4年間の積み重ねで気づいた私が日本の陸上界でやりたいこと

セカンドキャリア4年目。正直、目指すべき場所がどこだかわからなかったんです。走ること以外でできることがなかったからこそ、いろんなことに挑戦しているものの、私もどうしたらいいかわからない4年間を過ごしてきました。

でも、ビジネス×陸上でセカンドキャリア4年経て、少しだけど光が見えてきて目指すべき方向がわかった気がします。引退したからこその気付きとともに書いていくので、ぜひ読んでくれると嬉しいです。

私は指導者に嘘をついていた

現役時代、私は指導者に嘘をついていました。指導者の言うとおりにして、結果出せば喜んでくれると思っていたからです。だけど、指導者の言うとおりにしていると、自分がどこを目指しているのかがわからなくなっていました。

私が後悔したのは、何でも自分が我慢ればいいんでしょ、問題解決するんでしょと思う人間になってしまったこと。世界ハーフマラソンの日本代表だって、他のレースとの兼ね合いで3回蹴っているんですが、実はめっちゃ走りたかったです。それも、我慢しました。その結果どうなったというと、

競技をやりきった、と思えていません。

走れている時の指導者の関係性は良いんですが、大切なのは走れないときこそどう向き合うか。選手は指導者のせいにしがちだし、個人競技とはいえ、チーム（実業団）で動いている以上、指導者も1人1人の個性に合わせて指導が難しいのではと思っています。

結果出すためなのか、指導者のためなのか、わからなくなるんです。

私に限らず選手は日誌でも嘘をつくようになります。実際、私は大学以降強制でない限り提出しなかったです。でも提出用の日誌を書かなくなって以降は、いい子でいるために自分に嘘をついて、自分のキャパを無視して、練習したりレースで走っていました。生理痛だろうが練習をスライドすると、印象が悪くなるし、生理痛で甘えてると思われるのは嫌で、痛め止めを飲んで走ったり…。

走れなくなって更にメンタルが追い込まれていきました。

日本陸上界のレベルを底上げして、もっと世界で戦ってほしい

コミュニケーションの問題といえばそれまでかもしれません。私は、他の人と比べても、自分の気持ちを伝えるのが下手です。じゃああの時、自分だけが変わってどうにかできた問題か？と考えると、NOです。

私は、指導者との間に入るパイプ役が必要ではないかと考えています。
実は、スペインのサッカー1部リーグ「ビジャレアル」には指導者以外にもファシリテーターがチームにいると聞きました。これを聞いて、陸上界にも選手とコーチをファシリテーションする人が必要な存在ではないか？と思ったんです。

※ファシリテーターとは・・・
ファシリテーター自身は集団活動そのものに参加せず、あくまで中立的な立場から活動の支援を行うようにする。 例えば会議を行う場合、ファシリテーターは議事進行やセッティングなどを担当するが、会議中に自分の意見を述べたり自ら意思決定をすることはない。

「ビジャレアル」の選手の育成方法の話のなかで、深く共感したのは
結果に対しての理想と現実のギャップを埋めるのは技術ではないということ。ほんとそうだと思います。ファシリテーターが相手の中にある答えを出させたり導いたりした上で、それを指導者に引き継ぐのがいいのではないか。

この前も「加納さん、実業団に興味ないんですか？」と後輩から聞かれたんですが「実業団に興味があるけど、自分にできることがないと思う。ただ話を聞いてフィードバックすることくらいしかできない」と答えたら「それでいいんですよ」と言われたんですよね。

それに、最近はアスリートの自立やプログラムを考える場に呼ばれることが多くなったんです。どのスポーツもどうにかしたいと思っている部分なのかなと感じています。

「実業団に興味がある」という根幹には

海外で戦える日本選手がもっともっと増えて欲しいから

サッカーの「ビジャレアル」の話を聞いて、技術面だけではなく、できそうなところから少しづつでも陸上界にいれていければ、人としても成長するし、もっと結果が出て、より日本陸上界のレベルがあがると本気で思っています。

また、スポーツを経験してきた人たちの中で、ファシリテーターという存在が必要だったと感じたことがある人は、ぜひnoteのコメントやtwitterでコメントいただいて、このような取り組みを陸上界にニーズ喚起していきたいです。

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セカンドキャリアでお悩みのことがあればお気軽にご質問ください。私でお役に立てることがあればnoteのエントリでお答えしたいと思います。また、私だからこそ話せることもあるので、女子スポーツ選手の生き方としての取材や実業団、教育機関でのセカンドキャリアの講演もしていきたので、ご興味ある方はぜひお声がけいただけると嬉しいです。

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