陶淵明と李白の漫才「酒談義」
陶淵明:どうも、酒と畑の融合を追求する田園詩人、陶淵明です。
李白:どうも、酒と月に人生を捧げたロマンチスト、李白です。
陶:李白さん、今日は「酒」をテーマに語り合おうと思いまして。
李:いいですね、「酒を語らずして詩人たるべからず」ってやつですね。
陶:でも、李白さんの飲み方、ちょっと激しすぎやしませんか?
李:いやいや、詩を書こうと思ったら、まず一斗は飲まないと筆が動かないんですよ。
陶:道理で李白さんの詩は、半分何言ってるかわからないんですね。
陶:で、李白さん、あんた舟に乗りながら飲むらしいね?
李:そう、舟に揺られながら飲むと、月が二つに見えてテンション上がるんです!
陶:それ、酔っ払ってるだけでしょ。
李:淵明さんこそ、酒を飲むとどうなるんです?
陶:わしは畑が踊り出す。
李:怖い、怖い、怖い!
李:ところで、淵明さん、酒を飲みすぎて役人辞めたって本当ですか?
陶:いや、辞めた理由はもっと崇高なものだよ。官職は自然との調和を乱すから辞めただけだ。
李:そうですか、崇高な理由とか言ってるけど、本当は「役所に酒がない」って理由だったりして?
陶:バレたか! さすが李白さん、するどい!
陶:でも、考えてみると、酒って不思議なものだよね。
李:何がです?
陶:麦や米が水に溶けて、時間をかけて発酵して、あの液体になるんだよ。
李:哲学的ですね。
陶:それを飲むと、人は詩を書いたり、踊り出したり、果ては舟から落ちたりする。
李:最後のは僕ですね。
李:でも、酒を飲むと悲しいこともありますよね。
陶:そうだね、飲みすぎると、次の日、頭痛で畑に行けなくなる。
李:僕は舟から落ちる。
陶:それ、結構深刻だよね。
陶:さて、今日は李白さんの「月下獨酌」について少し批評させてもらおうと思いまして。
李:ああ、あれ、傑作ですよ。月と影と三人で飲むなんて凡人じゃ思いつかない。
陶:まあ、詩としては美しいけどね、気になるところがいくつかある。
李:え、どこですか? 何が気になるんです?
陶:まずだね、「影に対して三人と成る」ってあるけど、影をカウントするのはどうなんだ?
李:え? 寂しい夜に影を仲間にするのは詩人のロマンですよ!
陶:いや、冷静に考えてみろ。影はあんたが動かなきゃ動かないんだよ。
それに、月を誘ったとか何とか言ってるけど、月は一言も返事してないじゃないか。
李:いや、それは返事できないでしょう。月は喋らないんだから。
陶:じゃあ、誘った意味ある?
李:心の中で会話してるんです!
陶:心の中でねえ・・・、でもそれ、月と影を仲間にしてるつもりでも、実際は一人で勝手に盛り上がってるだけだろ? 月と影にとっては迷惑なんじゃ?
李:うっ・・・、それを言っちゃダメでしょ!
陶:さらに言うなら、最後に「我歌えば月徘徊し、我舞えば影零乱す」とか言って、歌って踊りだすんだよね?
李:ええ、詩人の高揚感ってやつですよ!
陶:それ、端から見たらただの酔っ払いだよ。
李:いやいや、酔っ払いじゃなくて詩人なんです!
陶:酔っ払いと詩人の違いって何?
李:えっと・・・、詩を書いてるかどうか?
陶:つまり、酒飲んで詩を書かなかったら、ただの酔っ払い。
李:それ言っちゃお仕舞いでしょ!
陶:でもさ、せめて影じゃなくて、近所の人を誘ったら?
李:いや、それはリアルすぎて詩にならないでしょ!
陶:でも、影と飲むよりは会話が弾むと思うぞ。
李:まあ、ともあれ二人とも酒のおかげで歴史に名を残せたんだから、酒に感謝ですね。
陶:そうだね。じゃあ、今日もその感謝を込めて飲むか!
李:おお、いいですね!今日は僕がおごりますよ。
陶:かたじけない。でも、李白さん、一つだけ条件がある。
李:なんです?
陶:舟の上はやめてくれ!
陶・李:ありがとうございました!
原作:Chat GPT
改編:泉聲悠韻