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坪内祐三をめぐる、中野翠・佐久間文子両氏の対談!(No. 929)

考える人 メールマガジン
2021年9月16日号(No. 929)

中野翠×佐久間文子「ずっと不思議な人だった。」
『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三』をめぐって

2020年1月に急逝した坪内祐三さん。25年という時間を共に過ごした妻・佐久間文子さんが、その想い出を綴った『ツボちゃんの話 夫・坪内祐三 』には、坪内さんが残した貴重な仕事から生活ぶり、激しい喜怒哀楽までが、使命感をもって記されています。

「やっぱり不思議な人だったね」と語るのは、コラムニストの中野翠さん。坪内さんとは30年来の友人。そのふたりが、稀有な評論家の〝素顔〟を探りながら、その想い出を語ります。

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「考える人」と私(29) 金寿煥

 編集者の仕事を始めてから20年が経ち、それなりに経験を積みましたが、今でも緊張するのが対談のセッティングです。とにかく対談は「みずもの」。初対面であることを感じさせないほどに話がスイングする場合もあれば、すでに関係性が出来上がっている同士でもそれほど盛り上がらないこともあります。また、当日は盛り上がったはずなのに、文章にまとめてみると「それほどでも……」という時も。それは対談を原稿にまとめる際の“手腕”にもよるのですが、それはまた別の話となるので割愛しましょう。
 とにかく対談は、フタを開けてみなければわかりません。それだけに対談がスタートし、話が話を呼ぶようにして転がっていくまで、編集側はずっと神経を尖らせているものです(逆に言えば、その瞬間にようやくホッと一息つくのですが)。それは“中堅編集者”となった今でも変わりません。

 私が初めて対談を企画したのは、今から17年前、「考える人」2004年夏号においてでした。特集は「限定生産はなぜおいしい?」。まずはその特集のリードを紹介しましょう。

 食べものや飲みものは、土地と自然と人間の労働から生れます。
 天候に左右されず、大量生産・輸送が可能になるシステムが生れるとほんとうのおいしさ、安心がしだいに怪しいものになってきました。田舎の農地は工場と化し、田園はまさに「荒れなんと」しています。
 しかし今、個人の知恵と熱意が生んだ小規模農業が、静かに力強く産声を上げ始めています。その手腕とおいしさの秘密を探ります――。

 創刊からスローフードについての連載を続けていた島村奈津さんが南イタリアを訪ねるルポに始まり、名著『私の食物誌』をもとに吉田健一が舌鼓を打った旨いもののお取り寄せ、玉村豊男さんの「ヴィラデスト・ワイナリー」訪問記と同氏へのインタビューなどで構成されています。それらに交じり、私が初めて企画・担当した対談が掲載されています。
 それは坪内祐三さんと原武史さんの対談「失われた『駅そば』を求めて」です。ふたりはこの時が初対面でした。なぜこのふたりが対談を、しかも「駅そば」をテーマに語り合うに至ったか――。それについての長い前フリを、記憶をたぐるようにして次回以降書き留めてみようと思います。

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