見出し画像

読書感想文『はじめる雑貨屋さん』

念のため書くと、雑貨屋さんを始める予定はないです。

趣味の方でやっている創作で「雑貨屋さんの店主」という立場のキャラを作ったんですが、「そもそも雑貨屋さんってどういうお店? 何をして生計を立てているの?」とふと疑問に思ったことからこの本を見つけて読みました。

『はじめる雑貨屋さん ムリなくムダなくできる開業の成功ルール 新版』
(2007.8/富本雅人著/SBクリエイティブ)という本。

雑貨専門コンサルタントがおくる、究極の開業マニュアル。プラン作成から、資金計画、開店準備、運営ノウハウまで、お店を開くと決めたその日から、すぐに使えるヒントがいっぱい。雑貨ショップ開業成功者の事例も紹介。〔初版:ソフトバンクパブリッシング 2004年刊〕【「TRC MARC」の商品解説】(商品説明より引用)

著書プロフィールをみると、著者の富本さんはキャリア24年の雑貨コンサルト、雑貨ビジネスコンサルティングと雑貨分野教育のパイオニアだそうです。この本が出たのは13年前なので、今年で37年目ですね。すごい。

この本の上部には『ZAKKA NO KYOKASYO』、つまり「雑貨の教科書」と書かれているのですが、まさしく教科書の名前にふさわしい内容でした。ちなみになぜ「教科書」なのかというと、この本は富本さんが代表を務める「雑貨の学校」という講座のメソッドをまとめたものだから。「雑貨の学校」については下記からどうぞ。

雑貨屋さんって女の子の憧れの職業の一つですが、この本を読むと想像以上にやることが多いことがわかります。憧れの影に努力の山。「雑貨屋さんって楽しそうだけど、こんな大変な工程を経てやっているのか……」と世の中の雑貨屋さんに尊敬の念を深めました。特に「第3章 ショップづくりに欠かせない準備」の「事例に学ぶ開業計画書のまとめ方」の項目では、自分が店を出すわけでもないのに頭を抱え、これと戦った雑貨屋さんの当時の苦悩に想いを馳せました。ものすごく僻地の雑貨屋さんとかありますけど、どうやって開業計画書を乗り越えたんでしょうね、ほんと。

また、冒頭でも書いたように、趣味の創作でキャラの職業を「雑貨屋さんの店主」に設定したのですが、開業する際の苦労を考えると「このキャラ思ったよりもしっかりした子だな」とキャラの解釈が変わるという事態になりました。ふわふわした女の子キャラだったのですが、ふわふわしているだけでは雑貨屋さんはできません。ごめんよ。

雑貨屋さんに興味がある人、雑貨屋さんを始めたい人の最初の教科書としては素晴らしい本だと思います。ただ、なまじ13年前の本なので、最近のインターネット事情はほぼ反映されていません。この本を読んでから、ネットショップも考えている人はそちらについての関連書籍も読む、という形の方がいいと思います。ですがそれを差し引いても、色褪せない教科書本であることは間違いないです。めっちゃ勉強になりました。ありがとうございます。


せっかくなので、私の最近の推し雑貨屋さんを紹介します。どちらも最近ネットで知ったのですが、いつか実店舗にもお邪魔したいところ。はやく自由に旅行できる世の中になってほしいですね。

神奈川県相模原市にある『海福雑貨』
輸入雑貨・アンティーク小物、手仕事作家さんによる雑貨・アクセサリーなど、「一点もの」にこだわった作品が集まる異世界感あふれるお店です。

東京の自由が丘に店舗を構える『アランデル
魔法や妖精・神話、不思議の国のアリスなど童話雑貨、不思議でかわいいファンタジーをキーワードに雑貨や作家作品をセレクトする「不思議かわいい雑貨店」です。

どちらも通販サイトがあるので、距離的に行けない方もぜひぜひのぞいてみてください。

それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!

この記事が参加している募集

読書感想文

よろしければサポート宜しくお願い致します。サポート代は書籍など創作のための活動費に使わせて頂きます。