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法医学 遺伝形質による個人識別

指紋

万人不同・終生不変であるため個人識別に向いている
胎生5か月頃から形成開始し、出生前に完成する
成長に伴い拡大はするが紋様はかわらない
薬品ややけどで焼いたりはがしても皮膚の再生とともに指紋隆線は復元する

指紋の分類

①弓状紋:示指に多い
②蹄状紋:甲種と乙種にわかれる
③渦状紋:母指と薬指に多い
④変体紋:その他

個々人により発現するものとしないものがある

指紋法

①十指指紋法
被疑者の身元確認などに使われる
示指、中指、環指、小指、親指の順に指紋価を記入する
(示指の指紋が残っている場合が多く、また示指は弓状紋や甲種蹄状紋がみられやすいため)

②一指指紋法
遺留指紋(犯罪現場などの指紋)の同定に用いる
特徴点12ヶ所を調べ、すべて一致した場合に限り同一とする
理論上は特徴点総てが一致する確率は1000億に1回であり、他者と一致する確率はほぼないとされている

血液型

犯罪捜査、親子鑑定に用いられる

赤血球型
血清型
血球酵素型
白血球型
血小板型
ガンマグロブリン型

といった複数要素を利用する

遺伝子多型

いわゆるDNA鑑定
DNAでは核DNAとミトコンドリアDNAがあるが個人識別には核DNAを用いる
資料から抽出したDNAをPCR法で増幅し判定する
精度の向上により4兆7000億分の1を特定できるようになった

抽出資料
血液
血痕
毛髪
精液
骨、歯牙
唾液
組織片
その他:歯ブラシ、櫛、帽子、腕時計など

鑑定に用いる塩基繰り返し配列
①ミニサテライト
VNTR、縦列反復配列とも呼ばれる数十塩基対の反復配列
情報量は多いがPCR増幅効率は悪い

②マイクロサテライト(STR)
数塩基を一単位とする反復配列

③一塩基多型(SNP)
1塩基単位での置換や欠失で生じる個人差

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