の先生から「本を読むのは難しいです」と告げられ…実際、当時読める本は小2か小3レベルに思えた。
ペーパーテストはテスト問題がよく読めず、当然点は取れない。
それだけで判断すると、頭が悪いと思われそうだ。

けれど幸いな事に、実はIQは高いらしいのだ。

読んでやり、息子に分かる方法で教えれば、理解力はかなり高かった。
中3の時にお世話になった塾の先生に言わせると、理解力の高さは上位の進学校に、本来なら入れるレベルと言われるぐらいだった。

だから読めない代わりに、本来の息子に合うと思うレベルの本を私が読んでやっていた。
息子はそれを、一度聞いただけで何ヶ月も暗記していた。

大人になった今でも、私から見れば「実は天才?!」と思う様な言動をする事がある。

読めるレベルと、知能や能力は一致しない事があるということだ。

ということは…

音楽に話を戻すと、スタートが読めなくて弾けなくても、本番までにある程度何とかなるのなら、それほどコンプレックスに思わなくて良いのだろうか。

実際、音楽ジャンルは違うけれど、譜面は読めない、書けないけれど、プロミュージシャンとしてメジャーで活躍!
音楽への見解も、とても的確で素晴らしい音楽性!
という方と会ったこともあるし。

いやいや、やっぱり本当は、読めてすぐ弾ける方が良いよねぇ。

オーケストラ以外にも、個人的な演奏活動の方は次の企画も立ち上がりつつある。

そちらの方は、
「アーティスト性が見えて、僕からしたらプロと言えますよ」と、表現者としてプロデビューと先生が励ましてくれる。

(私が自信の無さにグズグズ言っても、のらりくらりかわして可能性を推してくれる先生、ありがとう^ ^)

…コンプレックスも多いけれど、諦めずにコツコツ、がんばろう♪







文章が誰かの心に響いて、それが対価になって、それを元手にさらに経験を積んで文章など色々な表現で還元出来たらと思い続けています。 サポートお待ちしております♪