漢方マスター 誠心堂 西野

北里大学薬学部卒、東京医療福祉専門学校卒薬剤師、鍼灸師漢方薬一筋40年、台湾大好き、上…

漢方マスター 誠心堂 西野

北里大学薬学部卒、東京医療福祉専門学校卒薬剤師、鍼灸師漢方薬一筋40年、台湾大好き、上海大好き、大連大好き婦人科を専門に研究しています

最近の記事

卵巣予備能低下症と中医学

早発卵巣不全の臨床治療観察 遅艶艶 (山東省聊城市人民医院中医科、聊城、〒252000) 一.概要 目的:右帰丸加減、鍼灸併用療法による早発卵巣不全治療の臨床効果、及び卵巣機能・卵巣血流ダイナミックス・ホルモン影響を探索する。 方法:2017年3月~2018年9月聊城市人民医院に脾腎陽虚の126例を対象に、ランダムで対照組と観察組63名ずつ分け、対照組は一連を行のホルモン療法を行い、観察組は対照組のやり方の上に、右帰丸加減、鍼灸併用治療を追加。中医証候評価で両組の臨床効果を

    • 祛瘀解毒湯による子宮内膜症治療32例

        張暁峰主任医師は子宮内膜症の病理特徴としては、瘀・濁・湿・毒がお互い絡んでいると考える。病位は経よりも絡にあり、潜伏する病毒が時間の経過により再発することが発病の特徴である。臨床症状は主に瘀血症状であり、瘀血の形成は陽、気の障害と関係深く、瘀血は更に湿濁などの病理産物を引き起こす。張暁峰主任医師らは祛瘀解毒消癥湯を基本処方として32例の患者の病状に合わせて加減して臨床に活かした。その結果、祛瘀解毒湯は生理周期に基づいて運用する処方であり、特に生理痛と骨盤内の病巣の改善に

      • 中医学で考える゛頭痛”

        頭痛といっても痛む場所は、前頭部であったりこめかみであったりそれぞれです。頭部は、「精明の府」といい精神活動に関与する重要な中枢であり、そのため経絡が複雑に交差する場所でもあります。直接巡っている経絡だけでも、手足三陽の経絡、足の厥陰肝経、督脈があります。痛みは、経絡気血の流れが妨げられるとき(不通則痛)や気血の不足により十分に栄養されないとき(不栄則痛)に生じます。頭痛においては、局所の治療とともに、頭部を巡っている経絡を利用して、気血の流れを調整することで痛みの緩和をはか

        • PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の中医治療における考察

          日本においても20~30代前半に多く見られるPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)は、ARTにおいてクロミッドの服用で排卵できる場合やHMG製剤の併用によって排卵する場合などもあります。しかし、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)などの問題や卵子の質の問題なども課題となっています。 今回、中国広東、深圳市竜崗区人民医院不孕不育専科の症例を紹介します。

        卵巣予備能低下症と中医学

          坐骨神経痛と在宅勤務

          在宅勤務が長引くと腰痛や肩こりで悩まされる人も多くなります。 最近相談が増えているのが坐骨神経痛です。 お尻が痛い、踵が痛い、太ももが痛いなって人いませんか? ぜひお早めにケアをしてくださいね。

          坐骨神経痛と在宅勤務

          益気活血方による産後悪露の治療

          益気活血方による産後悪露の治療

          班秀文教授による活血通脈安胎の臨床経験

          班秀文教授による活血通脈安胎の臨床経験

          張玉珍「三補一攻」を使った多嚢胞性卵巣症候群の治療経験

          張玉珍「三補一攻」を使った多嚢胞性卵巣症候群の治療経験

          男性不育症の病因及び漢方薬治療の研究要約

          男性不育症の病因及び漢方薬治療の研究要約

          習慣性流産の中医学臨床対策

          習慣性流産の中医学臨床対策

          テーマ: 安胎八法 (流産予防)

          内容: 1. 補腎安胎法   腎は精を司る、胎児は腎精により成長。腎は胞胎   と繋がり、胞胎の位置を維持する作用もある。し        たがって補腎法は八法の中一番重要となります。   腎虚による妊娠中よく見られる 病症:堕胎、早産、胎漏、腰酸、悪阻など。     治則:補腎系胞、固腎益精     常用方:安胎飲など。     常用薬:熟地黄、山芋、鹿角膠、杜仲、         女貞子、菟絲子 2.補脾養胎法   脾は後天の本、気血生化の源

          テーマ: 安胎八法 (流産予防)

          益腎化瘀方により卵巣予備能の低下の臨床治療研究

          臨床治療研究 劉玉蘭,宋春侠,暴宏伶,徐鴻雁 承徳医学院附属医院,河北 承徳 067000 要約:目的  益腎化瘀方により卵巣予備能の低下(DOR)の臨床治療効果についての研究。方法 80例DOR患者は無作為に二つグループに分けて、それぞれ40例だった。治療グループは益腎化瘀方1日1剤、朝晩分服。 益腎化瘀方 莬絲子15g,山茱萸20g,熟地12g,肉蓯蓉15g,覆盆子15g,女貞子15g,枸杞子12g,益母草30g,沢蘭20g,丹参15g,鶏血藤30g,香附子15g

          益腎化瘀方により卵巣予備能の低下の臨床治療研究

          流産予防や胎児の発育を助けるための中医治療

          稽留流産は胎児の成長や心拍が止まってしまったものの、その付属物とともに子宮内にとどまったままの状態のことを言います。母体の自覚症状はないことが多いです。流産の一つのケースです。稽留流産はほぼ無症状で、自覚できる前兆のようなものもあまりありません。基本的に超音波検査で胎児自体やその心拍が確認できない場合や、妊娠週数に対して胎児の成長が遅い場合などに、稽留流産が疑われます。ただし、胎児の成長が遅いのは、排卵の遅れによって、最終月経からの週数よりも実際の妊娠週数が少ないからという可

          流産予防や胎児の発育を助けるための中医治療

          当帰芍薬散加減が早期・習慣性流産に対して及ぼす効果についての臨床研究

          林麗娜医師、李淑萍医師、袁杰医師 江蘇省 常州市中医病院   1.目的 当帰芍薬散加減を使い早期・習慣性流産の血栓前の状態に患者の中医証候・血液項目の変化、安胎の成功率を観察。 2.方法 ランダムで76名早期・習慣性流産の患者を対照組と実験組分けて、対照組は低分子量ヘパリンカルシウムを皮下注射、毎回4000IU、毎日1回。実験組は対照組治療の基礎に、当帰芍薬散加減を服用、30日1コースで2組2コースを行い、両組の中医証候(流産歴【2回1点、3回2点、4回以上3点】、膝腰

          当帰芍薬散加減が早期・習慣性流産に対して及ぼす効果についての臨床研究