整形外科学　関節痛

肩関節の痛み

肩関節周囲炎・腱板断裂→夜間痛
腱板断裂→棘上・下筋萎縮
化膿性関節炎・痛風→熱感、発赤、圧痛

白血球数
変形性関節症、外傷膝関節炎→2000/mm³
関節リウマチ、痛風、偽痛風→20000/mm³
急性関節炎→100000/mm³以上

X線
石灰沈着性腱板炎→腱板の石灰化
広範囲の腱板損傷→肩峰ー上腕骨頭間隙狭小化

股関節・骨盤痛

歩行後のだるさ、運動時痛み→可動域制限　と進行する

関節リウマチ→多関節障害
ムチランス型→高度の可動域制限
大腿骨頭壊死症→飲酒、ステロイド服用
化膿性関節炎→乳幼児の可動制限
臼蓋形成不全→臼蓋の被覆が少ない
中心性脱臼→関節裂隙狭小化
関節リウマチ→臼底突出
大腿骨頭すべり症→骨端線不明瞭
大腿骨頭壊死症→MRIでband pattern

膝関節の痛み

発症年齢である程度疾患を絞り込める
疼痛主体か膝のひっかかり主体かを調べる

疼痛主体→靭帯損傷、脱臼、骨折、化膿性関節炎
さらに
靭帯損傷→膝関節血腫
脱臼、骨折→血腫内に油滴

ひっかかり→半月板損傷、棚障害、関節内遊離体

小児期
ペルテス病、大腿骨頭すべり症、単純性股関節炎→不安定な夜間痛
膝関節結核→鈍痛、腫脹あるが熱感がない
血友病、血管腫→軽度外傷で関節血腫
内反、外反変形→自然治癒

青年期
関節遊離体→膝崩れ
半月板損傷、靭帯損傷→膝関節血腫
ジャンパー膝→運動後の膝前方の痛み
腸脛靭帯炎→膝外側の痛み
鵞足炎→膝内側の痛み

膝蓋骨亜脱臼症候群が見落とされやすい

中高年期
変形性膝関節症→運動時の痛み
特発性大腿骨内顆部骨壊死→夜間痛
痛風、化膿性膝関節炎→安静時激痛

化膿性関節炎、骨髄炎→夜間の激痛
円板状半月板損傷→運動時痛、ロッキング症状
オスグッド・シュラッター病→膝立ちで痛み

主要所見の鑑別

①腫脹
水腫→変形性膝関節症、リウマチ
血腫→靭帯・半月板損傷、骨軟骨骨折、膝関節脱臼など
膿腫→感染症

②疼痛
運動時痛→変形性膝関節症
関節裂隙に一致した痛み→半月板損傷
膝前面の痛み→膝蓋大腿関節障害

③機能障害
半月板損傷、関節内遊離体が多い