脳神経外科学 感染症
脳膿瘍
10代男性好発
炎症の波及、先天性心疾患、日和見感染などで生じる
原因疾患
中耳炎、副鼻腔炎、齲歯→連続性進展
肺膿瘍、心内膜炎→血行性感染
症状
炎症
脳圧亢進→頭痛、嘔吐、意識障害
巣症状→片麻痺、痙攣
診断
CT,MRIで円環徴候
拡散強調画像で高信号
治療
抗生物質大量投与
定位脳手術
トキソプラズマ症:免疫機能低下時にしょうじる特殊な脳膿瘍
先天性トキソプラズマ症:胎盤感染する
硬膜下膿瘍
髄膜に膿がたまる
脳膿瘍同様に炎症の進展で生じやすい
症状
脳膿瘍と同様
治療
外科的排膿
抗生物質全身投与
寄生虫感染症
①嚢虫症
有鈎嚢虫症:経口感染で脳に嚢胞形成
症状・・・痙攣、水頭症、頭痛、筋力低下
予防・・・加熱調理、冷凍
治療・・・プラジカンテル
②エキノコッカス
クロイツフェルト・ヤコブ病(プリオン病)
孤発型:100万人に1人
家族型:遺伝性以上により異常プリオン形成
致死性家族性不眠症:全く眠れなくなり死に至る
特徴的な震えや手足の硬直がみられる
脳波も特徴的
異常プリオンは分解されず、蓄積されることで細胞を空胞化する→海綿状に
治療
現在のところ治療も症状を遅らせることもできない
特殊型
①狂牛病
②変異型クロイツフェルト・ヤコブ病:狂牛病のヒト伝染
③ヒト乾燥硬膜移植後クロイツフェルト・ヤコブ病:薬害である
日本の若年に多く潜伏期長い
特徴脳波なし
④手術器具からの感染:通常の滅菌ではプリオンが死滅せず感染性が高い
ギ酸、SDS、次亜塩素酸ナトリウムなどが必要
⑤狂鹿病:鹿肉、角などから感染
狂犬病
森林型:コウモリなどの野生動物から感染
都市型:犬から感染
唾液中の狂犬病ウイルスが傷口から感染→脳や脊髄で増殖
症状
約二か月後発症
倦怠感、不調、発熱→異常興奮、唾液増加→錯乱、昏睡
喉や声帯のきんにくが痙攣するため水を飲むだけで強く痛む
治療
発症前ならワクチンや免疫グロブリン投与が効く
発症すると100%死亡
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