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管理栄養士は直営と受託会社どちらが良いか?

管理栄養士学生の就活支援をしているのですが、よく直営と受託会社はどちらの方が良いかと聞かれます。
そんなの、自分のやりたいこと、目指したいものによって大きく変わるだろうと言いたくなりますがあくまで私が思うそれぞれの良さ悪さも含めて記事にします。

まず、就活をする上で、受託会社か直営かを決める前に、

どの業界に身を置くか

は明確にして置くと良いと思います。
医療福祉系の業界が良いのか、保育系が良いのか、決めて置くと良いと思います。

保育園で直営、受託会社を選ぶのと
病院で直営、受託会社を選ぶのと
施設で直営、受託会社を選ぶのと

全然違いますよ。なので、まずは業界を絞りたいですね。

特養を志望している人がいれば、

特養で〇〇がやりたいんだ

という意思を持っているということで、やりたいことに合った会社を選ぶだけなんです。
やはり学生の場合は、〇〇がやりたいという〇〇の部分が
「お前新卒では難しいんじゃないか?」
「直営でできるだろうけど経験が浅いと難しいだろうね、」
と思うこともあります。

経験が浅いと難しいようであればそれを経験させてもらえる会社病院に身を置いて、その後に転職を狙っていくなど、そのような話をしています。
つまり、もし私が

「直営か受託会社か」

という相談を受けた場合は、その人がどうなりたいか、どういうキャリアを積んでいくのかを確認した上でアドバイスをしています。
ヒト一人の人生を左右するような相談なのでこちらもそのくらい必死ですね。


これから読む内容は、直営と受託会社の一般的な特徴になります。
必ずしもあなたの狙っている目標にマッチングするような内容ではないと思って読んでほしいと思います。

直営の管理栄養士

多職種との関わり

直営の管理栄養士は、給食管理業務はもちろん、病院や施設では栄養管理業務も実施します。
大きい病院ですと、給食管理の管理栄養士と栄養管理の管理栄養士で分業しているところもあるので一概には言えませんが、大半は両方の業務を行なっていく。と覚えておきましょう。

栄養管理業務を行う場合は、給食管理と異なり厨房職員以外の医師や看護師、コメディカルとの関わりが多くあります。
他の職種とかかわるということは給食や栄養・食以外の知識も必要になります。
管理栄養士として他職種と関わる際に重要なのは

相手の立場になって物事を考える、話せる、聞けること

だと思っています。
ただ、相手の立場になるには、相手の専門領域を多少は理解していなければできません。

めっちゃ勉強ができる天才が勉強できないバカのことを理解できないのと同じですね。
どれだけ頭が良くても、勉強できない人のことを理解できなければ上手に教えることはできません。

直営になると、様々な部署や職種とかかわることがありますので、よりコミュニケーション能力が必須となってきます。

豊富な知識とその引き出しが必要

先ほど、多職種とかかわる上で専門領域外の知識も必要と伝えましたが、具体的に話したいと思います。
特養の管理栄養士の場合、朝礼や夕礼で介護職・看護職をはじめとした引継ぎ事項が共有されます。下記の様な言葉が飛び交っています。

・端座位、側臥位、仰臥位
・褥瘡、拘縮
・ギャッチアップ、ギャッチダウン
・メマリー、リバスタッチ、ラキソベロン、カマ

薬剤名や疾患名などが良く出てくると思います。
介護の現場に出ていて、臨床をしっかり勉強できているのであればなんとなく把握できると思います。
やはり、それぞれの知識を入れると毎回の情報共有の際に利用者の状態がイメージしやすくなるため、多くの知識が必要だと感じています。

私は一時期介護の現場も経験していましたが、服薬介助についてこのようなアドバイスをいただいたことがあります。

「服薬介助をしている人間がどういう薬かを理解していないのは恐い」

たしかに・・・と思いました。
管理栄養士を目指す皆さんにはあまり関係ない話かもしれませんが、
介護職がその人の薬の種類や効果を理解できていなければ、服薬の前のダブルチェックも意味がないんですよね。
形式上だけになってしまうので、やはり最低限種類だけでも覚えなければ・・
と思い必死で勉強しました。介護職だから薬剤について知らなくてよいということはないんです。
管理栄養士として、栄養や食の知識だけでも現場は回ります。ですが、周りから認めてもらえるような管理栄養士の方は豊富な知識を持っています。
学生の頃の国家試験勉強は現場に生きてきますよ!!

業務内容の幅

直営管理栄養士はとにかく業務内容が多いですね。
特養では、令和3年度介護報酬改定があったので、栄養ケアマネジメントを行う時間が増えたと思います。
現在では、ケアマネジメント強化加算を取得するのに追加で管理栄養士を募集していますね。
ミールラウンドやケア会議を行う必要があります。私の場合は、過去に

・特定保健用食品の提案
・栄養補助食品の選定
・利用者の栄養相談(体重を減らすには・・最近食欲がわかない)

なども行っていました。
利用者と何度も相談の場を設けて進めていましたね。


厨房について

介護施設の場合は、厨房が直営の場合、管理栄養士が
イベント食の献立内容の確認、厨房内の最終責任、イベント企画提案
を行うことがあります。
栄養管理業務と並行して行います。
最近では、管理栄養士は栄養管理の方にもっていく必要があるため、給食管理については栄養士が配属されているということもあります。
よく確認しておくと良いですね。

受託会社の管理栄養士

私の中での、受託会社の管理栄養士は、大手企業の職員似てると思っています。
大手企業は色々と経験させるために異動が付き物になっています。
受託会社の管理栄養士も同様で、異動は付き物だとおもっておくとよいです。
私の聞いた話ですが、2年程度で他の施設病院に異動があり、異動後はまた調理から始めるという流れになります。
献立作成や発注在庫管理が出来るか、というところは受託会社によってなので一概には言えませんね。

とにかく多くの現場で調理や給食管理の経験が積めるので、一定の経験を積んだ後に病院へ・・・という方も多いようです。


まとめ

とにかく管理栄養士としてのスキルを身に着けるためにどの現場に属するのが良いかは

自分が何をしたいか。目先ではなく将来どのようになりたいか。

を就活を進める中で探しておくと良いと思います。
もちろん日々の業務を行っていく中でも見つかっていくこともあります。
その目標のために何をするべきかはそれぞれの現場でどのようなことが経験できるかを理解しておかなければいけませんね。

新卒入社した企業で「思っていた業務と違う」といったギャップを限りなく少なくするためにそれぞれの現場では何をしているのか。
を情報収集しておくと良いでしょう。
最初にも言いましたが、この記事はあくまで一般的な特徴です。
細かい部分は施設病院、企業によって変わってきますのでしっかり見ていきましょう。

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★はにわ

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