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『ULTRAS 世界最凶のゴール裏ジャーニー』

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『ULTRAS 世界最凶のゴール裏ジャーニー』 (ジェームス・モンタギュー 著 田邊雅之 訳)に関する記事をまとめました
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記事一覧

ジェコが語るW杯初出場、祖国ボスニア、イヴィツァ・オシム③(原題:「初めてのW杯を…

 (前編より続く) 他方、戦争の暗い影と根深い民族対立は、ピッチ上にも実害を及ぼし続けて…

ジェコが語るW杯初出場、祖国ボスニア、イヴィツァ・オシム②(原題:「初めてのW杯を…

 (前編より続く)  ジェコの言葉は正しい。サラエボを初めて訪れた人がまず驚かされるのは、…

ジェコが語るW杯初出場、祖国ボスニア、イヴィツァ・オシム①(原題:「初めてのW杯を…

 『ウルトラス 世界最凶のゴール裏ジャーニー』は、世界各国のサッカー界の実像を浮き彫りに…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム。番外編

読者の皆さまへ 大変な長文、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました! 正月前…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 9/9

#9 :オシムが蘇らせた、サッカーという名の希望■ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 語弊…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 8/9

#8 : なぜサッカーは憎しみを煽るのか■政治利用されて続けてきたスポーツの大会 ユーゴで起…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 7/9

#7:オシムが命がけで試みたこと■目の当たりにした交渉劇 ボスニアのサッカー連盟は、今でこそ立派なビルを構えるようになったが、当時は市内にある雑居ビルのような建物に間借りするかのように、小さなオフィスが設けられている程度だった。事実、オフィスには机を置いただけの簡単な受付と、小さな会議室がいくつかあるのみ。日本に例えるなら、個人商店の事務所程度といえばイメージしてもらいやすいだろうか。 建物の外でしばらく待っていると、アタッシュケースを持ったUEFAとFIFAの使節団が

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 6/9

#6 : ボスニアを襲った新たな危機■ジェフユナイテッド、そして日本代表の監督へ 以降の歴史…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 5/9

#5 : そして「東欧のブラジル」は消滅した■W杯90年大会で披露したポテンシャル 皮肉なことに…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 4/9

#4 :サッカーという名の「劇薬」■サッカーという名の「劇薬」 ただし、ユーゴにおけるサッ…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 3/9

#3 :建国の父がサッカーを選んだ理由■サッカーを巧みに活用したティトー ユーゴ建国の父、テ…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム 2/9

#2 :危険で壊れやすいモザイク国家■6つの共和国、5つの民族、4つの言語、3つの宗教、2つの文…

サッカーが与える絶望と希望。ティトー、ユーゴ内戦、そしてオシム1/9

#1 :なぜユーゴはわかりにくいのか?■『ウルトラス』に寄せられた多様な感想と、共通する意見…

『ウルトラス 世界最凶のゴール裏ジャーニー』著者インタビュー ③ 

ジェームス・モンタギュー × 田邊雅之 「ウルトラスは息絶え、再び蘇る。日本の君たちが目撃しているように」■ウルトラスは息絶え、そして再び蘇る 田邊雅之(以下M):最後はウルトラスのこれからについて。君は『ウルトラス』の第4章イタリア編の最後の部分で、ウルトラスの文化は死に体になりつつあると断じている。これはかなりショッキングだった。 ジェームス・モンタギュー(以下J):イタリアのウルトラスは息絶えつつあるし、国家権力や警察との戦いに敗れつつある。将来、風向きが変わる可