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【N/S高政治部】Dチーム奮闘の一年と活動遍歴

こんにちは!
N/S高政治部3期Dチームです。

今年度の政治部は「情報戦と戦争と政治」「野党の役割」「デジタルと教育
と考える力」の3つのテーマが設定され、チームごとに議論を重ねました。

また、菅前総理や野党3党の代表の方を始めとした、様々なゲストにもご登壇いただきました。

この記事では5つある政治部のチームの中で、Dチームの1年間の活動内容の紹介と振り返り、4期生へ向けたメッセージを書かせていただきました。

最後まで読んでいただけると幸いです。

◆Dチームの一年の活動の変遷

テーマ別講義から「情報戦と戦争と政治」

このテーマでは、まずチームで「情報戦」という言葉の定義付けを行い、私たちは定義を「情報戦争」(平時に行われているプロパカンダなどの認知戦を含めた情報戦)と定めました。

また、調査を行ったことで、日本のサイバー対策が脆弱だということを知り、実際に仮想敵国を定めて、対策を考えました。

政策内容としては、日本はサイバー攻撃への対応が一元化されておらず、法整備も未熟であることや、スキルを持った人材が不足していることを問題提起しました。

その解決策として、新たに「サイバー庁」を設立し、民間企業などがサイバー攻撃を受けた際の報告の義務化といった法整備や、人材育成の充実を図るなどの政策を考え、発表を行いました。

当時はウクライナ侵攻が始まり、私たちの世代にとっては戦争というものを初めて目にした時期でした。

現実に起こっている軍事衝突が注目されるのは当然ですが、こうしてサイバー空間でのリスクを調べ、考えることで、日本の安全保障が日頃から危険に晒されていることを実感することができたと感じています。

成果発表会への取り組み

最初のテーマ決定から挫折まで

Dチームは当初「クオータ制」について調査研究し、政策提言を行う予定でした。
※「クオータ制」は一般的に議席を一定数女性に割り当てる制度の事

調査を行い、クオータ制を実現するために何が弊害になっているのかを国会議員の方にお聞きし、インタビューを行うなど順調に思えました。しかし、様々な壁にあたり、議員の男女格差を是正をすべきなのか、チーム内で悩み、結論が出ず、テーマを変えてしまうなど、迷走してしまいました。

クオータ制を始めとした格差を是正するテーマは、政治の内情に深く関わっており、その実態を把握するための情報の取得の難しさや、制度では変えられない壁があると感じました。

このテーマを通じて、政策を作る上での見通しの甘さや、チーム活動の方針を決める突破力の無さなど反省点が多く出ました。

しかし、それを踏まえこの失敗した経験を活かすことで、成果発表会で提言する政策の立案に繋げることができました。

そこからの挽回と成果発表会で提言した「政治を自分ごと化推進政策案」

特別講師である三浦瑠麗さんや政治部事務局にアドバイスをいただき、私たちDチームは、今までの活動で経験した「メディア以外から政治に関する情報を取得することの難しさ」を土台に政策を作る方針に転換しました。

調査を進めると、先進国間で比較した際の日本の投票率は10カ国中9位と低く、また政治参加を活発化させると言われている家族、友人同僚間での政治的会話は意識調査によると、7%、3%ととても少ないという実態がわかりました。※出典国際データランキング・公益財団法人明るい選挙推進協会 若い有権者の政治・選挙に関する意識調査(第4回)より)

こうした現状は、実際に私たちDチームが体験したように「メディア以外から政治に関する情報を取得することの難しさ」が根底にあると考え、政治について気軽に意見を出し合い、その意見が実際に社会に反映される仕組みが必要だと考えるようになりました。

そこで私たちは、近年海外で導入され始めている公共プラットフォームである、「vTaiwan」や「join」などの先行事例を日本にも導入し、政府が運営を行うe-govのパブリックコメントや規制改革ホットラインの課題点を克服したより国民に寄り添ったアプリとして提供する政策を考え発表を行いました。

ご登壇いただいた議員の方からご指摘をいただいたように、この政策には「政治に興味のない層にどうやってアプリを使ってもらうのか」というマーケティング上の課題など、様々な課題が存在します。

ですが、その課題を乗り越えた先には多くの人に「自分の行動で政治を変えられた」と実感してもらい、「政治を自分ごと化して考え、主体的に政治参加する人が増えた社会」が実現するのではないでしょうか。

成果発表会で実際に発表した政策はこちらからご覧いただけます。

◆成果発表会を振り返って

お伝えしてきたように怒涛のプロセスを経て、なんとか政策を提言することができたDチームですが、その中での成果と課題についてチームメンバー同士で考えてみました。

成果

成果としては、途中挫折したものの、「これでいいや」と諦めることはせず、粘り強くディスカッションを重ねることができたこと。また、チームメンバー一丸となって、直前まで政策のブラッシュアップを行えたことです。

テーマを急遽変更したため、限られた時間の中で立案した政策としては未熟な所も多々ありましたが、政策の内容を決めるディスカッションから資料作成、プレゼンの練習まで、やれることはやりきったと思える状態で政策提言をすることができました。

本当に提言したいものを追求し、それを形にするという経験は、これまでの試行錯誤の中から得られた何よりの成果だと考えています。

反省点

何よりの反省は、テーマ変更をする時期が遅すぎたことです。

調べ学習や、専門知識を持った方へのインタビューなどを行うことができれば、多角的な視点から政策を評価し、より良いものを作り上げることができたのではないかと悔しい思いがあります。

また ご登壇いただいた国会議員の方からいただく質問を予想する際、私たちの見解を問う質問しか来ないとその場で気づくことができれば、回答の質をより高められたと反省しています。

◆4期生へ向けたメッセージ

長谷川彩利香
「発言するのは苦手だな」「文章書くのは苦手だな」そう感じている人もいると思います。ですが、政治部は1人で活動する部活ではありません。チームメンバーで助け合いながら、一緒に成長していける部活です!悔いの残らないよう積極的に行動し、達成感あふれる活動になるよう、応援しています!

村上未来
政治部での活動は大変だとは思いますが、とにかく「時間をかければかけるほど成長できる」部活だと思うので、政治部に是非時間を費やしてください!

井上幹太
政治部において、スタートは命だと感じました。
メンバー間の情報共有、言葉の定義等、チーム内で共通の認識があるのかを確認することは最終的に重要なので、意識してみてください。

川出清静
私は中等部生として、初めて政治部という未知の世界へ飛び込みました。先輩方が輝くものを持っているのをみて、自分が最後まで政治部員でいられるか不安もありましたが、そんな先輩方の支えがあったからこそ、自分自身も成長でき、最後までやり切ることができました。何度失敗してもいいんです。自分が成長できれば結果は後からついてきます。失敗を恐れず、頑張ってください。

松本神奈
政治部はかなりハードな部活だと思っています。Dチームのように政策立案がうまく行かない時期があっても、最後までやり抜く覚悟が必要です。ただ、チーム活動が主体だからこそ、価値観や自分の頭で考えたことを共有し、お互い切磋琢磨できる部活だと思っています。政治部で活動する方を応援しています!

古谷祐菜
政治の知識も、グループワークの経験もない状態で入部しましたが、一年間の活動を通して自分の成長を実感しています。難しいこともあると思いますが、同時に解決の糸口も見えるようになるはずです。政治部という最高の環境で積極的にチャレンジしてみてください!

◆最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました。

Dチームの一年間の活動は、途中挫折しながらも最後まで諦めずに議論を重ねることができた活動だったと思っています。

私たち中学生や高校生は、政治や世の中についての知識や経験ともに未熟で、1年という期間では完璧な政策を作ることはできません。

ですが、今の私たちの世代だからこそ考えられることがあり、世の中の課題だと思うことを調べ、問題提起することができるのが政治部という部活だと感じています。

このような貴重な機会をいただけたことに感謝し、この1年間の活動の中で関わっていただいた全ての方に心から御礼申し上げます。

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