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パラグライダーをすると、手が荒れる #買ってよかったもの

パラグライダーの地上練習、いわゆるグランドハンドリング(略してグラハン)をしていると、同年代の友人(30代男性)が、ふと

「グラハンしてると手が荒れるよね〜」

とつぶやいた。私(高校時代は弦楽部・文芸部かけもち所属、大学時代は図書館に籠もって数学していた根っから文化系30代女性)は、思わず

「そう! パラグライダーしてると、手が荒れるんだよ!!!」

と心の底からの同意を返した。

そう。パラグライダーは、美容によくない。

よい風が入るまで… 風待ちしてると、日に焼ける

キャンプや登山などアウトドア好きにとっては常識かもしれないが、屋外に長時間いると、手が荒れる。手だけではなく、衣服に覆われていない顔や腕も荒れる。そして何より困ったことに、日に焼ける。「紫外線は美容の大敵」というのは、いまや常識だろう。自然由来成分を愛するコスメ好き女子はいるかもしれないが、大自然と親しむ野外活動というのは、肌にとって百害あって一利なし(ストレス発散効果はあるけど…)

屋根がない野外では、紫外線は年がら年中照りつけ放題。さらに日本は四季の変化が豊か、だから夏は暑く湿度高く不快指数MAXに、冬は凍えるように寒く乾燥して肌がパリパリになる。パラグライダーをするような田舎は土や砂が野ざらしだから、風が吹けば土埃・砂埃が空中を舞う。山や森の近くだから、常になにかしらの花粉は飛んでいる。一日ずっと外にいれば、手も腕も顔も、空気に触れていた肌はすべてガサガサ・ゴワゴワになるのは自然なこと…

ちなみに紫外線は肌に悪いだけではなく疲労のもとだし偏頭痛の原因にもなる。私は雲ひとつない快晴のある日に3時間ほど風待ち(飛べる風が吹くまで離陸しないで待機すること。ただ野外でおしゃべりしてるだけともいう)をしたら、翌日に強烈な片頭痛が出て死にそうになったことがある。

とにかく。パラグライダーは、美容によくないのだ。

冒頭で軽く触れたとおり根っからインドア派の私は、パラグライダーエリアに行けば行くほど荒れていく肌と増えていく日焼け(シミのもと)が、心の底から嫌いだ。

でも、パラグライダーはしたい。

じゃあ、どうすれば?

文明の利器を活用するしかない。

まず、ウェア。どんなに暑いときでも、原則は長袖長ズボン。半袖を着るときはアームカバーを着ける。そしてできるだけUVカット素材の使われた衣服を選ぶ。小物類も重要だ。帽子サングラスは欠かせない。グローブもできるだけ常に身に付けておきたい。

そして薬・サプリメント類。野外にいると紫外線を完全カットするのは不可能なので、紫外線を浴びすぎてしまったな…と思ったら、私は、紫外線ダメージ対策用の目薬をさすようにしている。まだ使ったことはないが、飲む日焼け止めこと、抗酸化作用のあるサプリメントも気になる(試したことある人は感想を教えて!)。もちろん、偏頭痛がでたときように頭痛薬も常備。

さらに、マスク。最近は某Covidのおかげで年がら年中マスクをするようになったが、その前から私は1年中マスクを持ち歩いている。どんなマスクでも効果はあるが、日焼け止めという意味では、農業女子をやっている友人から教わったヤケーヌが、すごくいい。

とにかく、打てる対策はすべて打つ。しかし、室内にいても日焼けするといわれるくらい手強いのが紫外線。いくら対策しても、100%逃れるのは不可能だ。土埃・砂埃や空気の乾燥から逃れるのも、あきらめたほうがいい。だって、野外活動しているんだもの…

人生には、ある程度の「諦め」≒「悟り」が必要だ。手荒れや日焼けがイヤだからアウトドアは一切しない、そういう生き方もあるかもしれない。でも自分の身体は何のためにあるか?を考えてみると、私は思うのだ。

「身体は人生を楽しむための道具」である、と。

美容の話からはちょっと離れる。一般的な話として、高価な良い道具を買ったものの「せっかく手に入れた道具が痛むのはイヤだから使うのを控えている」という発言を聞くことがある。私は「それじゃ本末転倒!」と思う。痛むのを怖がっていたら、道具は活用できないじゃないか。私は、手に入れた道具はできる限り使い倒して、楽しみ尽くす派だ。

それの延長で、身体も人生を楽しむために活用しつくしたいと私は思う。人生なんて長くてもせいぜい100年程度なんだから、自分の身体は「耐用年数100年の消耗品」と思って使い倒して、楽しみ尽くしたほうがいい。

とはいえ他の道具と違って、身体には予備を準備できないのが悩ましいところ。酷使しすぎて壊れちゃったら交換はきかないし、ダメージ回復には時間がかかる。何より、文字通り自分と一心同体なので、痛かったり苦しかったりするのはイヤだ。シミやシワで汚なくなるのもイヤだ!…というわけで、使い倒そうと言いつつ、壊れないように傷まないように出来るだけ大切に使おう…とも思っている。

パラグライダーは、美容によくない。
でも、パラグライダーはしたい。
だから、自分の身体は大切にしよう。

今週末は晴れるかな〜と天気予報を眺めつつ、そろそろ冬用ヤケーヌとハンドリクリームも荷物に入れておかないと〜と思う、それがパラグライダー女子の日常だ。


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