香港のアートなショッピングセンター”K11 MUSEA”に訪問、「アート×商業施設」の可能性とは?
どーもこんにちは!
改めてというか、ここ最近というか、アートな業界でも商業施設な業界でもたまに話題にあがる香港の「世界一アートなショッピングセンター」と名高い「K11 MUSEA」に行ってきました。
K11 MUSEAは、2019年に開業してましたが、同年の民主化デモやその後のコロナもあり、なかなか香港入りが後回しになってしまいましたが、開業して4年近く経った今でもアート好き&商業施設好きから話題の施設です。
そこには、「アート×商業施設」の融合による真価を見た感じをしたのでさっそくメモに残していきたいと思います。
K11(ショッピングセンター)
K11を開発・運営する「新世界発展(New World Development)」は香港最大手の不動産会社であり、不動産開発・運営を中心に香港で幅広く事業展開しており、バスやフェリー等の公共交通機関の運営やホテル運営なんかもやってます。
その中でも有名なのが「K11」ブランドの商業施設であり、香港にもありますが中国本土の主要都市にも展開しているショッピングセンターブランドです。特に本拠地は香港の尖沙咀地区に位置しており、2019年に開業した「K11 MUSEA」はショッピングとアートの組み合わせに重点を置いたコンセプトで設計されていることからも話題です。
K11 MUSEA
K11 MUSEAは、文化・商業が交わる複合施設をうたっており100人以上の国際的な建築家やデザイナーやアーティストが協力して開発にたずさわったというだけのことはあり、外観からもアートな雰囲気があふれ出ております。
当然、そのアートなスタイルは、外観だけではなく、施設周辺の外構にもたくさんのアートがあり、施設内もエントランスや踊り場や廊下のディスプレイに数多くのアート作品が飾られております。
これらアートは訪れる人の目を奪い、私が言った時も商業施設で買物をしにくる人というより、アートを見る目的だったり、アート空間で心地よくゆっくりするために多くの人が訪れるほどでした。
ショッピングセンターのアパレル店舗はAM11時からオープンにも関わらず、私が10時につくとまだカフェとか飲食店舗しかオープンしていないにも関わらず、施設には多くのアートやアートな空間を楽しむお客さんで溢れていました。
アートを集める仕組み
商業施設になぜこれほど多くのアート作品を集めるのかが気になってきます。また、運営者はどのようにしてこれほど多くのアート作品を集める能力を磨くか、不動産とアートは当然似て非なるものです。
商業施設の運営担当者に「おしゃれな現代アートを集めてきて!」と伝えても、そう簡単に集められるものではありません。そこには会社としてアートに強くたずさわる仕組みがあるはず。調べてみると、やはりしっかりとした仕組みがありました。
The K11 Art Foundation(KAF)
K11を運営するデベロッパーは、The K11 Art Foundation(KAF)という非営利団体NPO組織を2010年に設立し、現代アートの発展を目的に若いアーティストを支援し、アート×商業施設の融合による芸術をより身近なものにし、日常的にアートを触れる環境づくりを目指しております。
KAFは、アーティストを金銭的にサポートするだけでなく、K11の施設での展示やKAFが構築した美術館や研究所や展示会などの国際的なネットワークを活用して、アート作品を展示する機会を増やすことでもアーティストの活動を支援しています。
K11は、組織的にアート業界との関連性を持っていることが分かりました。
アート×商業施設
今回、K11 MUSEAに訪問して確信したのは、身近に感じるアートは人を魅了してリラックスさせることができるということです。現代アートの美術館とかに行くと、美術館員がたくさんいて線が引いてあって、おごそかに鑑賞だけしなさい、という雰囲気があり多少のストレスがありますが、Team Labもそうですが気楽にアートにふれると、人はリラックスして気分もよくなります。
これは、正に商業施設がお客さんに感じて欲しい感情であり、アート作品と商業施設はとても相性が良いことがわかります。
また、商業施設は顧客を飽きさせずに、頻度高く施設に来てもらう必要があり、季節の変化に応じたテナントが販売している商品の変化だけでなく、展示しているアートをこのような仕組みで定期的に衣替えすることで、施設自体もテナントに頼らずに新しい印象を顧客に与え続けることができます。
これらのアーティストの作品をショッピングセンターに置くことで、ショッピングセンターとしての注目度も集め、かつ話題の注目スポットとなり文化の発信地として発信力もショッピングセンターとしては得られます。また、既に有名な現代アーティストの作品だけをどこから高価なお金で買うのではなくて、若手現代アーティストを支援することがwin winな関係なのです。
商業施設にとっては、おしゃれな雰囲気を顧客に飽きられることなく提供することができ、アーティストにとっては表現の場ができるという関係です。やはり、アートと商業施設の相性は良く、他の不動産でもアート×ホテル、アート×住宅などの可能性も考えられますが、ホテルや住宅は利用者のみに限定した閉ざされた空間である一方、商業施設は開かれたオープンスペースであり、人が多く集積することを目的としてコミュニティが交差する場所づくりを目指しているので、商業施設が最も相性が良いと言えます。
んで、好きなアート
ここに掲載できないほどのたくさんのアートがありましたが、最も好きだったアートは、ポップアップ的に期間限定で展示されていたJADE KIMさんのこの像。奈良美智インスパイアな雰囲気もありどこか不満ありげなかわいい少女で、とても魅力的です。
すてきなアート空間で浅煎りコーヒー飲んで焼きたてパン食べて、充実した一日でしたというメモでした!
では!
【PS】もっと大きな資本でのアート×不動産
先日、世界空港ランキングで長年のシンガポールのチャンギ空港を抜いて1位になったカタールのハマド空港もアート×不動産ですが、もっと圧倒的な資本力でアイコニックなどでかアートを売りにしてます。
「アート×不動産」とシンプルに言っても資本と目的でしかけの手段が大きく変わってくるなぁ、と思う今日のメモでした。
https://note.com/kanno_tak/n/ncae19089e9ae
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?