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映画・ドラマ評

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映画・ドラマの解説評論集
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記事一覧

飲み食い喫い打ち溺れる怠惰な恒常性は斯くも強かで、その無間地獄から抜け出す契機は…

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考には、映画『ガ…

中田コウ
10か月前
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鋼の体躯に鋼の心たり得ぬならば狂うか死ぬか、何れにせよヒトであることを辞めますか…

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、イマジンアート生成 *以下の論考には『サイバーパンク…

中田コウ
1年前
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記憶に入り浸る危険性を知る男は、如何にして過去に閉じ籠もるのか―『レミニセンス』…

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、イマジンアート生成 *この論考は映画『レミニセンス』…

中田コウ
1年前

『攻殻機動隊 SAC_2045』における「解脱」と「混ぜるな危険」

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、イマジンアート生成 *以下の論考には『攻殻機動隊 SAC…

中田コウ
2年前
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経験の並列化をし難いヒトという、この厄介で七面倒臭く屈折する愛すべき存在―『攻殻…

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考には『攻殻機動…

中田コウ
2年前
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『スカイ・クロラ』に見る「いき」の構造

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考には映画『ス…

中田コウ
2年前
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正しさと虚構と良心―『THE GUILTY/ギルティ』“Den Skyldige”

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考には映画『THE GUILTY/ギルティ』(Den Skyldige)のネタバレが含まれる。 主人公のアスガー・ホルムは犯罪現場の捜査中に未成年を射殺し、正当防衛を主張して翌日の公判を控える身である。彼が所属する部隊で事件に関わった人員は事態が終結するまで現場から外れており、アスガーは緊急ダイヤルのオペレータとして勤務する。上司はコペンハーゲン司令室の内勤におり、偶然にもアスガーが司令室に繋いだ際、

「実写版が『カウボーイビバップ』である必要性」が見当たらない

*以下の論考にはNetflix制作の実写版『カウボーイビバップ』に関するネタバレが含まれる。 …

中田コウ
2年前

超人に対するアンチテーゼとしての『刑事グロムvs粛正の疫病ドクター』

*以下の論考には映画『刑事グロムvs粛正の疫病ドクター』のネタバレが含まれる。  DCコミッ…

中田コウ
2年前

外を見た者たちの行き着く先と、閉じた世界に取り残される者たち―『マッドバウンド …

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *この論考には映画『マッド…

中田コウ
2年前
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やむに已まれぬが故に―『悪魔はいつもそこに』“THE DEVIL ALL THE TIME”

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考は映画『悪魔は…

中田コウ
3年前

少女の孤独に気付く少年は、幼さと拙さ故に度が過ぎて―『聲の形』

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考には映画『聲の…

中田コウ
3年前

直線的世界と円環世界の狭間を生きる―『この茫漠たる荒野で』"NEWS OF THE WORLD"

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *この論考には映画『この茫…

中田コウ
3年前
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『スパイの妻』における複層性と「毒を以て毒を制す」が如き策略

*扉絵:コグニティブ・フォートトーク、ビジョンクリエーター生成 *以下の論考は映画『スパイの妻』のネタバレが含まれる。  黒沢清監督作品『スパイの妻』は、主人公の福原聡子が、盧溝橋以後泥沼にはまりゆく日中戦争下の日本で彼女が享受する与えられた幸福について、その幸福を与える夫の福原優作が自ら幸福を壊しに掛かるという認識から、彼は幸福を壊すのではなく狂気を終わらせるのだという認識へと変遷する物語である。  戦時下においても何不自由なく暮らす中で、優作と彼の甥である竹下文雄が満