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脳神経外科学 クモ膜下出血・脳動脈瘤

疫学

日本人女性に多く、他の脳血管疾患に比べて生活習慣の影響が小さい
高齢者ほど発症時の死亡率が高い

症状

脳動脈瘤破裂
特徴的な頭蓋内圧亢進症状→突発する激しい頭痛、嘔吐、意識障害
動眼神経麻痺(後交通動脈瘤による圧迫)
発症後しばらくしてから項部硬直、Kernig徴候など

巣症状がない

予後規定因子

初回出血の影響
再出血
脳血管攣縮

診断

クモ膜下出血の有無→CT
動脈瘤の局在→脳血管造影,MRA,CTA

治療

一次損傷→治療対象外

再出血予防→破裂動脈瘤の治療
頭蓋内圧制御
脳血管攣縮については下記

脳動脈瘤の治療:開頭クリッピング→安全性高いが深部には使いにくい
        コイル塞栓術→負担少ないが技術的に難しい
        ステント

合併症

①脳血管攣縮

発症後4日~2週間ほどで生じる

治療・予防

クモ膜下出血発症時に動脈瘤根治術
血腫除去
脳灌流圧維持

②正常圧水頭症

1か月程度後に生じる

症状:見当識障害、尿失禁、歩行障害

クモ膜下出血後の認知症様症状があればこれを疑う

未破裂動脈瘤

健康診断などで偶然見つかることが稀にある
大型だと動眼神経麻痺などの症状を示す

治療:原則手術

出血率

家族性で4倍
大型:7~9mmで3倍
不整型で1.64倍
後交通動脈で1.9倍
高血圧、飲酒、喫煙でさらに増大

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