「「たま」という船に乗っていた」(2022年個人的年間ベスト!レビュー記事)

noteのテキスト作成機能を使ってみます(まだ不慣れです!)。せっかくなら、今年の大好きなマンガについて。


「たま」という船に乗っていた さよなら人類編 - 石川浩司 (コミック) | 双葉社 公式 (futabasha.co.jp)

「たま」という船に乗っていた | 石川 浩司 |本 | 通販 | Amazon


「『たま』という船に乗っていた」(双葉社)石川浩司・原田高夕己
本誌99p

【STORY】
伝説のバンド「たま」で存在感を示した石川浩司による自伝をコミカライズした作品。不器用ながら自己表現したい一人の青年が、音楽的な志向が似た者たちと出会ってバンドを組み、徐々に人気バンドとなっていく。

★カオスな昭和末期のバンド結成秘話、令和によみがえる

原作の軽妙な読み味を生かし、著者はバブル期から平成に移り変わる世相も含め、丹念な取材とともに描きだす。今年逝去した藤子不二雄Aテイストのキャラ像は、まさに「トキワ荘」のごとく、表現者の卵たちの青春を描くのにふさわしい。スマホひとつで作曲から発表まで完結できる現在、石川と知久が出会ったような無料で歌える場所を探したり、カセットテープに自作曲を吹きこんで手売りしたりと、当時のバンドの活動はなんとも「不便」だ。しかし、やりたい表現を切りひらく自由さもある。さらにバンドを組むことで、ひとりでは叶わない音楽の豊かさと、ドラマが生まれる。とくに、脱退を口にした柳原の撤回の条件「ベース加入」に対し、ファンであった滝本がベース未経験のまま「たま」に飛び込んでくるエピソードの熱さは必見。近年、若い世代にも再発見されている個性派バンドの一代記は、「好きなこと」に打ち込む楽しさに満ちている。

【おすすめシーン】

本誌240-241p


☆音楽史に燦然と輝く、たま登場の衝撃が鮮やかに!

「たま」は、熱狂的なムーブメントを起こした番組「いかすバンド天国」に、スタッフが独断で応募し(!)出演。アマチュアバンドの勝ち抜き戦のなか、独自の世界をうたい上げた「たま」の衝撃が、あますことなく描かれている。

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★★「年間通してのマンガレビュー誌」のフォーマットを想定して書いてみました。敬称略。
2022年の作成です。(※今回初のnote使用の試行錯誤、文章修行も兼ねて、と思っていますので、後から編集する可能性もあります…)

このマンガが評価された世相を取り上げつつ、やや客観的に、未読の人にも興味を持ってもらえるように、との意図があります。

私の、本来の姿はただの「たま」のファン、かつ「「たま」という船に乗っていた」Web掲載開始時からのファンとして、好きだー! とSNSなどでやかましく連呼しておりますが…。

紙で単行本化されたら、たとえ自費出版なので1万円しますよ…ってことになろうとも、買おうと思っていましたが、いざ双葉社から出版されたら、「「たま」という船に乗っていた」は、セールスも紀伊國屋書店 新宿本店で総合8位になったり、SHIBUYA TSUTAYAで3位になって『王様のブランチ』でランクインが報じられたりと華やかなものになりました。

マンガの年間ランキングでも、「このマンガがすごい!2023」で23位、「このマンガを読め!」で31位と、すばらしい位置につけています。

とくに、「このマンガ」は、宝島社ですから…。
マンガの中でも、知久さんたちが当時の看板雑誌「宝島」で、ナゴムレコードを知る場面もあるので、なおさら嬉しいですね!

本誌175p

もちろん内容は最高なのですが、ブックデザインも真っ赤で洒落ていましたし、これを助けた、著名なクリエイターの皆様がたまへの愛を寄せた「ふろく小冊子」の豪華さは、大きな効果があったと思います。
しかも、その「ふろく小冊子」がつく書店については、担当編集者さんに直に聞いたら教えてくれる(電話、twitterへのDMなど)、という、丁寧な対応がありがたかったです。

これはもう、リアル『重版出来』だ…と感嘆しっぱなしでした。

パスカルズが劇伴をやったドラマ(『妻、小学生になる。』など)や映画(『川っぺりムコリッタ』『さかなのこ』など)も続々と公開され、追い風も吹いていた年だと思います。

連載も続いており、楽しみ!

プロローグ / 「たま」という船に乗っていた - 原作:石川浩司/漫画:原田高夕己 | webアクション (comic-action.com)


第33話 「たま」はイカ天を勝ち進むごとにその音楽に魅了された人々を不思議な「たま」の世界へと連れ去っていった! / 「たま」という船に乗っていた - 原作:石川浩司/漫画:原田高夕己 | webアクション (comic-action.com)

これから展開するであろう、90年代初頭の芸能シーンと…、ほんと個人的ですが、「同人誌エピソード」がどうなるか興味津々です。


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