卵巣予備能低下症と中医学

早発卵巣不全の臨床治療観察
遅艶艶 (山東省聊城市人民医院中医科、聊城、〒252000)
一.概要
目的:右帰丸加減、鍼灸併用療法による早発卵巣不全治療の臨床効果、及び卵巣機能・卵巣血流ダイナミックス・ホルモン影響を探索する。

方法:2017年3月~2018年9月聊城市人民医院に脾腎陽虚の126例を対象に、ランダムで対照組と観察組63名ずつ分け、対照組は一連を行のホルモン療法を行い、観察組は対照組のやり方の上に、右帰丸加減、鍼灸併用治療を追加。中医証候評価で両組の臨床効果を比べ、Kupperman症状評価で閉経前後症状を評定、治療前後の卵巣機能・卵巣血流ダイナミックス・ホルモンを測定。

結果:観察組の有効率90.48%、明らかに対照組77.78%より高い、その差は統計学に意味ある(p<0.05)。治療後、観察組の臨床症状改善は対照組より顕著、中医証候評価とKupperman症状評価共に対照組より低く、卵巣機能の改善は対照組より優れ、卵巣機能指標AFC、OAV、MOD共に対照組より明らかに高い、その差も統計学に意味ある(p<0.05)。卵巣血流ダイナミックス指標PI、RI共に対照組より明確に低く、PSV値は明らかに高くなり、その差も統計学に意味ある(p<0.05)。E2は対照組より高い、FSH・LHは対照組より低い、その差も統計学に意味ある(p<0.05)。

結論:右帰丸加減、鍼灸併用ホルモン療法は早発卵巣不全患者の早期症状の軽減に良い、卵巣備蓄機能を改善、卵巣局部血液循環を促進、ホルモン分泌を調整でき、臨床応用を広げていきたい。

早発卵巣不全(Premature Ovarian Failure, POF)は様々な原因でおこる卵巣機能衰弱性疾患で、初潮から40歳までに生理不順、閉経、不妊が現れ、大半はエストロゲンのある程度低下が見られ、現代医学では病因不明で、ホルモン補充療法は悪性腫瘍、静脈血栓症、心臓病発作等のリスクが高くなる。近年、漢方と鍼灸は多くのシステムからPOFを治療、卵巣組織形態を改善、ホルモンを調整、卵巣に関する遺伝子促進や抑制で顆粒細胞のアポトーシスを調整、卵巣組織の血液循環を促進する効果があり、しかもホルモン治療の副作用を避けられ、臨床治療の現場ではよく使われる。

中医学ではPOFの根本病因はまず腎に、そして肝脾に関係が深いと考え、脾腎陽虚は臨床上よく見られた証型である。それにより、126例脾腎陽虚POF患者が研究対象となり、基本療法の上に右帰丸加減・鍼灸併用のような中西医結合治療の臨床効果を以下にまとめた。


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