脳神経外科学 脳血管障害概論
脳卒中の原因は脳出血から脳梗塞へと変化しつつある
脳卒中は重篤な後遺症が残り、要介護状態に陥りやすい
認知症原因の4割を占め、高齢化により患者数も増加傾向にある
といった点で問題になりやすい
脳卒中分類
血管の詰まり:脳梗塞・・・ラクナ梗塞
アテローム血栓性脳梗塞
心原性脳塞栓症
血管の破綻・・・脳出血
クモ膜下出血
ラクナ梗塞
高血圧、糖尿病が主な原因で細い血管が詰まる
軽症が多い
予防:生活習慣改善
血圧、血糖管理
禁煙
飲酒制限
肥満解消
抗血小板薬
アテローム血栓性脳梗塞
高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボなどが原因で太い血管が詰まる
予防:ラクナ梗塞と同様
心原性脳塞栓症
心疾患による血栓が脳動脈を閉塞することで生じる
広範囲で重症化しやすい
一過性脳虚血発作(TIA)
片腕の力が抜ける
視野半分が見えなくなる
舌のもつれ
歩きづらく片側に倒れそうになる
口元のしびれ
といった症状がみられ、48時間以内に脳梗塞へと発展するので速やかな受診が必要
脳卒中症状
半身の脱力感、しびれ
言語障害
視野障害
めまい、平衡障害
特にFace:顔の麻痺
Arm:腕の麻痺
Speech:言葉の障害
があると危険性高い
クモ膜下出血では加えて突発的な非常に激しい頭痛、意識障害など
脳卒中治療
①t-PAによる血栓溶解療法
発症4.5時間以内に行う必要がある また、早ければ早いほど効果高い
時間が分からなければFLAIR画像で診断
②脳血管内治療
カテーテルで血栓除去
救済可能組織が残っていれば積極的に行う
③治療可能時間を延長する治療
脳保護療法
抗浮腫療法
低体温療法
など
④リハビリ
可能な限り早期から行うことで機能回復しやすくなる
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