同人誌の貸し借りに気をつけろ

ママ友のKはウッカリが多い。

離れたところに住むKに、イベントのチケットを送ってもらった。
「チケットと手紙入れておいたから!」とKは言う。
後日封筒に入った手紙とチケットが届いた。
中身に気をつけて丁寧に封を切る。
あれ、出てこないな。
ひっくり返して封筒を広げてみる。
何も出てこない。
あれ。


手紙とチケットが封筒に糊付けされていた。
封をする際糊が多すぎて、はみ出していたのだ。


「うまく分離して切り離すの大変だった!」と共通の友人Hに話したら、「私もKさんからのお届け物でちょっとした事故があった」と言う。
以下Hの話。



腐女子仲間であるKとHは、同人誌を貸し合う仲だ。
自宅が離れている為、宅配便で送り合う。

しかしHは、自分が腐女子であることを家族には内緒にしている。
「同人誌だってわからないように、一番上にプレゼントのお茶を乗せてカモフラージュして、家族に見られても大丈夫なようにして送るから!」
とKは言ったらしい。
腐女子同士の細やかな気遣い、大事なことです。

かくしてHの家に同人誌とお茶の箱が届いた。
わくわくしながら箱を開けるH。


一番上に、同人誌が載っていた。


内心悲鳴を上げたが幸い家族は留守にしており、最悪の事故は防げた。
胸を撫で下ろし同人誌を出すH。


下から現れるお茶。


「ああ……うっかり逆に入れてしまったのね」と思ったのも束の間、お茶を持ち上げてみると、


なぜか同じ同人誌が下からもう1冊出てきた。


───封───
同人誌
お茶(カモフラージュ)
同人誌(2冊目)

↑つまりこういうこと。なんで?


Kに連絡を入れるH。
「Kさんありがとう、今届いて開封したところ!
でも同人誌が1番上に入ってて、その下にお茶、さらにその下に同じ本が入ってたよ?」

K「あーっ!!ちゃんと同人誌、お茶って入れたけど左手に持ってた同じ本を上に載せちゃったんだ!!」
いやなんで??


こういう話には事欠かない人気者、K。
Kには今後も期待している。
だができれば私宛の荷物ではやらないで欲しい。

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