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初恋の味はどんな味?

書くときには書く。それが僕のモットーです。
書き溜めて書き溜めて、一気に書き上げます。
そんなこんなで今週2本目、今月5本目どーーーーん!!

珍しく甘酸っぱい感じの記事です。
職場の人と飲みに行った際に、初恋の話になったので書きたいと思います。
初恋の話というより、初恋の相手と僕の間に起きた、小さくて大きな事件のお話しです。

あれは小学校に入学したての頃だったと思います。
齢6にして初恋。我ながらおませさんなガキんちょです。
と言うか、今考えると恋心だったのかも怪しいですが、
とにかくその子と仲良くなりたいと言う気持ちが強かったことは覚えてます。

確かその子が家族旅行に行って久々に登校してきた日でした。
給食を食べ終え、教室の掃除の時間です。
僕は当時その子と同じほうき係でした(よく憶えてんな自分)
地域によって違いがあるかもしれませんが、僕の地域は机を一旦教室の後ろの方まで寄せて、教室の前方部分から掃き掃除⇒拭き掃除の順番でした。
後がつかえるといけないので、お掃除トップバッターであるほうき係は機動性が求められます。

全ての机が後ろに寄せられたことを確認し、教室の奥にある掃除用具入れに向かって急ぎます。
用具入れの前には、あの子が待機してており、バケツリレー方式で係全員へほうきを供給していき、いよいよ僕のほうきをその子から受け取るときに事件は起きました。

僕にほうきを渡すタイミングで、招かれざる客が突然来訪しました。
その招かれざる客の正体は「吐瀉物」です。所謂、ゲロってやつです。
その子のゲロが僕の膝から下に飛んできました。

「はっ・・・??」

いやもう何が起きたか全然理解できません。
膝から下は生温かいし、よく考えたらなんだかすごい刺激臭です。
そして目の前には涙目になって膝に手をつきながらせき込む女の子。
小学校1年の小坊主にはあまりに情報過多なその現場。
周りのみんなは蜘蛛の子を散らすように一斉にその場から離れます。

とりあえず、目の前には苦しそうにせき込む初恋(?)の相手がいます。
大丈夫かと声を掛けても応答なし(そりゃそうだ)
少なくとも目の前で良くないことが起きていて、良くないものが散らばっているのだけは何とかわかります。
時は幸い掃除時間。そばにあった雑巾で必死に彼女の吐瀉物をかき集めます。

必死の収集作業が始まって数秒後。散らばってる吐瀉物の量が突如増えました。
落とし主はそう。僕です。もらいゲロってやつです。
彼女の吐瀉物の臭いに僕自身も当てられてやっちまいました。
教室はもう阿鼻叫喚の地獄絵図です。
「違う・・自分は違うよぉ・・」なんて思いながら辺りを見渡します。
一体全体何が違うと言うのでしょうか。
そもそも自分だけこいつとは違うと言い張る思考が最低すぎます。

程なくして担任の先生と他のクラスの先生が来てくださって、僕らは保健室に連行です。
ただのもらいゲロボーイの僕は水を飲んでしばらくしたら元気になったので教室に戻されました。
若干冷ややかな空気を肌に感じます。
他のクラスメイトからすれば僕はミイラになったミイラ取りで、教室を阿鼻叫喚の地獄絵図にした張本人です。
担任の先生があの子のそばにいてあげたことや、雑巾で集めようとしていたことを褒めてくれたのが何よりの救いでした。
まぁ、わけもわからず集めてただけですし、もらいゲロして状況悪化させましたけど。

事の発端である彼女は、旅行の疲労からくる体調不良と久々の給食にテンション上がって食べすぎちゃったのが原因だったそう。
そんなこんなで生徒30名弱を巻き込んだアベック嘔吐事件も無事幕引きです。
この件をきっかけにその子とは仲良くなりました(とっても複雑な心境)
けど、学年を重ねて行くにつれ特に気になる相手でもなくなり、中学・高校・大学をそれぞれのフィールドで過ごし今に至ります。

初恋を想いだす時はまず、このエピソードとゲロの風味から始まります。
とんだ置き土産です。本当に。
それに今となっては、その子のどこにそんなに魅了されていたのかは思い出すこともできません。
でも今じゃめちゃくちゃ仲のいい友達です。なんなら定期的に飲みに行く仲です。

以前、その子に写真を撮ってもらう機会がありました。
盛れるようにと、わざわざしゃがんで撮ってくれたのですが、僕の写真を撮るのに必死で下着が丸見えでした。
しかしドキドキすることもなく「パンツ丸見えだからはよ立ち上がれや」と自分でも驚くほど冷静に諭していました。

仮にも初恋の相手ですよ?
いやはや大人になるってなんだか寂しいですね。

みなさんは初恋にどんな思い出がありますか?

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