今日のアウトテイク#59「日本の空き家と外国人をマッチング ほか」【メンバーシップ特典】(2024-01-16)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。

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なかなか進まないのだけど、でも、振り返ったら、結構来た。ここまで。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"あなたが自由の身なら、ほかの誰かも自由にしてあげなくては。
あなたに少しでも力があるのなら、ほかの誰かを力づけてあげるのが、あなたの役目。"
(トニ・モリソン)

#小さく一歩ずつ、やっていこう

その産みの苦しみは、いずれ笑い話になるのだろう。
ああ、あんときゃ、どうしようかと思ったね、ガハハとか言って。
共同でモノを作るとき、コトを起こそうというとき、誰と組むか、は、何をするかより桁違いに重要、とよく聞くし、よく言う。
それは進行するに連れてだんだん現実味を帯びてくる。
けれども、選択した自分を疑ってはいけないと思う。
当初描いていたのと違うかもしれないが、そこをやり繰りしてカタチにしていく。
そういう臨機応変さが求められる。
それはテクニックではない。
覚悟といったほうが正しい。
大丈夫、君には仲間がいる。
じっくり、丁寧に、焦らず、小さく一歩ずつ、やっていこう。

#それは違う。

Bill Evans をイージーリスニング、て言うのはちょっと違う。
耳障りがいいように思うだろうけれど。
その柔らかな一音一音は身を削って鍵盤を叩いて出している。
音と音の間に鋭利な刃物が隠れている。
ジャズって人間そのものだから。
あの音が、全部、Bill Evansだから。

#AIの話(再び)

昨日の話にも絡むが、我々のような原稿を書く仕事をしている者には、ChatGPTに代表されるAIの出現はやっぱりエポックメイキングだった。

何しろ、てにをはの修正はもとより、長い文章を要約したり、章ごとに分けて小見出しを付けたり、語調を変えたり、というか、書く前にアウトラインや構成まで提案してくれたり、原稿を書くために必要なプロセスのかなりの部分をサポートしてくれて、使い方によっては強力な助っ人になる。

ただし、型通りにまとめることだけなら。なぜならお手本をなぞっているだけだから。時々、平気な顔して嘘つくし。油断も隙もない。

そんなことも踏まえつつ、果たしてどれだけ実用に耐えうるか、いろいろ試した結果がこちら。非常に長いが、とても参考になるので、モノを書く人は読んでおいたほうがいいです。

気になったところをざっくり引いてくると、

"大量の薄い記事を読み込んで学習したAIは、薄い記事しか出力できない。だから「根拠」や「意外性」に欠ける記事しか、書けないのだ。要は「AIが薄い記事しか出せない」のは、web上に大量に存在している「薄い記事」を学習データとしたからではないか。"

これはぼくの経験でも同感。耳障りはいいのだけれども、どことなく力がない。上の空で喋ってる感じがする。指摘の通り、ウェブ上のホントにつまらない記事を参照しているからで、じゃなんでそんな薄い記事を参照するのかというと、そういう記事のほうが圧倒的に多いから。うう、悲しい事実。

「もちろん優れた記事を学習データとして使い、今後優れた記事がどのようなものなのかをAIが学べば、もしかしたらAIの出力する記事は、人間が太刀打ちできないものになるかもしれない」と言ってるが、相当時間がかかるのではないかしら。その間にも、ずーっと薄い記事は量産されるだろうし。

とても重要なインサイトを提示してくれているのは「AIが出力した記事を、何とかして実用レベルにするためには、3つの要素がある」というくだり。それは、

1.文献調査
2.取材
3.経験

これ、いずれもAIには無理で、人間のリアルで地道な活動でしか実行できない。中でも「経験」だが、

"経験は、AIには決してなしえない行為であり、今後AIが極めて発達したとしても、記者、ライターがAIに対して有利になれるコンテンツである。
したがって、数多くの、普通の人が経験しないイベントや事件、出来事に触れれば、必然的にAIの「一般的なことしか言えない」記事よりも、クオリティの高い記事を作ることができる。"

まさにおっしゃるとおり。で、そういう事象に遭遇するためには自らカラダを動かして出かけていかなくてはならない。つまり、「移働」だ。

もうひとつ、肝心なところ。

"webは残念ながら、根拠としての能力が低いため、書籍を文献として引ける能力がライターにあると、それだけでAIに対して有利である。
つまり読書量の多いライターは、AIが出力した結果を「書籍」の文献と関連付けて語ることができるため、文章のクオリティを上げることができる。"

というか、ウェブにはなくて紙の本にはあるという情報は、実はかなりあると思う。それらを一気呵成に検索してリスト化できないのは恨めしいかもしれないが、それだけに、日頃の読書習慣がモノを言う。つまり、どこをあたれば知りたいことを探り当てられるか、いわば「勘」が働く。

面白いことに、自分の関心領域のテーマの書物は、たとえ、積ん読になっていても、手元に置いておくだけでもその「勘」は確かに働く。あくまで個人的実感だが。

言ってみれば、書くためには、まず読め、いや、気になったら買っとけ、ということかな。

なお、文中、ジェイソン・フリード氏の書いた『強いチームはオフィスを捨てる』のことが出てくるが、ぼくは昔、同氏のこれを読んで感銘を受けた。(と思ったら、知らない間に文庫版が出てたのか)

ビジネスするのに、何でもデカくしようとするのは大間違い。少人数でシンプルに、臨機応変に、自分流のやり方を作り上げて成長してきた著者は、世界中にファン(ユーザー)を持つソフトウェアの開発会社の創業者。

この人の発言で「お」と思ったのは、それだけ世界中にユーザーがいたらさぞやIPOが楽しみだろうという憶測に対して、「まったくIPOなんか考えていない。それって、ぼくらのビジネスが他人のものになるってこと。ステークホルダーにやいやい口を挟まれて意に染まない仕事をするより、ユーザーに愛され続ける製品を、ぼくらなりのやり方で作り続けていきたい」と言ったとき。流石だなと思った。

ぼくもIPOに関しては否定派だが、それはまたどこかで書こう。

#日本の空き家と外国人をマッチング

日本の空き家は848万9千戸と、2013年と比べ、29万3千戸(3.6%)も増加している。この空き家を外国人が安く買って使う動きが出てきているらしい。

ざっくり書いとくと、記事では、大分や長野、茨城で外国人が空き家を買い、自分たち流にリノベして暮らしている様子が伝えられている。中にはタダ(無料!)で入手した物件もあるとか。

あー、しかし、それは大いにあり得る話。

実は今日も関西のとあるローカルの「地域おこし協力隊」の方が、里山地域でのコワーキング開設についてご相談に来られて3時間弱話してたのだけれども、人が使わなくなった古い物件はあるけれども、それを放棄するのではなく、有効活用するためのスキーム、仕組み、がない、と感じた。

なかなか古い制度から脱却できないままの役所の体質が、何かにつけ若い世代の発想にアレルギーを起こす。これまでどおりが安心なのだろうが、そのままではどんどん衰退する一方のローカル、というか田舎の行く末は暗くなる一方だ。何処かで接点を見つけなければ。空き家問題も、そのひとつ。

それを外国人がサッとすくって、自分たちの人生の1ページを毎日作ってるって、いい話だなぁと思う。

この記事によると(確かめてはいないが)、外国人が日本の空き家を購入することに制限はないらしい。あー、ないかも。

で、ついには、日本の空き家と外国人をマッチングするサービスまで始める始末。この行動力、いいなぁ。

"家を買えないことに不満を抱いている同年代の友人がたくさんいます。私たちの世代に、「ヘイ、別の選択肢もあるよ 」と手を振ってくれているようなものです。残念ながらアメリカにはありませんが、アメリカに住む経済的なストレスなしに、家族を養い、非常に質の高い生活を送ることができる、本当に快適な場所なのです"

こんなに喜んでもらえるのなら、地域の資産も無駄にならなくていい。というか、このサービス、日本人が利用してもいいですね。

ローカルにはローカルのルールがなんだかんだあるのは否定しないし、それを無視して外からやってきた人が良好な人間関係が築けるはずもない。けれども、双方が納得できるレベルまで歩み寄れる仕組みが必要だ。

アドバイス差し上げたのは、いきなり不動産物件を契約せずに、まず人を集めることからはじめて、ポップアップでコワーキング「的」なイベントを打っていく、ということ。

これはいつもお話する手順だが、そうしながら徐々に仲間を増やしていき、「協力隊員が勝手にやってる」という(よくある)批判をかわしつつ、かつ、参加者の意見を取り入れながら役割分担してカタチにしていく。

コトは簡単ではないけれども、ひとりで頑張らずに人を巻き込んでいく、というのがポイントだと思う。

ということで、今日はこのへんで。

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