見出し画像

「監査役」のイメージを刷新したい

自分も監査役をやっていますが、まだまだ「監査役としての自分が好き♡」というところまで自己認識が高まっていかないのはなぜだろうと思ったのでふり返ってみました。

クライアントとして出会った監査役さん

監査法人時代、会社法監査の会社では、「監査計画説明」「監査結果説明」をクライアントの監査役に行ってきたのですが、当時、説明相手であった監査役さんはこんな感じでした。

・定年後、再雇用の代わりに監査役としてごほうび的に就任
・営業部門出身で、「監査」ということを行うのは初めて
・いわゆる「やさしそうなおじさん」
・「閑散役」などと陰で呼ばれており、監査部屋によく来て世間話をされる

本当にみなさん良い方で、親切にしていただくことが多かったです。
ただ、「監査のことはこれから勉強します」という方が多く、あまりバリバリ監査されているイメージはありませんでした。
(偏見でしたら申し訳ありません)

ドラマや漫画では?

そんなわけで自分が監査役をやるにあたって、先輩監査役のイメージが持てなかったので、ドラマや漫画にでてくる監査役をイメージしてみました。

ドラマとしては織田裕二さんによる「監査役野崎修平」が好きでした。さすがに放火されたり半殺しの目に合うのは困りますし、監査役が壇上で演説をする機会は普通はなく、ロールモデルにするのは難しいと思いますが、お話としては興味深かったです。

取締役シリーズもありますね。

個人的には、監査役とは立ち位置が違いますが、花咲舞は黙ってない!のシリーズが好きでした。お言葉、返してみたい・・・
これもエンタメの域を出ませんが、権力に負けず頑張ろう!と思いました・・・

ちょっと毛色が違いますが、現在島耕作の社外取締役シリーズが展開されています。社長の愛人の子が、社長の会社で監査役に就任し、社長の奥さんとねんごろな仲になっていろんなことを画策するとか・・・そんな寝技をする監査役がいたらすごいですよね・・・

いずれもあまり参考にならず

女性監査役の会で出会った方々

最近は特に、IPOを目指す会社で女性の常勤監査役として就任されているケースが多いです。中でも上場まで経験しましたという方複数人にお話をお聞きしてみました。
会計士出身の女性常勤監査役の場合、どなたも物腰はやわらかいですが、パターンとしては

①バリバリ監査役
②ゆるふわ(風)監査役

に区分できそうにお見受けしました。

①は、女性に限りませんが、執行部の活動にも入り込み、バリバリ指摘事項を挙げるなど、監査役として模範となるような活動をされているケース。

②は、一見、ゆるふわに見えるのですが、それは意図しているかどうかを問わず「キャラ」であり、あれっ?私ボケてるんですぅ、とか言いながらしっかりポイントは押さえているケース。

30代~いらっしゃいまして、定年後ごほうび的に就任するという動機はありません。会計バックボーンを活かして、仕事として監査役道を全うする、そんなカッコいい方々です。

監査役の役割は千差万別

先日、かなりの大手企業で非常勤監査役(監査等委員)をされている、監査法人パートナー経験者の方にお話をお伺いしました。かなり活発に活動されており、会議は毎週、かなりのコミットを求められるとのことでした。

「閑散役?そんなこと絶対ないわ」

とのことで、活き活きと監査役業務に従事されている姿を拝見し、自身の監査役イメージを塗り替える必要性を感じました。

こればかりは会社によるので、月1回会議で座っていてほしい、という隠れニーズがある会社で大暴れ(!)してしまったり、その逆で期待に応えられなかったりするのもミスマッチですが、

昨今の女性活躍ブームにのって就任したものの実力が伴わず、といった女性監査役のレピュテーションを下げるようなことのないように励まねば、と思った次第です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?