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リウマチ膠原病学 関節リウマチ編

関節リウマチは免疫異常により関節の痛みを伴う進行性の関節破壊を生じる疾患である

主な症状

①朝のこわばり

②対称性の関節腫脹・疼痛

③関節の破壊と変形:発症から2年程度で急速進行

関節外症状

骨粗鬆症、筋炎、血管炎、皮膚病変(リウマトイド結節など)

眼病変(強膜炎)、心病変(心膜炎など)、腎病変(糸球体腎炎など)、アミロイドーシス

神経病変(手根管症候群など)、

造血系異常(貧血、Felty症候群など)

肺病変:間質性肺病変・・・ステロイドあまり効かない

    器質化肺炎・・・ステロイド著効

    胸膜病変・・・胸膜炎、膿胸

    気道病変・・・閉塞性細気管支炎、びまん性汎細気管支炎

    リウマトイド結節

    その他・・・肺高血圧症、薬害性

病理

病理像:T細胞、B細胞の浸潤が特徴

関連遺伝子:shared epitopeと呼ばれる配列や、T細胞関連の遺伝子が関わっている

    例)IL-2,CD28,40など

抗CCP抗体:関節リウマチ患者滑膜に存在するシトルリン化フィラグリンに対する自己抗体 早期診断に用いる

 抗CCP抗体の産生には喫煙、歯周病が関連しているといわれている

NETs産生:シトルリン化に反応してNETosisが起きる

リウマトイド因子(RF):折り畳みに失敗したIgGに対する自己抗体

IL-17:滑膜線維芽細胞のRANKリガンド(破骨細胞の生成に関わる)の発現を亢進して破骨細胞前駆細胞を活性化

IL-17によりTh17の破骨細胞分化を誘導する


病態

T細胞集積

複数関節における共通のT細胞クローン

疾患関連遺伝子

RF・抗CCP抗体

⇒発症には遺伝的素因と環境因子、それを認識するT細胞含む獲得免疫系が重要

診断

1つ以上の関節腫脹+スコアリングによる分類

診断マーカー

①CRP

②血沈

③リウマトイド因子

④MMP-3:関節滑膜で産生されるタンパク分解酵素 炎症マーカーではない

参考)DAS28:28関節の腫れと痛み、CRP/血沈 から計算した関節リウマチの活動指数






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