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齢84の「映画狂人」蓮實重彦の25000字ロングインタビュー!(No. 864)

考える人 メールマガジン
2020年5月14日号(No. 864)

齢84の「映画狂人」は何を語ったか?
映画の「現在」という名の最先端 ――蓮實重彦ロングインタビュー

映画の「現在」という名の最先端 ——蓮實重彦ロングインタビュー | 考える人| シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。知の楽しみにあふれたWebマガジン。 | 新潮社韓国のインディペンデント映画誌「FILO」。世界各国のシネフィル(映画通)に直接原稿を依頼するという意欲的な編集方針で知らkangaeruhito.jp


長年国内外の映画批評をリードし続けてきた蓮實重彦氏のメールインタビューが、韓国のインディペンデント映画誌「FILO」にて実現。

今回、蓮實氏と「FILO」編集部のご厚意により、「考える人」で特別にその日本語版を公開することになりました。

今年84歳を迎えた「映画狂人」は、自らが体験した映画史、さらに最前線を見据えて何を語るのか? 映画時評から離れて久しい蓮實氏が現代の映画監督についても率直な評価を明かしたこのロングインタビュー、聞き手を務めたホ・ムニョン氏による充実した後記とあわせて、ぜひお楽しみください。

第1回 執筆中の『ジョン・フォード論』について
https://kangaeruhito.jp/interview/14514

第2回 『市民ケーン』は真に偉大な作品か?
https://kangaeruhito.jp/interview/14520

第3回 映画には適切な長さがある
https://kangaeruhito.jp/interview/14523

第4回 ショットが撮れる、要注目の監督
https://kangaeruhito.jp/interview/14526

第5回 蓮實重彦の批評は難解なのか――『FILO』誌編集部による後記
https://kangaeruhito.jp/interview/14529

『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』刊行記念対談
斎藤環×與那覇潤「トイレットペーパーはなぜ消えたのか?」


「ひきこもり」を専門とする精神科医・斎藤環さんと、「重度のうつ」をくぐり抜けた歴史学者・與那覇潤さんが、心が楽になる人間関係とコミュニケーションを考えた対談本『心を病んだらいけないの? うつ病社会の処方箋』(新潮選書)が、2020年5月27日に発売されることになりました。

月刊誌「波」で行われた刊行記念対談の一部を、「考える人」にて先行公開いたします。ぜひご一読ください。

アクセスランキング

■第1位 蓮實重彦「映画の「現在」という名の最先端」
第1回 執筆中の『ジョン・フォード論』について

韓国のインディペンデント映画雑誌「FILO」に掲載された、蓮實氏のインタビューの日本語版を掲載。齢84の「映画狂人」が映画の過去、現在、未来を語った記事にアクセス集中!

第1回 執筆中の『ジョン・フォード論』について | 映画の「現在」という名の最先端 ——蓮實重彦ロングインタビュー | 対談・インタビュー一覧 | 考える人| シンプルな暮らし、自分の頭で考える力。知の楽しみにあふれたWebマガジン。 | 新潮社韓国のインディペンデント映画誌「FILO」。世界各国のシネフィル(映画通)に直接原稿を依頼するという意欲的な編集方針で知らkangaeruhito.jp


■第2位 村井理子「村井さんちの生活」
理想の生活は諦めた

ゴールデンウィークも終わり、緊急事態宣言一部解除など、少しずつ少しずつ前に進みつつあります。自他に厳しくなりすぎず、気を緩めすぎずに暮らすコツは「諦める」こと!

■第3位 吉川トリコ「おんなのじかん」
16.ばらを見に行く

吉川さんの地元、名古屋にある鶴舞公園はこの時期、ばらが見ごろ。毎年ばらを愛でる会を開いていたのに、今年は……立川談春の独演会もTHE RAMPAGEのコンサートも…….。緊急事態宣言発令後の率直な気持ち。


最新記事一覧


■津村記久子「やりなおし世界文学」(4/30)
(17)「私にはこう見える」の終わりなき戦い――ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』

先日掲載した『ペスト』評が好評な津村さんの連載最新回は『ずっとお城で暮らしてる』をご紹介。裕福な一家を襲った砒素毒殺事件。生き残った姉妹が守り続けた〈幸福の形〉。

■尾原宏之「『反東大』の思想史」(5/7)
最終回 瀧川事件と「帝大システムの限界」

戦前の思想弾圧「瀧川事件」が勃発! 京大のピンチに、帝大の盟主・東大はいかなる態度を見せたのか。大学は何のためにあるのか。国家と教育の関係とは。怒涛の最終回!

■津野海太郎「最後の読書」(5/8)
31 かれが最後に書いた本(つづき)

以前「かれが最後に書いた本」として、池内紀さんについて書かれましたが、今回はそのつづき。昨年亡くなった文芸評論家の加藤典洋さん、そして古井由吉さんについて。


■吉川トリコ「おんなのじかん」(5/12)
17.コレガ、サビシサ

日頃からアウトドア派な人はもちろん、インドア派にも #stayhome ライフはさまざまな影響が出ていますが、自称「おうちの達人」の吉川さんは意外とさびしくないかも……?という日々を書いてくださいました。


■柴田元幸「亀のみぞ知る――海外文学定期便」(5/13)
(22)もっと注目されるべき作家、嫌でも注目されるだろう作家

今回は〈ここ数年で僕が読んだ最高の小説〉として、ジェームズ・ロバートソン『And the Land Lay Still』を、〈嫌でも注目されるだろう作家〉としてナオミ(またはネイオミ)・イシグロをご紹介。

編集長のお気に入り


◎柴崎友香「てきとうに暮らす日記」(note)/ 行定勲監督YouTube期間限定公開ショートムービー『きょうのできごと a day in the home』


当サイトで滝口悠生さんとの対談を掲載している作家・柴崎友香さんが緊急事態宣言後、noteに「てきとうに暮らす日記」を連載しています。

「ずっと家にいて人と会わなくて世の中の不安やじりじり抑圧されるような感じも増してくる中でやっぱりすり減っていくような感じがしていて」というのは、私の感じるこの2ヶ月の世の中の変化を一番正確に言語化した表現ではないかと思います。柴崎さんは微細な感覚を正確な日本語で表現するのがうまい小説家だと、つくづく感じます。

気持ちを落ち着かせる思いもあって、楽しみに読んでいるのですが、日記の第19回(4月24日)に、「行定さんから電話があったのは、1週間ほど前のことだった。今の状況でできることをやろうと思っている、と。」とあり、はじめて行定勲監督がYouTubeに期間限定公開ショートムービー『きょうのできごと a day in the home』 をLive配信で公開したことを知りました。

柴崎友香原作 ・行定勲監督の映画『きょうのできごとa day on the planet』(2003)のテイストの延長線上で作られた今回の作品は、柄本佑、高良健吾、永山絢斗、アフロ(MOROHA)、浅香航大ら5人の大学時代の友人がオンライン飲み会をしているところ、途中からかつて5人と親しかった有村架純が加わることで次第に空気が変わっていく、という話です。

当然、脚本があり、それに沿って役者は演技をしているわけなんですが、話と話の間といい、ほかの人の会話を聞いているときの態度といい(前に出てきたり、椅子にふんぞり返ったり)、話に割って入っていくタイミングといい、有村が加わったときの男たちの気まずそうな微細な表情の変化といい、あまりに自然で何度もこれが芝居であることを忘れてしまいます。

42分の短編映画ですが、4月24日の夜にこれをLive配信したそうですね。つまりは一発撮り、NGが許されない環境で、6人はそれぞれ一人芝居をしているわけです。

又吉直樹原作『劇場』(小社刊の小説が原作です)、人気漫画原作『窮鼠はチーズの夢を見る』という話題作の公開がずれそうで、じりじりとしているだろうに、こういう企画を思いつき、実現させてしまう行定監督といい、こんな難しい芝居を短期間で仕上げてくる6人の旬な役者の力量といい、今しか見られないすごいものを見たなあ、と思いました。特にアフロはラップグループMOROHAのMCで、これが初めての演技だとか。

ほかにも、「カメラを止めるな!」の上田慎一郎監督とキャストが再結集し、完全リモートで制作した短編映画「カメラを止めるな!リモート大作戦!」をYouTubeで公開したりとか、NHKのテレワークドラマ『今だから、新作ドラマ作ってみました』の試みだとか、映画・ドラマの作り手の逆境を逆手にとり、短時間で面白いことに挑戦しようという強い意志に救われます。

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