ラビオリの語源は何か
ラビオリはイタリアのショートパスタの一種です。
パスタのこともパスタ料理のことも指します。
二枚のパスタの生地の間に具をはさんで成形します。
正方形が多いのですが、三角形や半月形もあります。
いわばイタリアの手作り餃子といったところでしょうか。
ラビオリには、挽き肉や野菜やチーズがよく使われます。
ホウレンソウとリコッタチーズはラビオリの定番です。
それをトマトソースやクリームソースで煮込みます。
イタリアではとても一般的な家庭料理です。
美味しいだけでなく、料理してくれた人の愛情を感じます。
その点も、手作り餃子と同じだと思います。
実際、餃子の皮や雲吞の皮や焼売の皮を代用して
手軽にラビオリを作ることもできます。
ところで、ラビオリの語源は何でしょうか。
イタリア語のラーパだという説があります。
ラーパとはカブのことを意味します。
カブにチーズではさんで食べたことに由来するそうです。
しかし、別の語源説もあります。
イタリア語のラッヴィアーレです。
調える、片づける、やり直すという意味を持つ動詞です。
トスカーナ地方ではかき集めるという意味にもなります。
余った食材をかき集めてパスタの生地に包んで作ったのが
ラビオリの起源とされています。
もう一つ、ラッヴァロラーレという動詞もあります。
価値を高めるという意味です。
ラビオリは食材の価値を高める料理だったと考えられます。
あるいは、フランス語のラヴィールが語源かもしれません。
人の心を奪う、人をうっとりさせるという意味です。
そのくらい称賛されてもおかしくありません。
ところで、ラビオリという呼称は複数形です。
単数形ではラビオロといいます。
一つだけ料理することは通常ありませんから
複数形で表現します。
それはスパゲッティも同じです。
複数形がスパゲッティ、単数形がスパゲットです。
麺を一本だけ料理することもありませんから
スパゲットという呼び方はしません。
ところが、ラザニアはちょっと違うようです。
複数形がラザニエ、単数形がラザニアであり、
イタリアでは一般にラザニエと呼ばれます。
しかし、なぜか日本ではラザニアという呼び名が主流です。
その方が美味しく聞こえるのかもしれません。
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