脱炭素経営とLCA: IDEAデータベースの役割
今回は、そもそも脱炭素経営とはなにか?また脱炭素経営を推し進める企業がテーマとしている「LCA(ライフサイクルアセスメント)」、そしてデータという観点で非常に重要な役割を担っている「IDEA」について簡単に解説していきます!
気候変動と企業の取り組み
現在、気候変動と温室効果ガスの問題に関する関心が高まる中、多くの企業は環境に優しい経営スタイルを模索しています。こうした経営スタイルを「脱炭素経営」と称しています。
かつては、気候変動への対策はCSR活動の範疇であったことが多かったのですが、今ではこれが主要な経営課題として捉えられているのです。特に、大手企業を中心に、気候変動に対する取り組みが強化されています。
このような経営スタイルを適切に進めるためには、製品やサービスがどの程度の温室効果ガスを排出しているかの評価が必要です。こうした評価を行う手法として「LCA(Life Cycle Assessment)」が使用されます。
LCAを用いることで、製品の生涯でどれだけの環境負荷が生じるのかを詳細に評価できます。このときのデータ集計のことをライフサイクルインベントリ(LCI)と呼んでいます。
IDEAデータベースの紹介
環境影響を詳細に計算するには、関連するデータが不可欠です。日本で最も知られているデータベースの一つが「IDEA(Inventory Database for Environmental Analysis)」です。このデータベースは産業技術総合研究所が提供しており、多岐にわたる情報を提供しています。
IDEA Version 3.2には、日本のさまざまな製品やサービスに関する環境負荷データが収録されており、これにより企業は正確な環境評価が行えます。IDEAデータベースは有料となっており、詳細や利用方法については公式サイトで確認できます。
IDEAの実際の利用
企業が自らのサプライチェーンの温室効果ガス排出を計算する際、IDEAが役立っています。特に、環境省はIDEAv2を使用しており、認定されたエンドユーザーが排出量の算定を行うために利用できます。
まとめ
気候変動への対応は今後も続く重要なテーマです。LCAなどの評価手法を活用し、具体的なデータを基にした行動をとることで、より環境に優しい経営を目指すことができます。私たち環境エネルギー事業協会では、このような取り組みをサポートしています。何かご質問や相談があれば、お気軽にお問い合わせください。
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