今日のアウトテイク#66「図書館の新しい利用のされ方とコワーキング ほか」【メンバーシップ特典】(2024-01-23)

<アウトテイク>
・SNSに投稿する前の推敲(もしくは配慮)なしのメモ
・投稿せずに、いや、やっぱりやめておこう、と思った殴り書き
・ブログ記事として仕上げる前の思索の断片、または下書き
・一部、筆が乗ってきて文字数多いのもあり〼
・たまに過去に書いたネタを展開する場合も
・要するに「伊藤の現在地点」

※noteメンバーシップ「Beyond the Coworking 〜移働の時代〜」に参加いただくと有料記事も全文読めます。

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本とコワーキングって相性いい。


#今日のBGM

#今日のコトバ

"普通の人がする最も卑怯なことのひとつは、事実に対して目をつぶることだ。"
(C.S.ルイス)

#書くことで気づくこと

書いてて「あ、そうか」と自分で気づくことがある。
昨日もそうだった。
今日も、それ。
書くとアタマが回りだす。

#ニューヨークでも週4日就労制の実験

このテーマは毎日書いてるような気がするが、ニューヨーク市でも試験プログラムが始まった。ニューヨーク市の各機関は、対象となる従業員を週4日勤務、または週4日勤務と週5日勤務の組み合わせで勤務させることができる。

この試験的プログラムは、昨年、第37地区協議会の2万人以上の職員がリモートワークで働いた実験が元になっていて、特に、「昨年まで柔軟な勤務形態を利用できなかった人々に対する潜在的な解決策を提供するもの」として、特にリモートワークが困難な職務に対応するように設計されている。つまり、一歩、前進している。

週4日就労制は、ますます現実味を帯びてきている。さて、日本はどこで実験が始まるのか、始まらないのか。

そしてますます、生活圏内のコワーキングの存在感が増してくる。

#図書館の新しい利用のされ方とコワーキング

へ〜、と思った。「2022年には、アメリカのZ世代とミレニアル世代の54%が地元の図書館に足を運んでいる」らしい。

ちなみに、X世代では45%、ベビーブーマーでは43%が公共図書館を訪れてるとか。結構、使われてるんですね。

白状すると、ぼく自身はあんまり図書館は利用しない。元々、気に入った本は手元に置いておきたい性分だし、少しでも書店や出版社が続いてほしいので、読みたい本があれば買うようにしている(だから、どんどん積ん読が増える)。

でも、そんな人ばっかりではないし、やっぱり町には図書館が絶対に必要だ。その図書館の存在価値が変わってきている、という話。

まず興味深いのは、このくだり。

"Z世代とミレニアル世代は、電子書籍やオーディオブックよりも、印刷された本を好むことがわかった。当社のデータによると、アメリカのZ世代とミレニアル世代は、月に平均2冊の印刷された本を読んでおり、これは電子書籍やオーディオブックの平均の約2倍である。"

ぼくみたいな歳食ったオッサンが紙の本が好きなのは判るが、若い世代でも意外と紙が好まれているのを知って嬉しくなってしまった。

それはいいとして、なんでZ世代とミレニアル世代がそんなに図書館を利用するのか。これがオモシロイ。

図書館は本の保管庫としての役割だけではないことを思い出させてくれる。利用者はポッドキャストを録音したり、音楽を作ったり、友人と工作をしたり、ビデオゲームをしたりできる。無料のWi-Fiが使える静かなスペースもあり、学生やリモートワークの人に最適だ。

要するに、図書館という環境が、本を読むことにとどまらず、さまざまなコトをする場所になってきている。

しかも、それを「個」でやるのではなく、「共」にやる。←ここが大事。言い換えれば、コミュニティとしての機能を発揮している、ということではなかろうか。

で、これを、コワーキングで考えてみた。

コワーキング曼荼羅に「シェアリングエコノミー」もあげているが、これを描いたときに一番最初に頭に浮かんだのは本だった。

すでにあるものを皆で共用することで新しい価値を生むのがシェアリングエコノミーの元来の意味だが、コワーキングでシェアされるものとして本はうってつけだ。

逆に、本があることで人が集まり、交差し、そこでプロジェクトが発動してコラボができるかもしれない。入り口として、本は実に判りやすいと思う。そのとっかかりとして、「読書会」をイベントとしてやるのもいい。

たぶん、本棚を置いているコワーキングは、時代の流れに沿った話題になるものだけでなく、そこを利用するコワーカーの仕事や活動の役に立つもの、趣味嗜好に合うもの、をコワーカーに供しているはず。そうして、どこも「そこらしい本」を置いているのではないだろうか。

だから、そこにその本がある、ということは、そのコワーキングのキャラクタライズすることにもつながる。

これ、昨日の「そこにそのコワーキングマネージャーがいるから、そこに行く」という話と、実は通底している。本もマネージャーと同じように、そのコワーキングのホスピタリティが現れる、ということ。

そして、そこでもたらされる情報や知見、あるいは体験を共有するから、コワーキングがコミュニティとして成り立つ。

先の記事には、「若い世代は上の世代よりも価値観を重視する傾向があり、図書館の共有の精神はZ世代やミレニアル世代に共鳴するようだ」というくだりがある。

図書館は本を皆で共有する施設だ。コワーキングもまた、その役割の一部を担うことはできる。

だとしたら、コワーキングはもっと本を活用したらいいのではないだろうか。ブックカフェならぬブックコワーキング。ぼくが考えてるのもそれ。

あ、そういえば、昔、カフーツをはじめたころ、よく取材の方に「コワーキングとはなにか?シェアリングオフィスと何が違うのか?」と聞かれて、こう答えてた。

「シェアリングオフィスは毎日同じ人が来るけれど、コワーキングはドロップインという、いつ誰が使ってもいいというルールがあるので、日によって顔ぶれが変わる。

で、そこは利用者みんなで共用する環境であり、コミュニティだから、たまたまオープンスペースで居合わせた人に話しかけても全然構わない。

言ってみれば、話しかけてもいい図書館みたいなところ。気に入った本を書架から出してきて、好きな席について、本を読むかわりに、仕事したりお茶を飲んだり、それに話したりする。そういうところです」

こう言うと、たいていは「あ、あー、はは〜ん」と言いながら怪訝な顔をしていた。まあ、14年近く昔のことだから、やったことない人にはまるで理解できませんよね。

ま、本を読もうが、居眠りしようが、全然構わない。共用スペースとしてのカルチャーを守りさえすれば、コワーカーが自由に使えばいいのがコワーキングだ。

ただ、図書館にこれまでと違う新しい価値が認知され始めたことは、あらためてコワーキングのあり方を考えるいい機会になると思う。先日、公民館を活用してコワーキングを運営するという話を書いたが、使い方によってぜんぜん違う価値を産んでくれるモノは結構ある。で、それもまた、シェアリングエコノミーだ。

で、この記事の後段にこうある。

Z世代やミレニアル世代は、図書館を一種のオアシス、つまり運命スクロールや情報過多を一時的にでも鎮めてくれる場所と見なしている。

コワーキングもまた、オアシスでありたいと思う。

ということで、今日はこの辺で。

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