放射線医学 脳腫瘍
部位により好発年齢や症状が大きく異なる
テント上半球腫瘍
神経膠腫
星細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫が多い
膠芽腫
極めて悪性度が高い
CT:高吸収、リング状増強、周囲の低吸収域
MRI:T1で低信号
星細胞腫
CT:低~等吸収 局所圧迫所見
MRI:浸潤性の時はFLAIR像で白質信号上昇
乏突起膠腫
CT:石灰化
MRI:T1で低信号
上衣腫
CT:やや高吸収
MRI:不均一信号
髄膜腫
外頸動脈から栄養されることが多い
CT:境界明瞭、やや高吸収 石灰化もしばしばみられる
MRI:腫瘍周囲の白質が圧迫され偏位 T1で低信号
血管造影:境界明瞭な濃染像
転移性腫瘍
CT:等吸収 リング状パターン
MRI:T1で低信号
松果体部腫瘍
20歳以下での発症が主
胚細胞腫瘍が大半である
CT:高吸収
MRI:どちらでも等信号
トルコ鞍部腫瘍
下垂体腺腫と髄膜腫が多い
下垂体腺腫
下垂体卒中:出血による頭痛、視力障害
に注意
CT:下垂体高の増大、下垂体上縁凸、トルコ鞍底の傾斜、下垂体偏位
MRI:T1で低信号
微小腺腫はダイナミックスキャンを行う
髄膜腫
CT,MRI共に強く均一に増強される
頭蓋咽頭腫
CT:辺縁凹凸のある境界不明瞭腫瘍 石灰化伴う
MRI:T1で低信号
視神経・視床下部膠腫
良性の星細胞腫
CT:低吸収
MRI:T1で低信号 不均一な増強
後頭蓋窩腫瘍
脳幹膠腫
橋が前方に膨隆、第四脳室が後方に圧排
CT.MRI所見はテント上の星細胞腫と同様
小脳腫瘍
①星細胞腫
CT:低吸収 石灰化
MRI:T2で高信号
②髄芽腫
悪性で小児特に男子好発
CT:均一な高吸収 浮腫伴う
MRI:T1で不均一な低信号
③上衣腫
テント上のものと同様
④血管芽腫
von Hippel-Lindau病に合併しやすい
CT:低吸収
MRI:T2で高信号 リング状増強もみられる
小脳橋角部腫瘍
成人に好発
CT:低吸収
MRI:脳幹部捻転、第四脳室と小脳の偏位などがみられる
T1で低信号
頭蓋骨腫瘍
骨透亮像や骨硬化像がみられる
感染性疾患
上記の疾患とは鑑別が必要
髄膜炎
①急性化膿性髄膜炎
軟膜で炎症
画像所見に乏しい
②ウイルス性髄膜炎
画像所見では異常なし
③肉芽腫性髄膜炎
くも膜下腔の異常増強がみられる
脳膿瘍
脳実質の化膿性炎症
輪状増強
MRI:T2強信号
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