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マクドナルド2階の罪悪感-Hornet society-

❶カロリーではなく、シニアに罪悪感

スタスタスタ、「お待たせしました、どうぞ」。
ハッピーセットを持ってきてくれたのは、腰が少し曲がったおばあちゃんでした。

子どもと一緒にマクドナルドに行ったときのことです。
注文をして番号札をもらい、2階の席で待っていたら80歳くらいに見える体の小さいおばあちゃんが運んできてくれました。

店内では、若い学生やファミリーがわいわいガヤガヤとおしゃべりを楽しんでいます。

そんな中、おばあちゃんクルーがスタスタスタとハンバーガーやポテトをみんなの席まで届けてくれるのです。

マクドナルド2階の空間で、腰が少し曲がったおばあちゃんにハンバーガーを持ってきてもらうことに、私はすごい罪悪感を感じました。

❷この空間は教育に良いの!?

子どもは、おばあちゃんの存在を気にせず、おもちゃを楽しんでいます。

若い子は、持ってきてもらうことが当たり前だというように、スマホをイジイジしています。

ファミリーは、アツアツのポテトを床にこぼしながら、おいしそうに食べています。

そんな中おばあちゃんは、ハンバーガーを運んだり、ゴミを掃除したり、スタスタスタとお世話してくれているのです。

私は、この空間が教育に良くない異常な空間だと感じてしまうのです。

❸子育てを通して親のたいへんさ、ありがたさを学んだ

ただ私も、若い時なら何も感じなかったかもしれません。

自分が親になって初めて、子育てのたいへんさ、ありがたさがわかりました。

自分の時間を削って、24時間子どもに愛情をそそがなくてはなりません。

泣きわめいても、わがまま言っても、子どもを受けとめなくてはなりません。

マクドナルド2階のおばあちゃんを見たあと、
1人暮らしなのだろうか?
子どもは都会に行ってしまったんだろうか?
腰が曲がって足も上がらないけど、大丈夫なのだろうか?
と想像してしまいました。

私たちの行為は、おばあちゃんの人生を侮辱しているのではないか!?
帰りの運転中、妻と子どもが寝てしまった空間で、私の目に涙がすこし溢れてくるのでした。

❹子育てにおける高齢者の役割

マクドナルドで働くことで、おばあちゃんは生きがいを感じれられる良さもあると思います。
高齢者に働く場を提供するマクドナルドも素晴らしいと思います。
ただ高齢者には、子育てにもっと上からおせっかいを焼いてほしいと私は思うのです。

おじいちゃんには、昔ながらの遊びや社会のルールを子どもに教えてほしいです。
おばあちゃんには、子どもをお世話してもらったり、人としてのやさしさを教えてほしいです。

そして、高齢者が子育て関われるそんな仕事があったらいいのにな〜とも思います。

高齢者には貴重な人生経験を次世代の子育てに活かしてもらい、私たちはそんな高齢者を尊敬し大切にする。
それこそが、ハッピーな社会だと思うのです。


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