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読書記録『日本でもできる!英国の間取り』

同じ島国でも『家』に対する考え方というのはここまで違うものなのだなと興味深く読んだ一冊がこちら。

『日本でもできる!英国の間取り』(山田佳世子著/2020.10/エクスナレッジ)

歴史を重ねる家への誇りと愛情に満ちた住まい方を、イギリス人に徹底リサーチ。地域ごとの家の特徴、玄関廻りや照明の用い方といった魅せポイント、ライフスタイル別の住まい方を、イラストで紹介する。Q&Aも収録。【「TRC MARC」の商品解説】

暖かみのあるイラストと共に、イギリスの家呼び方や内装や間取り、ライフスタイルなどなど紹介している本です。

イラストは、ピーターラビットなど英国の物語好きな人はおそらく好きだと思う作風です。写実的でありながら絵本のようで、イギリス人は常日頃からファンタジーの世界の住民なのだなと夢が広がります。

ただ、実際に日本で真似できるかというとちょっと首を傾げますね……? イギリス一般家庭の家を紹介、とのことですが、全体的に日本の一般家庭より庭や間取りが広そうです。イラストの印象でしょうか?日本は狭いので丸ごとは恐らく無理ですが、窓回りの装飾や玄関の飾りつけなど、ピンポイントでインテリアを真似するのなら出来そうではあります。イギリス風にプチ模様替えしたい人は参考になるやもです。

あと、特に気にかかったのはこちらの一文。

・家を壊す概念のないイギリス人にとって、歴史を積み重ねた家は誇り(p.24)
・「家は新しいほどよい」という日本人の価値観とは大きく異なります(p.24)

そりゃ地震大国日本だからなあ……という感想しか出ませんでした。壊すんじゃなくて壊れるんですよ。耐震性能上げていかないと。

逆に地震が少ないからこそイギリスではレンガの家などが発達したのかなと、日本とイギリスの違いを改めて感じました。

イギリス文化を知るための読み物としても大変面白かったです。機会があればぜひどうぞ。

ここまでお読み頂きありがとうございました。


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