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複数部署が横断するプロジェクトで必ず起こる”イザコザ”とほぐし方

4月に入り、新しい部署への配属や新しいプロジェクトにジョインする等、
業務内容が変わる人もいるかと思います。

自分も、昨年は自社内の多くの部署に協力いただいたプロジェクトをメイン担当となって推進したり、
前職(PR代理店)や前々職(広告代理店)の頃も、クライアント側のプロジェクトの1メンバーとして複数部署と関わりながら進めて行くプロジェクトなどを多く行ってきました。

そんな複数部署横断プロジェクトで起こりがちなのが、
部署をまたぐことによって生まれる部署同士のハレーション。

とはいえ、PM(プロジェクトマネージャー)ならなおさらだし、
クライアント側のプロジェクトメンバーに入っていた時でも、
プロジェクトを成功させなければいけないので、
その問題をクリアしたり、もしくは防がなければなりません。

プロジェクトを多く経験していると、コトをうまく運ぶ方法だったり、
その”イザコザ”を起こさない方法が身につくので、
自分なりに振り返ってみました。

※あらかじめ言っておくと、自社で行った昨年のプロジェクトはめちゃくちゃスムーズにいきました。


おそらく整理すると、”イザコザ”の原因は大まかににこの2点です。

・それぞれの部署が重要視しているポイントが異なり、理解し合えていない
・複数メンバーが介在しすぎてコミュニケーションがスムーズに行えていない


それぞれ解説します。

イザコザ原因①:「それぞれの部署が重要視しているポイントが異なる」っていう点

わかりやすく極端に言うと、

営業部は、「売上・粗利」を重要視していて、
マーケティング部署は、「ブランドコミュニケーション」を重要視する、
法務部は「法令遵守」を重要視する、みたいな感じです。

都市伝説的に良く聞く「営業部とマーケ部は仲が悪い」という言葉も、この重要視しているポイントが違うこと、そしてそれを双方が理解し合えていないことが、ほぼほぼ原因ではないか、と思ってます。

なので、「このプロジェクトとあなたの部署の利害は合致しているよ」ということを各部署に理解してもらうことが重要。


次に、

イザコザ原因②:「複数のメンバーが介在しすぎてコミュニケーションがスムーズに行えていない」っていう点。

みなさん、こういう経験ってありませんか?

「新しいプロジェクトが始まるからキックオフMtgに参加して」と言われ、
大会議室に収集され大勢で一斉にオリエンを聞くっていう経験。

あれって、主催部署からすると、時間的には効率的ですが、
受ける側からすると、発信された内容に対し「おいおいまじかよ」とか「そんなん聞いてないし」とか「スケジュールなくない?」とか「予算ないじゃん」とかとか不満続出パターン。


こういう場合って、まだ関係各所が”自分ゴト化”できてなく”巻き込まれた感”があるからで、そういう状況ってネガ意見って発生しやすいんですよね。


これらを解決する答えはシンプルで、「全部署を味方につけちゃうこと」だと思ってます。


具体的に行ったことを書きます。

・関係部署との1on1面談で密に意見交換
・承認フローの明確化


関わる部署との1on1面談で密に意見交換

あくまでも自分流ですが、ポイントはMtgの順番です。
先に、関係部署(関わるメンバー)を集め、部署ごとに個別でMtgをしちゃいます。

× 全体キックオフMtg → 全関係部署との個別Mtg
○ 全関係部署との個別Mtg → 全体キックオフMtg

各部署が思うコトを先にヒアリング(吐き出させる)する、それに対して議論して双方の納得行く形でまとめる。それを全部署分行っておく。
その内容を、全体プロジェクトの概要にも落とし込む。

これをやっていくことで、
すでに各部署を当事者として巻き込んだ状況が作れ、理解度も高い状況で
全体キックオフMtgに臨めます。


下記はその一連の流れです。


準備①:事前準備として、プロジェクト概要資料を作成

細かな台割りは割愛しますが、その際の資料の大まかな構成は下記

プロジェクト全体像(共通資料として)

各部署に依頼する内容(依頼する部署ごとに書き分け)

依頼する意図成し遂げたいこと記載(依頼する部署ごとに書き分け)
×
全部署パターンを用意 

ポイントは、それぞれの部署用に資料を作り分け、その部署用の資料をつくること。

資料を作ることが目的ではないが、
関係者が見返したときの受け皿にもなるし、
その部署が他メンバーに共有するときも基本的に同じ意図で伝わるように、資料一人歩きしても大丈夫なように。


あと、自分が嫌うこととしては、
意図しない内容で相手に伝達されて誤解を与えること。
なので、誰かからの伝聞で情報が伝わる、というのは避けたく必ず”自分から伝える”を心がけてます。

準備②:各部署メンバーとの事前オリエンMtg × 全部署

全体キックオフMtgを実施する前に、
関連部署と先に個別Mtgを実施しちゃいます。

全体キックオフMtgでは伝えきれない細かな部分まで共有できるし、
質疑応答や意見交換もその場で行っちゃう。
その内容をプロジェクト概要資料に反映すれば資料の精度も上がるし、
事前に各部署との握りもできる。

準備③:満を持しての全体キックオフMtg

全部署に個別インプット済みの状態でMtgができるので、
アジェンダだけ共有しておけば、内容の再確認と顔合わせ、次ステップの確認がスムーズにできる。全体で共有認識を得る。


併行して行う、「承認フローの明確化」

「AさんでOKだけど、Bさんでひっくり返っちゃった、、、」
「AさんもBさんもOKだったけど、Cさんでひっくり返っちゃった、現場疲弊。。」
ってパターンよく聞きます。
自分も、代理店時代によくそんなこと経験しました。

これって場合によっては、無駄だと思ってます。

なので、承認フローも極力シンプルに設定すべきだと考えてます。

・承認が必要な人の洗い出し
・内容ごとに誰に承認をとるかの整理(基本複数名はつくらない)
・仮に複数承認者がいる場合、
 Aさん→Bさん→Cさんみたいなリレーはせず、極力一同に集めて議論(巻き込む)
 ーそのMtgで決めたいこと(議論したいこと)は必ず提起
 ー決定事項が先祖返りしないよう、決定事項&変更内容は簡易議事録をまとめ、ABC全員に投げておく

矢印の本数もシンプルがベター。これが自分のな中でベストな形
(担当Aが自分のイメージ。)

図1


関係部署にオリエンするのと併行して、
承認に関わる人にも、事前にネゴって承認フローに合意してもらう動きも行う。

こんな感じで行いました。
「各部署と個別Mtgを続けるのは、大変」と思われるかもですが、
ばたつくのは最初の1ヶ月くらいで、
双方で信頼関係が築ければ、その後はスムーズに進むはずです。

1on1等のダイレクトのコミュニケーションを避けたり、
形式的にコミュニケーションをとるといざこざが起きやすいって思ってて、
それを修復し再度プラスに持って行くほうが、
精神的・時間的コスト&カロリーがかかります。

なので、最初にしっかり双方の意見交換やコミュニケーションをとるのがマスト。
再度、整理すると結論は、各部署が動きやすい環境をつくって「全部署を味方につける」ということでした。

以上。

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