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アルバイトが全員タイミーワーカーという居酒屋さんに行ってみたら想像以上にいいお店で驚いたというお話

「あ、、、もう一年たったのか。」

スポットワークマッチングアプリを運営するタイミーさんがタイミーで集まったバイトのみで居酒屋を運営するという話を聞いたのが2023年5月。

求人ツッコミニストとして、これは行かないと! 
と思っていて、すっかり忘れていた。こらあかん。

と、いうわけで、思い立ったが吉日。ちょうど計画していた、旧知の採用のプロたちとの会食をここに決めて、視察も兼ねて、行ってまいりました。みなさんも一度行きたいと思っていたものの行った事がなく、ちょうどよかった。

感想は

控えめに言って、最高、でした

昭和レトロ感溢れる新橋ガード下のお店

お店の場所は新橋から銀座へ向かう、左手にコリドー街、右手に旧リクルート銀座8丁目ビルがある、土橋の高速乗り場をちょい超えたあたりのガード下。

お店に入ってすぐにカウンターがあり、1階はスタンディングの様相。サラリーマンや、おや?同伴??というペアリングの方などもいて、10年前まで銀座7丁目で働いていた私には懐かしい匂いがプンプン。あー、ぽいな、という感じ。

ホールスタッフは女性が多い。厨房は男性。シャツの色が白の人と黒の人がいて、全員ニックネームが手書きで書かれた名札を胸につけている。
服の色でバイトと社員を分けているのかな?名札にヒントがあるのかな、などとキョロキョロしていると

「ご予約ですか?」
と聞かれ、2階の席に案内される。

ちょっと早く着きすぎて一番乗りだったので待つことになり、荷物を置いて座るとすかさず
「お待ちのあいだ、お水とか飲まれますか?暑いですし」とスマイル。
お水をもらうと、さくっとさりげなくオススメメニューを伝えられ、お店のルーツも世間話的にされ、オリジナルのスペシャルなお酒もあるのでよろしけば楽しんでください〜♪と、おおよそマニュアルトークではないアプローチ

この人はアルバイトではないでしょう、白いシャツだから社員さんかな?と思ったら、思いっきりタイミーで来たアルバイトさん。(シャツの色は関係なし)
ナショナルチェーンのアルバイトにありがちな立板に水なマニュアルトークに慣れている自分には、え、マジ!という感じ
違和感のない、というか、ちょいベテランの接客レベルにカウンターパンチをくらう。

店内のスタッフを見渡すと、ダラーん、としている人は皆無。手が空いていたら声かけあってサクサク仕事をしている。メモ的なものをコソッと見ている人もいる。キョロキョロしているのは私くらい。手待ちにしてるスタッフがいない。

ここ、ほぼ全員、タイミーで来てるスポットバイトのお店だよね?


ご存知ない方もいるかも?なので、簡単に解説すると、タイミーとはスポットワークのマッチングアプリ。スポットワークとは名前の通りスポットで働く人。言い方を変えると『日雇いバイト』『ど短期バイト』

バイトにドタキャンされシフトにあいた穴を埋めたいというお店と、短時間短期で、なんなら今から3時間のスキマ時間で働きたい!という人とをつなぐマッチングアプリの事。

5年前にサービスがスタートして、ハシカンがCMをやっている黄色に黒文字ロゴのサービスです。

「即決」「面接なし」「即勤務」「給与は即金」という手軽さがうけて社会人の副業と学生バイトを軸に一気にブレイク。
雇うお店側もほぼ確実にスタッフが集まる便利さから利用が増え利用を拡大。

働き方改革で減った生活残業代を補うサラリーマン家庭の短時間バイト、コロナ禍に拡大した宅配を支える倉庫スタッフ、急にバイトが必要になる飲食やコンビニ、と領域も拡大し急成長して、7月には上場!その額も2024年最大規模になるのでは!と言われている、人材界隈では知らない人がいない、新進気鋭サービスです。

そんなタイミーの利用者、つまり面接なしの即決でやって来た、短期・日雇いアルバイターだけで回しているお店が、ここ、THE赤提灯。来てすぐ働いてるスタッフが集まって動かしているお店が一体どうなっているのかが知りたくて、今回の「行ってみた」になったわけです。(前置き、ながっ)
で、入店して即のサービスに驚いたわけです。

とりあえずビールとハイボールとおつまみとを注文して、仲間と話しながら、まだ混雑してない今のうちにと、運んできてくれたスタッフさんに凸インタビューを敢行してみました。

彼女は本職はミュージシャン、アルバイトでタイミーを利用。空いてる時間にサクッと働けるから非常に便利なのだと。このお店で働くのは初めてではなく歴は30回ほど(そんなに!)。リピートで働くこともできるらしい。
他のスタッフもベテラン・常連ばかりかというとそうでもなく、今日が初という人もいる(それがわからないフォーメーション)

社員は厨房の中の人だけ。あとは全員タイミーアルバイト。毎回メンバーが違うのでほぼ初対面なスタッフたちで運営しているらしい。
なのにこの連携、すごいやん、と思ったが、そこにはシステムの仕掛けがある。

タイミーにはバッチという仕組みがある。これは登録ワーカーの職種ごと勤務レベルを可視化したマークで、それをベースにオファーする人をお店側が限定できるらしい。あと、リピーターを優先で声がけする仕組みもある。

投稿した求人票に対して、アルバイトは自動でマッチングされお店側が人を選べないシステムなのだが、求人を見せる人を制限することはできる。そんな感じ。

そのバッチはどうやってもらえるかというと、仕事の終了報告してと同時にお店と働き手とが行う『相互評価』がベースになっている。お店は働き手を評価し、働き手はお店を評価する。

この相互評価があるから、いい加減なスタッフには仕事を紹介しないし、逆に職場環境が悪い求人案件は働き手に紹介されない。このシステムでお互いを浄化する事で、働き手は安心して仕事ができ、お店は安心して自動マッチングした人を雇える、というわけで。

その上、このお店はタイミーの中でも「働きたい」人気のお店らしく。なので競争率も高いのだとか。経験値レベルの高い働き手に優先紹介されるから、できる子が集まるかも?あとSNSでも(いい噂が)回ってるからそれも参考にしているではないか?とそのスタッフさんがいうてはりました。

そうこうして、おすすめの品を勧められるがままに食べ、飲み、ご機嫌で飲み会が終了しました。料理も当たり前に美味しいです。中でも2種類の食感が味わえるお好み焼き、白ホルモン焼きがお勧めです。赤提灯ビールというクラフト系もあったり、いやー、控えめに言って、ええお店でした。

赤提灯ビールとチェイサーのおひや 酒弱いんです

甥っ子もタイミーはすぐにいい仕事がなくなるから、何回か入っておかないとダメなんです、と言ってたなと。ちなみに彼はバイト探しはタイミーくらいしか使った事がなく、タウンワーク、バイトル、マイナビは、あー、ありますねくらい。仲間内でもそんな感じだと。それくらい認知も高い。

知人の息子さんが滋賀の大学に合格して、早速大学前のファーストフードにアルバイトの応募に行ったら「レベルがわからんから雇えない。タイミーで経験積んでからきてくれ」と店長に真顔で言われたらしい。それくらいお店の信用度もある。

このお店のサービスもなかなかなもんだと聞いてました。でも、ホンマかな?と思う自分もいて。
実際に行って、接客を受けて、改めて、タイミーっていう仕組みはすごいかもしれんな、と思いました。

フロムエーがそれまでも存在していたフリーターという働き方に市民権を与えて働き方を進化させたように、タイミーが今までも存在していたスポットワークを覚醒させて、新しい人材調達手段に昇華させたと言っても過言ではないと思っています。

この先もこういうお店は増えるのか?オペレーション次第かもしれないけど、社員プラススポットワーカーのフォーメーションに変わっても違和感ないだろうなと思いました。

#求人ツッコミニスト

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