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さらば、痩せた春ニシン

北海道函館産ニシン 

1月から春の気配を感じさせ、僕らを楽しませてくれたニシン。
関東には主に北海道からやってくるが、もう道南物は産卵終わりの個体が増えてきたように思う
目に見えて痩せて脂が無いものが増えてきたのだ
さて、こんなニシンは美味しく食べれないのだろうか…

い や ! !

そんなときは旨味を足すのだ!

必殺「麹漬け」!

いわゆる「切り込み」
いつか作ってみたいと思ってた「なれ鮨」の1種だ
以下レシピを参考に作成することとした

https://cookpad.com/recipe/3152027

※塩分が10%以上のレシピにすれば、殺菌効果が高まりますが、今回そこまで高くはないので、くれぐれも冷蔵管理には注意しながらお試しください

ニシンは切ってから「血抜き」をすると書いてある
(血液は腐敗しやすいこと。且つ増殖してたかもしれない雑菌の混入を防ぐためだろう)
今回は魚の鮮度がかなり良かったので、全て3枚おろしにする前に動脈血抜きをほどこしてみた(知る人ぞ知る津本式究極の血抜きってやつです)


さらにカットしてからも塩水にさらし血抜き
動脈血抜きをすることで、塩水は2回変えただけですぐに澄んだ水の色になった気がする
(まぁここでちゃんと血抜きすりゃ良いから、動脈血抜き不要なんですが笑)
そのあとはレシピ通りに、あっためといた麹に入れて、塩砂糖、鷹の爪と混ぜ混ぜして終わり

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試しに味見してみると…

う〜〜ん……

しょっぱいやら、やや甘いやら…
まだ個々の主張が味蕾に響き、まとまりが無い

1日後も微妙な感じ
2日後は、、、おーー、まぁまぁになってくる

3日後…

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おおお!
ふわ〜っと発酵した麹に全体の味がつつまれた感じになってきた
刺身にも味がじんわり沁みてきて美味しい

良い調子だ!とそのまま冷蔵続行!

気づけば9日後…

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これ刺身こねてるだけだし実際いつまで持つんだと、
若干ドキドキしながらパクリ!

ふ 〜 〜 ん ! !

ちょっとネットリしてきてうまうま
思ってた以上に刺身の食感は残っている
さすが鮮度良いニシンは違うな
後味でイカの塩辛に似た旨味をともなう発酵臭がほんのり鼻を抜ける
分解が進み遊離アミノ酸が増えてきた結果なのかもしれない

新たな旬の持ち越しスキルが手に入って嬉しい

反省点としては、
今回ニシンの皮の食感がずっと残ってて気になった
次回は皮をとり、もう少し鷹の爪と砂糖を多めにしたら自分好みになりそうだ
柚子皮などを入れても良さそう

穀雨(こくう)を過ぎ、夏を予感させる日差しが強い日が増えてきた
何が起きても季節は巡る
春が去って夏来たる
次はトビウオでも食べよかな~

余談

10日後には怪しい香りと怪しい味が若干してきて、
11日後には納豆の匂いのような香りが強まり食えなくなりました

サポート頂けたら勿論ありがたいのですが、出来たらそのお金でご自身で魚を買って捌いてみたり、居酒屋でプロが作る魚料理を食べてください~~!!