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論語~友有り、遠方より来たる また楽しからずや

遠距離になった友だちと久しぶりに会う時、「また楽しからずや」って気持ちになります。

「また楽しからずや」とは「なんと楽しいことではないか」という意味だと漢文の授業で習い、社会人になってその意味を肌で実感。
久しぶりの友だちに会うときは、論語のこの一文を思い出す私です。

そして、まさに昨日は「また楽しからずや」な一日で、遠方の友だちが、私の住む金沢に遊びに来てくれました。

金曜日に金沢へ着いた彼女は、一人、近江町市場と駅周辺を散策。
その翌日となる昨日、まるまる12時間を二人で過ごすことができました。

早朝の兼六園から東茶屋街(途中、白玉ぜんざいを間食)。
せせらぎ通りのお寿司屋さんで昼ご飯。
武家屋敷をぶらり散策。
尾山神社参拝後に、喫茶店でティータイム。
最後は地物居酒屋で料理とお酒に舌鼓。

スケジュールはざっとこんな感じで、この時期は連日曇り空となる金沢において晴天にも恵まれ、始終、本当に良い一日でした。

兼六園のひさご池で撮影した一枚です。

***

三年ぶりの再会にもかかわらず、近況を分かち合えるという不思議。
ことさら頻繁に連絡を取り合わなくても、互いの日々の奮闘を共有できるなんて、旧知の仲のなせるわざ

お茶の時間とお酒の時間では、会話の内容がそこはかとなく変化するのもまた楽しからずや。

<地もの旬菜 和酒三昧>と、店名前に掲げられた駅近くの居酒屋で、地元の日本酒飲み比べセットを試した際、「常きげん」と名付けられたお酒の、そのネーミングに「いいね」と二人でしみじみと共感。

うまく言えませんが、この《しみじみとした共感》が、彼女と私の間柄そのものという気がしました。

励みになるというか、鋭気をもらえるというか。
なんとも前向きになれる《しみじみとした共感》。

「また会おうね」に込められる次回への「また楽しからずや」な気持ちは、年を重ねるごとに深みを帯び、それは、年々早く感じる月日の流れに対する安息のようで……。

私の中で「また会おうね」は、私が掴んだ「年の功」となっています。



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